一生

人生観と死生観

オバマの lofty ammbition 

2009-10-10 15:00:33 | 哲学
10月10日 晴れ後曇り一時雨
 秋の空は変わりやすい。晴れた空に雲が湧き出てパラパラと雨の雫がかかってくると季節の移り変わりを思わずにはいられない。
 さて昨日アメリカ大統領バラク・オバマがノーベル平和賞を貰ったことが報道された。韓国の金大統領が受賞した理由は南北対立の状態を太陽政策で照射した近い過去のことであったが、オバマの場合は核廃絶のために努力するまだ実現を見ない未来のことである。しかし彼の姿勢はぶれていないし、決して偽りでない言葉を述べている。祝福すべきであろう。
 それにしても人間はある高い理想を掲げるときに熱心になり力ある行動がとれる。目の前の小さな利益をめぐって争う姿は情けないが、その現実を乗越えるのが lofty ambition
すなわち高尚な野心である。これは若いときの理想主義で年とればそんな青臭いことを言っておれないというのが大方の人々の言い分だ。だだし、いろいろな苦難を乗越えてなおこの力にとらわれた者がいる。人間は本当は深い存在で、聖書によれば神に作られた傑作なのだ。そこに上なる力が注がれることがあるのだ。信仰の世界から来る力を侮ってはならない。われらには優れた信仰の先達がいる。振り返れば日本でも上杉の義は謙信以来脈々として上杉家に流れ、また明治キリスト教の新しい生命が内村鑑三につぎ込まれたことを知る。オバマに注がれている生命の力が花開くように。