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一生

人生観と死生観

水棺システムの必要

2011-07-08 12:02:53 | 哲学
7月8日 
 七夕の日の翌日は雨で始まり、午後は晴れる見込みだ。今年は弘前の旅を終えて何かほっとしている。
さて昨夜福島県浜通りでは震度4の強い地震があった。東電福島第一原子力発電所の事故原子炉の冷却システムに異常はなかったそうだが、テレビでいちいちこんなことが話題になるようではやはりシステムの危うさを示唆している。何が起こるか分からない事故の後処理は福島県の頭痛の種。
 だから私はいう。水棺プールのシステムは必要だ。少なくともその準備くらいはしておかなければならない。まず廻りの住民に安心を与えることは東電および政府の急務といわなければならない。水棺プールに漬ければ燃料は冷却され、原子炉内のメルトダウンしたウランなどももっと効率よく冷却されるのではないか。こんな素人でも考えつくことを何故真剣に検討せず、アメリカとフランスの企業に任せるのか。頭空っぽの東電の自称利口者集団よ。だらしがないぞ。

私の被災地訪問と鎮魂歌

2011-06-16 11:39:37 | 哲学
6月16日 
 昨日念願であった東日本大震災の津波による被害を受けた福島県南部の沿岸を訪ねた。桐山氏の好意によるもので、3ヶ月過ぎたとはいえ、なお残る生々しい津波の傷跡に感銘を受けた。
 いわき市草木台の自宅を出て国道6号線バイパスにのり、陸前浜街道沿いに北上を続け、立ち入り禁止地域手前のJビレジまでドライブしようという計画である。桐山氏ののってきた車に私も便乗したのである。
 いわき市四倉地区は境川付近で被害が見られ、道路わきに片付けられた瓦礫が残っていた。瓦礫の処理は自治体にとって大問題となっているが未だに処理案はできてないのだ。
 いわき市久ノ浜は津波の被害が大きかった地区である。多くの建物が襲われて無人となり、避難した人々は帰ることもできず多くが避難所にいるという。建物が残って人が住めない状態というものは近くで見るとまことに無惨である。
 いわき市を出て広野町の範囲に来る。ガソリンスタンドは営業している。道路を走る車の数も思ったより多いという。この辺は東電福島第一原子力発電所から20-30キロメートルの範囲にあるはずだが、原発事故のために東電は広野火力発電所の運転を継続し、その関係で出入りする業者もかなりの数に達するという。付近の民宿なども営業している。火力発電所の煙突はスマートに晴れた空に聳え、少し先の原発の事故など何処にあったのかと思わせるほどである。しかし浜側の家は破壊された姿が見える。
 この辺からは福島第二原子力発電所が近い。この原子炉は幸いにも事故を起こさなかった。第一の原子炉と紙一重の差ということであろう。原発地帯でもし第二原発まで事故にあっていたらそれこそ大変なことであった。いわき市を含む浜通りも福島市など中通りもほぼ全員避難ということであったかもしれない。想像するさえ恐ろしいことだ。
 火力発電所を過ぎたJビレジいり口のところで、何人もの警官が立ち、これより先立ち入り禁止といわれた。Jビレジに入りたいというと、引き返して別の道から入ってくれとのこと。回り道して原発事故最前線基地のJビレジに来る。もともとサッカースタジアムであったところだが、今はサッカーどころではない。自衛隊の車が沢山駐車して物々しい状況だ。自衛隊だけでなく東電関係の人々もここから約20キロの第一原発に行く。日中のこととて作業員たちは現地で働いているのだろう。姿は見えないが彼らには感謝しなければならない。立派な宿舎はいま自衛隊が使っているとか聞いた。作業員が劣悪な環境で寝泊りしているとか新聞で見たことがあるが、東電のほうはどのように改善をおこなったか、このドライブでは確かめることが出来ない。時間がないのが残念である。臨時の訪問とてJビレジはこれで打ち切りとなってしまった。
 この近所の津波の被災区域をまわる。倒れかかった家のすぐ脇も通った。津波の力はすごい。押す力、返す力で叩きのめす。人の力は自然の力に勝つことはできない。原子力もコントロールが利かなくなれば人は慌てふためくばかり。
 印象深いドライブであった。そして犠牲になった人々のことを思いをはせ、祈る。

