ちいチャン物語

きまぐれブログ。
絵のない絵本のような、小さい物語です。

ちいチャン物語250「エレベーターガール・その2」

2020年04月15日 19時46分58秒 | 日記
エレベーターガールのお姉さんは、
エレベーターに乗ったまま、
上へ行ったり、下へ行ったりしています。
そして、
呪文の様に、
「上へまいります。」
「下へまいります。」
「○○売り場でございます。」
を繰り返しています。
ちいチヤンは、エレベーターガールのお姉さんを、
(お人形さんみたい。)
と、思います。
素敵なスタイルに、綺麗な顔。
そして、
無表情です。
ある時、
エレベーターの前に、
エレベーターガールのお姉さんが立っていました。
エレベーターのドアが開くと、
中にはエレヘーターガールのお姉さんがいます。
エレベーターガールのお姉さんが二人になりました。
ちいチャンは、とても珍しい光景を目にしたのでした。
ちいチャンは、珍しいので、ジッと見ています。
エレベーターガールのお姉さん達は、
お互いに向かい合って、
深々と丁寧なおじぎをし、
中のお姉さんと外のお姉さんが、入れ替わりました。
そして、
ドアが閉まる前に、また、お互いにおじぎをし、
お互いを見送りました。
ちいチャンは、
エレヘーターから降りて来たエレベーターガールのお姉さんを、
不思議そうに見ています。
お人形の様なエレベーターガールのお姉さんの、
歩く姿を見るのは初めてです。
エレベーターガールのお姉さんは、
普通のお姉さんの様に、歩いて去って行きました。
ちいチャンは、
ほっ!として、がっかり!しました。

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