ちいチャンは、学生の時アルバイトをしました。
選んだのは、「焼きそば屋さん」です。
まかないの、ご飯も出るという事で、
ちいチャンは、焼きそばのまかないを楽しみにしていました。
朝一番に任された仕事は、ネギを切る事でした。
でも、まな板がありません。
不思議に思っていると、店の人が切り方を教えてくれました。
それは、
ネギを手に持ち、
包丁でシュパッ!シュパッ!と切る切り方でした。
まな板が無くても、まな板の上で切った様に、
細かく早く切らなければいけません。
手が何本もあるかのような、早技で切らなければいけません。
もたもたしていると、お店を開ける時間になってしまいます。
ちいチャンは、頑張って、頑張りました。
お店が開いたら、
お客様の注文を聞き、出来た焼きそばを運びます。
「目玉焼きが乗った焼きそば」
「焼いた肉が乗った焼きそば」
「ご飯と焼きそばとお漬物」
ちいチャンは、注文の焼きそばを運びながら、
休憩の時間を楽しみにしていました。
休憩時間になって、調理場に入り、
「お腹すいたでしょう、沢山食べなさい。」
と、出されたのは、
「どんぶりに山盛りのたくあん」と「大盛りの白いご飯」でした。
でも、
お店の人も同じものを食べているので、
ちいチャンだけに、「たくあん」と「ご飯」ではない様でした。
焼きそばが出ると思っていたちいチャンは、
とてもガッカリしたけれど、
お腹いっぱいになるほど、ご飯を食べました。