東京電力福島第一原子力発電所の事故収束プラン

2011-06-14 19:18:52 | 哲学
6月14日
 東京電力の福島第一原子力発電所の事故はわれわれ福島県民にとって迷惑きわまりないものだが、東電は一向にこれを終結に導く具体的なプランを示さない。彼らの工程表なるものは中味はゼロに等しい。お役所に言われたから仕方なしに出したものに過ぎない。知恵なき輩はその日暮らしの放水冷却を続けているだけで、見通しは立たないといっているのだ。ロボットを入れて測定などするなど多少の進歩は見られるが、測定ばかりではなんら根本的解決にならない。しびれが切れるなあ。東電さん!
 いっそのこと私が教えてやろうか。よくよく見ておけ。ただしこれは試案だから君たちも頭を使って良い案をひねり出せ。
     東電原発事故終結プラン
(1)3km圏以内の土地建物の強制買い上げ。一定期間一般人の立ち入り禁止
(2)この圏内に東電原発の放射性の瓦礫などの集積所設置。水冷用プールの予備水源地の建設。
(3)発電所構内の瓦礫の整理。集積所へ運搬。
(4)発電所構内の地盤の水漏れ、海洋汚染の徹底的検査。漏れは完全修理。
(5)各破損原子炉に水棺プールを構築。このプールは単純なプール方式でなく、水門付きダム(小ダム)方式をとる。破損原子炉を冷却しながら、棺に納めるためである。二重の防護壁を必要あれば加える。
(6)充分検査した後現在の冷却方式から水棺冷却方式に移行。
(7)水棺プール冷却の定常化。予備水源地の活用。
(8)安全確認の上3km圏内の公園化。
(9)常磐線等公共交通機関の復活。
(10)3km圏外の市町村の復活への努力。
以上は東電だけでなく、政府も協力しなければできない。しかし東電が技術的方策を立てることが先決。

放射線音痴

2011-06-04 23:38:34 | 哲学
6月4日
 世の中は放射線の話題であふれる。聞きかじった程度で放射線の恐ろしさを過大に宣伝する週刊誌がある。被曝の限度を決める中央官庁の役人がうろたえている。国民にとっては迷惑な話だ。学会は沈黙し係わり合いになることを恐れる。もっとも関係深い原子力学会は何故積極的に進言して、事故を収束させようとしないのか。原子力発電を推進することに熱心で、事故のことを考えてこなかった人々だ。
 東電が発表することは測定とか、検査とかばかり、それもまったく不要とはいわないが、そんなことばかりではいかにして事故を収束させるかの具体的な方策がないといわざるを得ない。知恵なく、勇気なき人々よ。現場で働く労働者のことを考えればまったく申し訳ない限りである。
 そして政治家たちは本当に何をやっているか。内部分裂で争ってばかり、放射線音痴で法律を決め、指令を出せば人が動く。そんなことで事故が収まるか。
 一般公衆はやたらに不安と恐怖を覚える。逃げ回るだけでは将来は開けない。良識による判断が今こそ必要だ。情報だけを提供すればよい、判断はそれぞれにという状況ではない。科学は誤差を伴う。医学はさらに個人差が大きい。断定して外れれば裁判にかかって敗訴する恐れもある。はじめからそう断わって話しても攻撃される。それでも誰かがいわねばならぬときが来る。

