ちいチャン物語

きまぐれブログ。
絵のない絵本のような、小さい物語です。

ちいチャン物語(20)『ハエたたき』

2019年08月16日 18時52分26秒 | 日記
ちいチャンの家の茶の間には、テレビがあって、その隣は出窓になっています。
出窓には、おばあちゃんのお薬や、チリ紙、新聞紙、メガネなど、日常すぐに使
うものが置いてありました。
その中のひとつに、「ハエたたき」があります。
ハエたたきは、先端が野球のベースの形をしていて、10センチ位の大きさです。
そして、ザルのように穴が空いています。
素材もザルと同じようです。
そして、そのベースの形をした所の下に、持つ所があり、それは30センチ位の
長さでした。
おばあちゃんの座る場所は、出窓の前になっているので、ハエたたきは、いつも
おばあちゃんの手の届く所にありました。
ちいチャンの家は、玄関も窓も全部開けっぱなしで、網戸が付いている窓は、数
か所だけです。
だから、時々ハエが入って来ます。
テーブルに止まったり、蛍光灯の紐に止まったり、テレビに止まったり、そこら
中どこにでも止まります。
すると、おばあちゃんは、そお~っと、ハエたたきに手を延ばし、目にも止まら
ぬ早さで、パシーン!!と、ハエをたたきます。
おばあちゃんが、出窓から少し離れた所にいて、ハエたたきに手が届かない時は
、そばにある新聞紙を、しずか~に、クルクルっと丸め、バシッ!とハエをたたきます。
おばあちゃんは、空中を飛んでいるハエも、パシーン!とたたきます。
でも、空中を飛んでいるハエは、たたいた瞬間に、何処へ落ちるのかわからない
ので、食べ物がテーブルにある時には、気を付けなければいけません。
(う~ん、おばあちゃんって、すごい!)
と、ちいチャンは、思います。
ちいチャンも、ハエを見つけると、おばあちゃんのマネをして、新聞紙をクルク
ルっと丸め、エイッ!とたたきますが、たいていは逃げられてしまいます。
でも、ちいチャンは、ハエが逃げてくれた方がいいと思います。
つぶされたハエは、血が出たりして、チョット気持ちが悪いからです。
コメント
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