一生

人生観と死生観

体験して覚える

2009-06-30 13:59:42 | 哲学
6月30日 曇り時々雨
 いよいよ今日で一年の半分を過ぎる。とにかく意義深い事件があった。世界ではオバマという初めての黒人大統領の誕生、そして新型インフルエンザ出現など。そして日本では不況の中での働く人々の苦悩は続き、内閣の支持の低迷の中に総選挙に備える義捐たちの不安がある。私の身の回りでは宮城県児童館の廃止のあとの児童公園化のデテール決まらず、県との交渉続行中。
 もうひとつ大事なことがある。孫の世代の行方のことだ。長男Mは性格が優しく、思いやりもあるが、負けん気で物事をやる習慣が身についていない。中高一貫校に入ったが、学校の勉強についてゆくのがだんだん大変になるのに家に帰ってTVを見る時間がとても長い。復習の時間がほとんどないらしい。このままだと将来困ったことになる可能性が高く、早く本人が気付いてくれればよいが。周りから注意しても結局は本人次第。本人が体験して覚えるほかないのだ。性に目覚める時期になるともひとつ難しくなる。山や谷があるのは人生の常。どうか無事に乗り切ってくれればよいが。爺婆の繰言かも知れぬがここに一言。これを読む人はどう思うことだろう。

青い目の日本人

2009-06-29 21:19:38 | 哲学
6月29日 曇り
 青い目のお人形ではなく、青い目の日本人が東北地方にいるという話を、岩手県のあるお医者さんが書いている。純粋に青い目なのは1000人に2人ほどで、多少とも青みがかっているという程度の人を含めれば15.2%くらいになるというから、驚く人もいるだろう。もちろん近い祖先に白人がいるというようなことはない、一般の人の話である。
 日本列島は人種の吹き溜りらしく、この美しい島を目指していろんな人たちがやってきたということになる。とても中曽根元首相のいうような単一民族ではないらしい。それにしても日本という国は不思議なところだ。多様性の中の統一。今の平和を保って世界にこの国のよさを示して行く事ができれば、万々歳。

臓器提供のジレンマ

2009-06-28 21:06:31 | 哲学
6月28日 曇り
 脳死の問題は難しい。臓器提供を受けられずにいのちを終わる人のニュースが時々マスコミにのる。外国に行って臓器移植を待つうちに病状が悪化し亡くなる子どももいるのは悲しい。
 国会にかかっている案は年齢制限をなくし、本人の意思が不明でも親の承諾だけでよいとするもので、幼い子どもの臓器を入手しやすくすることを優先するものだが、場当たり的な便宜的な考え方であるような匂いもする。もっと慎重に審議するために時間をかけるという提案がなされている。
 臓器提供をよしとする人はその臓器が他の人の身体の中で生きつずけることで、人助けになり、かつ命の延長があるかのように感じる。しかし脳は死んでも、心臓が動いている身体から臓器を取り出すことは、愛するものを殺すことのように思い、躊躇せざるを得ないという人が多いことは容易に分かる。その場で決断できる人はある意味で非情な人ということになる。このジレンマを解決することは難しいが放置するわけにゆかない。人助けの決断も状況しだいということになるのはやむを得ないだろう。

楽しく過ごす人

2009-06-27 17:37:14 | 哲学
6月27日 晴れ後薄曇
 天気予報は晴れと出たが、あまりにも暑い一日で午後は太陽がもやの中からうすぼんやりと光っていた。いわきでさえこうだから他のところはうんと暑いに違いない。
 さて楽しく過ごすにはどうするか。人の目が集中する人は人生をドラマチックに生きるにはよいかも知れないが、とかく面倒なことに巻き込まれやすいものである。マイケル・ジャクソンの死が伝えられ、大騒ぎは世界的なものになった。彼は若いときからあんなに有名になり、幸せの絶頂かと思いきや、そうでもないらしい。いろいろな事件があって、彼を憎んだり、嫉妬したりする人も多かったようだ。晩年は若い時の輝きは失せ、少年愛の猟奇的趣味も噂され、裁判沙汰になるなどのきわどい事件を起こしたので、幸せからはかなり遠い存在だった。
 楽しい人生とは友や家族に囲まれて、出世はほどほどにというところがいいらしい。社長としての西武の堤はあまり幸せとはいえず、作家としての辻井の方が満足そうに見えた。いろいろ人生があるが、結局平凡なのが一番幸せに近いといえそうだ。

