一生

人生観と死生観

考える人ー考えない人

2009-10-05 19:58:09 | 哲学
10月5日 曇り
 『考える人』という雑誌がある。こういう題のものが田舎の本屋に並んでいるのが珍しいと思って手に取ってみたら、執筆者や批評のレベルがかなり高級なので、買うことになり、昨年以来続けている。中味はいろいろ工夫が凝らされ、この出版不況を耐え抜くだけのことはあると思ったものだ。さすがは考える人ーしっかりした編集スタッフが手がけているらしい。
 水村美苗という女性の作品に小林秀雄賞が与えられることに決まったという。少女期からのアメリカ滞在が大きな影響をもたらしているようだが、物事を哲学する天成の性格が小説を特長付けているらしい。芥川賞の女性作家で哲学好きの人がいたが、女性でこのように物事を見るとはやはり珍しい方だろう。今の日本は女性がしっかりしているのに比べ男性がだらしがない。これからの男性に奮起を促さなければなるまい。草食系男子とはよく言ったものだが、意欲が乏しいと同時に考えることを放棄した人種のようにも見える。考える人と考えない人、流れを作る人と流れに流される人と言い換えてもよさそうだ。