市民課の窓口
市議としての仕事や市民活動の雑務の関係で、市役所の担当部署を訪問する機会が少なくない。最近、用事があって市役所に行ったところ、帰りがけに他にも用事があるがあるのを思い出した。ところが、ついうっかりどこの部署の用事だったかをすぐには思い出せなかった。
そこで、エレベーター脇の担当部署一覧表を見上げながら、少し間合いをとって用事のある部署を思い出す「作戦」を取ることにした。ところが、ものの10秒も経たないうちに、新卒かと思えるような若い女性職員が通りがかりに近づいてきて、「何かお困りですか?」と声をかけられてしまった。
立場上、内心で苦笑したが、市役所職員の「「サービス精神」に思い至って嬉しかった。市役所の窓口サービスの改善は、私が初当選した当時から言い続けてきたことで、ここ数年で、このように声をかけられる事に何回か遭遇していて、最近は下手に受付カウンターの周辺でうろうろできなくなってしまった!
市長と会ったおりにこのエピソードを話して、「○○課の○○さんを褒めてやってほしい」と伝えておいたが、市長に褒められれば担当部署の上司も職員の士気もさらに向上するに違いない。
私が市議会に入った12年前は、市役所職員のサービス面での評判は市民に芳しくなく、受付の前で市民が困っていても職員から声をかけることは余りなかった。そこで、市役所の仕事は「サービス産業」ではないか!と訴え、市民をお客様として扱い、困っているように見えたら職員から率先して声をかけるように、何度か市議会で質問を重ねた。
当時の荒井市長も、率先して1階ロビーに立つなど接遇の改善に努め、部長たちもよく理解してくれて、1階に受付を配置してほしいとの私の要望も実現した。藤野市長になってからも、名札が見えやすいように、胸の位置での名札着用を求めるなど接遇の改善を要望したが、正規職員はもとより嘱託職員や臨時職員に至るまで名札着用は徹底されており、胸の位置に名札を付ける職員も増えてきている。
市議としての3期12年の区切りとしての、任期の終了するこの時期に、若い職員のさわやかな気遣いに遭遇したのはとても嬉しいことだった。これからも、市民に愛される市役所となるよう、サービス向上への不断の努力を続けてほしいと願っている。