布団を干していたら、雪になった。ぼたん雪である。宇宙から、風に舞ってはいるものの、強かに落ちてくる。春まだ浅しの感に、慌てて布団を仕舞う填めに。昨日、一昨日は、割合暖かであったのを、油断していた。
暫く除湿する。その後、天気が快復してきた。布団を広げ、陽射しの温かみが失せない内に、室内に取り込んだ。ありがたい、太陽の光の、何と素晴らしいことか。湿り気がない。ふと、外を見遣れば、粉雪が舞っている。
孫は、立春に産まれた。小さな赤子を想像していたが、標準よりちょっと大きかった。嫁の実家に似たのか、こちらの祖母の方か、小太りである。母乳もよく出る。乳腺炎になったのには、きらん草を煎じ、食事の他に、団子汁を毎日作って食べさせた。
団子汁は、もち米の挽いたのに水を加えて練り、味噌汁に仕立てる。この時、産後の肥立ちが良くなるようにと、芋茎を入れる。芋茎は、昨年に取っておいたのを、水で戻して使う。昔は、これだけであったらしいが、お腹一杯にはならない。
そのもち米も、新しいのは灰汁が強い。できれば古米がいい。精米所があればだが、自動精米だと難しい。スーパーに行けば、米粉はあるが、もち米かはわからない。白玉粉や上新粉はあるだろう。然し、その用途となると混乱していることが多い。
はったい粉に至っては、年代では判断できない。食べたことがないからだ。これは小麦粉を炒って挽き、鍋にかけて練るのだが、この中に砂糖を入れる。その砂糖も、昔はサトウキビを栽培して作っていた。手間のかかること夥しかった。
祖母の、父や母の居た古里の暮らしは、どんな物も基本をしなければ育ってはいかない。酷く時間のかかる作業でもある。自分勝手なことでは片付かない。それでも子供心には、厭でならなかったし、自然は当たり前にあると思えていた。
今年も1枝、花芽のついた白枇杷。木はあまり育ちません。赤枇杷に比べて、実を結ぶ条件が違うのだろうか?
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