一生

人生観と死生観

メンデデーエフさん今日は

2008-03-09 15:11:34 | 哲学
3月9日 晴れ
 ロシア人メンデレーエフについてはモスクワの大学化学教室の前に考える人のスタイルの像がある。私はその前で写真を撮ってもらった。周期表の発明と、新元素の予言で世界を驚かせ、そして今日に至るまで高校生にさえその名が覚えられている。
 メンデレーエフはいかにもロシア的と思うのは多分私だけではないだろう。ロシア的というよりスラブ的と言った方がよいかも知れぬ。
 スラブ人種は漠然とした霧の中のようなところででっかい深刻な思想的産物を作り上げることができるんだ、と力説したユーゴスラビア女性がいた。自分の目に指を当てて、まるで今にも自分でそれを証明してみせると言わんばかりであった。1961年私がニューヨーク州ブルックヘブン国立研究所に留学中のときであった。この女性、ヴィルコヴィッチ博士はオックスフォードに留学したことのある人で、長身で堂々たる体格で、仕事もよくやり、時にはアメリカ人リーダーのハーボットル博士にも噛み付くような議論をした。ユーゴスラビアは当時チトー政権下で、ロシアのスターリン指揮を離れて独自の社会主義路線をとっていた。この国はその後分裂してセルビアとなった後、苦難が続いている。一度ハンガリーのブタペストで出会ったことがあるが、その少し後ガンで亡くなったと聞いている。
 人間は人種的差別をしてはならないが、人種的特徴を見るごとに、神はそれぞれの人種、民族を偏り見ることなく、よいものを与えたまうたといういうことを実感する。