一生

人生観と死生観

大河『天地人』終盤へ

2009-10-11 09:59:17 | 哲学
10月11日 晴れ
 東京で甥の二男の結婚式に招待される。出発前は気ぜわしい。歴史物に興味をもつ若者は女性を中心に意外に多いと聞くが、今日はそれを題材の話をするか、プレゼントをしたらどうかと考える。常識的な月並みを嫌う性格に生まれ育った私である。
 さて新潟ー福島(会津)-山形(米沢)を結ぶ天地人も大詰めの段階に入る。貧乏になった上杉をぎりぎりの生活をしてでも守り立てる兼継最後の腕の見せ所だ。富におり、貧に処して動ぜずということは達人の人生観のクライマックスだろう。私は直江兼継の最後はまことにいさぎよいものと思うが、彼自身直江の家を断絶した決心は凄いと感嘆する。関が原後家康も直接直江を罰しなかったのはそれなりの理由があろう。日本人の信仰心は当時の殺伐な世でも死にきっていたわけではない。家臣のため、百姓のためという政治理念は武将たちも無視はできなかった。家康は頼朝の武家政治を模範としこれを改良しつつ太平の世を築こうとした。兼継が
宰相だったらもっと優れた体制が生まれたかもしれないのだが。