遠近眼鏡

2011-06-03 19:36:08 | 哲学
6月3日
 国会は荒れている。ご存知のとおりの菅総理退陣問題である。民主党内で野党の提出する菅総理不信任決議に賛成ないし欠席する議員が多数いて、可決する勢いだった。それを事前に鳩山前総理が菅総理と会談し、鳩山氏の条件を菅氏が承知して早期辞任に決し(両者受け取り方に微妙な差があった)それを菅氏が両院議員総会で報告して、民主党は野党の決議案を否決したのである。しかし菅氏の辞任時期が曖昧で来年まで粘るような気配なので鳩山氏が怒った。今後の展開は一寸先は闇の状態である。 私は菅氏を全面支持しているわけではないが、素直に考えれば、菅氏が首相としてこの国難の後始末にめどをつけたいと固く思い定め、早期の退陣には応じたくない気持ちは当然である。責任者があっさり職を投げ出す悪い前例は鳩山氏自ら示したところである。自民党にもつい先頃2人もいた。鳩山氏の仲介はあるところまではよいが、それから先はお坊ちゃんの思い込みが多分にあると言わざるを得ない。仮にも一国の首相に進言する態度ではない。前任者の長老的勧告にしてはちょっと行き過ぎだった。
 それにしても菅氏はなぜこんなに嫌われるのだろう。説明不十分にパッと思い付きを言う、そのものの言い方が気に入らないとは、あまりにも感情的過ぎはしないか。国会議員の討論を聞いていると、胸が悪くなるような話ばかりで聞きたくない。この大災害のあと苦しんでいる人が満ち溢れているのに、何という不見識だ。近くばかり見て、遠くを見ない人たちが感情的に物言いをする。多数の近視眼の小物たちには近眼鏡がいるが、遠望をしっかりものにする、遠眼鏡は真の大物に差し上げたいものだ。

死は新たな生命への誕生

2011-05-30 21:13:30 | 哲学
5月30日 雨時に曇り
 先日の日曜日5月22日朝、岩手県大船渡市の医師の山浦さんのケセン語聖書についてのNHKの教育TV放送があり、これを製作した大船渡印刷の熊谷氏も登場した。その放送の再放送は5月21日(土)午後にあった。私はこれらの放送を視聴した。大船渡は東日本大震災の被災地で、山浦氏も熊谷氏も被災した人たちである。この人たちのドキュメントが見るものに大きな感動を与えた。
 二人はカトリックの信者であった。とくに山浦氏は地元気仙地方に福音を伝えるために、方言のケセン語で聖書を翻訳し直した。これは福音の土着化ということできわめて大切な試みだと思う。ローマ法王にも翻訳は献上されたという。日本でも強い反響があったそうである。山浦氏は80歳をとっくに過ぎた老医師ながら、その霊性は冴えわたり、口から出る言葉はひとつひとつ感銘深いものがあった。かれは言う。多くの人が大津波の犠牲になった直後の土地で絶望するただなか、「わかれの悲しみの中で大きな慰めを見出す。」「死者は神の温かい懐の中に永遠の命によみがえる。」「死は新たな生命への誕生である。」「人と出会うのは偶然ではなく必然である実感をえた。」
 4月24日復活節の日は山浦氏はカトリック教会でケセン語聖書を使って説教台に立ち、神父や信者とともにイエスの復活をことほいだ。信仰を持つものは強い。遠くが見えるからであろうか。死をさえも超えた未来が。

丁寧な説明とは

2011-05-28 01:49:11 | 哲学
5月28日
 昨日の文部大臣の発表。小中学校生徒への放射線被曝の限度を20ミリシーベルトから1ミリシーベルトを目指すとした。国際放射線防護委員会ICRPの基準に沿ったものであることを明らかにした。前の発表と実質は変わりはないのだが少々丁寧に説明しただけである。ICRPの基準とは三段階で(1)平常時は年間1ミリ以下、(2)緊急避難時100-20ミリ、(3)復旧期20-1ミリ とする。これは基準だから実情に応じて詳細は各国で決める。文部省もぼやぼやしていたから、(1)に対応することを見逃してしまった。学校からの要望でやっと基準を出すことになり、原子力安全委員会で討議して(3)の段階の上限値20ミリを確か官房長官が発表したのだ。これがぶっきら棒に聞こえたのはご存知のとおりである。安全委員であった小佐古という東大教授はテレビで泣きじゃくって上限が高すぎると訴えた。辞職に至った腹いせのようだ。しかし委員会は本来ICRPの基準に従った、というより丸呑みしただけだから、小佐古氏の言うことはもっともだがそれはICRP勧告(3)の範囲内として大まかな範囲20-1ミリをそのまま採用し、上限値から計算して(分かりにくい計算であった)毎時3.8マイクロシーベルトを学校の基準にしたのである。この辺の説明がさっぱりなかった。丁寧な説明が求められていたのである。今回の文部大臣の説明でようやく毎時3.8マイクロシーベルトが年間20ミリシーベルトから来たことがはっきりした。家内は文部大臣を賞めていた。私は何だ当たり前じゃないかと思った。
 そもそもICRPだって丁寧な説明をしているようには見えない。緊急時はそれこそ大変なパニックも想定せねばならないほどの大事故にさいして20-100ミリをとり、それがおさまった過渡期(復旧期)に対して20-1ミリをとる。完全におさまれば1ミリ以下となる。過渡期は1ミリを目指しての行進と見てよいのだ。全体として3段階のマーチというわけだ。何故か日本では緊急時を省略して過渡期からはじまった、変なマーチではあった。