言葉を紡ぐ人たち

2009-06-26 16:28:14 | 哲学
6月26日 晴れ後薄曇
 新聞記者や文士のように言葉を紡ぐ人たちは自分の言葉を練り上げる努力を重ねて過ごすのだから、大変だろうと察する。前に太宰治のことを書いたが、彼の文は死後50年を経てもなお光を放っているほど素晴らしい。しかしそれは結局彼の精神を蝕み、女と酒におぼれる生活をどうすることもできなかった。新聞記者は実社会との接点があるから、文士の場合のような危うさは少ない。しかし考えてみると間違ったことを言って世の人を惑わすことになる危険はあり、ヒヤッとすることがあるのではないか。今回のインフルエンザの発生報道は過熱して、かなりの間違いもあったと思うが、点検の必要が大いにありそうである。予防接種が効くという誤解はマスコミも責任が大きいと思うが、なかなか改まらない。

夕空晴れて

2009-06-25 18:47:01 | 哲学
6月26日 曇り後晴
 いわきは東北地方の湘南、気候温暖、最高最低気温の温度差の小さいことは特筆に値し、全国でも一ニを争うほどのものであるという。温泉があり常磐ハワイアンセンターで有名、かつ工業地帯であり、水産業も盛んである。そのためだろうか。県庁所在地でないのに福島県第一の人口を持つ都市である。
 この土地に移って4年、健康を立て直し、新たな希望を作り出すつもり。夕空晴れて今日の暑い日はやがておしまい。風がさわやかになり、空気がおいしいことはなんという恵みだろう。

夏至を過ぎて

2009-06-24 22:11:52 | 哲学
6月24日 曇り後晴れ
 夏至を過ぎて、日は容易に暮れない。蒸し暑くて過ごしにくい時間である。梅雨模様は一寸中休みというところだ。
 『夕映えの杜に』というエッセイ集を書いて印刷に回したところ、2校までいった。世の中の動きが慌しく、書くそばからどんどん変わるのでかなわない。世界は狭く、人は変わる。変らないものを目指す私の初期の計画は漂流気味だ。
 しかし健康がここまでなんとか持ったことは有難い。
 明日があると信じられることはなんと嬉しいことだろう。

美しい自然を守る

2009-06-23 16:33:21 | 哲学
6月23日 晴れ
 暑い日になった。生物には環境に適応する能力があるから、少しぐらいの気温の変化はなんでもない。けれども勿論限度を越えて環境が変動すれば、滅びる種が出てくるだろう。日本の自然はやはり世界の中でも美しい方だろうと思う。日本人は住みなれているので、ふだんはあまり感じない。しかし砂漠化の進んだ地方の映像を見ると、日本の環境の美しいことを痛感するのだ。
 月から見た地球は水惑星で本当に美しい。人類はこの地球上で進化してきて今日がある。美しい自然に感謝し、この地球の自然環境を守り、未来につないで行かなければならない。

仲代達矢の風格

2009-06-22 16:00:34 | 哲学
6月22日 曇り後雨
 NHKの総合テレビに仲代達矢が登場、アナウンサーの質問に答えていた。風格のある俳優として高く評価され、世界にもその名は知られている。妻に先立たれて久しくなるが、ようやく墓地を求め、墓を建てることにしたという。お骨を自分の近くに置きたい気持ちが長く彼の中にとどまっていたのであろう。妻とともに暮らした日々はそれだけ貴重なものであったのだ。
 今度何年かぶりに彼の主宰する無名塾に新人が9名入った。彼は77歳になるところだそうだが、塾生の先生であり、かつ親のような存在である。これらの若者がどれほど伸びて大成するかまだ分からない。しかし言えることは、師の存在は彼らの心に生涯大きな影を残すだろうということである。日本でもこのような塾があって未来の演劇界を支えるとは頼もしい。
 演劇界だけではない。若者の養成に真剣に取り組むことがどんなに大切であるかいうまでもない。しかし仲代のような優れた指導者が使命感をもってボランタリーに若者の教育を引き受ける、これはなかなかできないことではなかろうか。仲代を模範に、いろんな分野で、こうした教育を施す人材が輩出するように、何らかの手を打つことが必要と思われる。

蛙の歌は

2009-06-21 18:02:30 | 哲学
6月21日 雨
 暗い一日だが梅雨模様はこの季節のこととてやむを得ない。家内はドライブで草野心平記念館を見てきた。蛙の詩人で有名だが、破目をはずしたところに可愛げがあり、いろんな人に愛されたらしい。出身地の村人は大変尊敬しており、別荘まで作ってあげたよし。その死後は記念館として活用しており、村外の人も訪ねて楽しむという。幸せな生涯だったということになる。
 私はどうだ。大したこともせず、晩年に至る。村人で尊敬してくれる絵描きさんがいるが、新潟市に合併してしまった今では、「村の有名人」は勿論どこにいるか目を凝らしても見えないだろう。しかしそれでよい。肩肘はって生きることはない。やせ蛙雨に歌えば楽しからずや。