三輪車が通る～年の瀬に

三輪車が通る
年の瀬で　忙しく
車もセカセカしている中で
三輪車は　悠々と
歩く位の速さで進む

運転手は　あのおばあさん
　
うちの近所で時々見かける
あの気さくなおばあさん

たまに家内と話すことがある
何でも　あのおばあさんは
結構苦労してしてあられるそうだ

だんなさんを早くになくし
子どもさんを　女手一つで
育てあげられたそうだ

そして　今おばあさんは
暑い日も　寒い日も
晴れの日も　雨の日も
年中　廃品を集めている

私の家内には　別嬪さんとか　
だんなさんが優しそうだとか
(私のことを言ってるらしい)
苦労話も　聞いていると
妙に明るい調子で
何だか元気をもらってしまう

大晦日を前にして
夕方遅く　近所のアパートで
がさごそ音がするので
何だろうと振り向くと
あのおばあさんが　廃品置場で
資源物を探していた

寒かろうに…と心配したが
元気そうにしていたので　ほっとした

今のおばあさんから　
資源物回収の仕事を取り上げたら
もしかして　
生きがいをなくされるかもしれない
と　家内と　夕飯中にしんみり話した

明日で　三輪車も御用納めだろうか

年が明けたら　また　おばあさんの
資源回収三輪車が走ることだろう
私の母と同じくらいのおばあさん
来年も元気に働き暮らして欲しい

PS 2006.12.30 草稿　30日(土)の出来事を書きました
　今年もお世話になり　有難うございました
　来年は　よきこと多い年でありますように