怒るだけではどうにもならぬ福島

2011-05-20 23:02:51 | 哲学
5月29日 晴れ
 下手な英語を書いてしまったが今更後悔したとてはじまらぬ。もともとブログは習作と思って書くから気楽過ぎて間違いを犯す。反響も大きいことはほとんどないから、読者がいるとすれば申し訳ないが、とにかく書ければいいやとなる。
 しかし重要なアイデアのかけらもひらめく。
 福島の事故はひどい。原因は原子炉だから、東京電力憎しとなる。怒りは頂点と知事も市長も言うが、しかし現在進行形の後始末には何の役にも立たない。そのためにどうするかアイデアを出せということだが、世界はじめてのタイプの原子炉事故だからそもそも難しいのだ。菅さんいら菅といわれたことがあるが今は大分忍耐強い。しかし東電にはかなり強く当たっているようだ。東電の技術屋たちは焦ってかえって頭が空っぽになっている。東大工学部出身という経歴も役立たず。
 そこで私が大事なアイデアを出してあげたのだ。
   「水棺をもう一度より大きく考え直せ。水棺プールしかないようだ。」
 用心深い東電幹部は気がついているかも知れないが日本人の反応を測りながら、今は解決にならない調査みたいなことをやっているばかり。しかし解決のアイデアをそろそろはっきりさせなければならない。水棺ダムとまでは行くまい。水棺プールで満足しよう。そこに将来が開ける糸口がある。

Water coffin pool for Fukushima nuclear power plant accidents

2011-05-20 03:52:09 | 哲学
May 20,2011
I propose a good solution plan for the sivere accidents of Fukushima nuclear power plant in Japan. This could be useful to give ultimate solution for the accident, but details should be corrected by several specialist people in
divers science and engineering fields.
Water coffins for broken reactors once considered by TEPCO(Tokyo Electric Power Company) and abandoned because of
damage of their water cooling system. However, its solution is very simple. A larger water coffin should be constructed so that the whole broken reactors are covered by water, just in a water pool.
Outside of this water pool at least double tall surrounding walls should be placed. These wall areas are for defence against water leak from the pool. And wide area of about 2 miles diameter should be made just like a park which forbid entering of people permitted.
Before constrauction of this water pool coffin, ground level should be well scruntinized to avoid water loss into the Pacific Ocean.
This is my plan. Please give your opinions.

天野国際原子力機関事務総長との交信

2011-05-19 22:29:49 | 哲学
5月19日 晴れ
 今日思いがけなく国際原子力機関(IAEA)事務総長の天野行弥氏から返信があった。私が代表として彼に送った手紙に対するものである。
 私の手紙の要旨は以下の通り。
 日本の原子力安全・保安院の4月12日発表で福島原発事故をIAEAの事故尺度INESによるレベル7にランク付けした。IAEAのこの尺度は事故による放射能放出の量に従ってレベルアップするのだが、放出量があるところ以上では桁が上がってもすべて同じレベルとされてしまう。これはおかしなことで、INESそのものの不完全性を表わしている。現在のINESによれば福島事故はチェルノブイリ事故よりはるかに小さい事故なのに同じレベル7になってしまうのはおかしい。INESを早く改正すべきである。
 これに対する天野氏の返事は大変丁寧なものであった。本年7月にINES助言委員会が開かれる。それに私どもの意見をのせる可能性を示唆してくれた。一歩前進、今後を期待する。
 この件は学会のニュースに載せることが依頼されている。