一生

人生観と死生観

父と子

2009-10-03 09:49:30 | 哲学
10月3日 曇り
 昨日は父の命日だった。特別なことはしなかったのだが、数えてみれば75年すなわち3四半世紀が経ったのだ。家族を残して世を去ることにいろいろな思いがあったであろうが、詳しくは知るよしもない。一見豪放に見える人なのに実は神経の細かい人だったという評価もある。冒険心が盛んで、アメリカの土地を踏みたいという志をもち、ついに強引にその夢を果したが、アメリカでは成功せずに帰国した。
たまたま親戚の巨額の遺産を受け継ぎ、茨城の土地でアメリカで抱いた夢を果す幸運児かと思いきや、病魔に襲われて挫折する。なんと言う運命なのだろう。
 萩原朔太郎の言葉を思い出す。父は永遠に悲壮である。私は昭和に生まれ、冒険心も乏しいが、留学生としてアメリカに渡り、父とは違った人生を歩んで今ここに至る。子の人生は父とは違うが、やはりこの世はそれぞれに精一杯に生きるべきことを思った。