東京都武蔵村山市議 すどう ひろし(須藤博)のページ

真実の政治・住民本位の政治が私の信条です。

無謀すぎた!大東亜戦争

2008-08-16 08:03:22 | Weblog
今年も、8月15日の終戦(敗戦)記念日がやってきた。
いつもつくづく思うのは、なぜ日本人は、あのような無謀な大戦争をやったのだろう、ということだ。満洲は余計だったとしても、日本は北は千島列島から南は台湾までを領有した、それなりの「大日本帝国」だった。

それが、敗戦によって千島・樺太を全てロシアに取られ、台湾・朝鮮も失い、竹島を韓国に一方的に占拠されても手も足も出せない弱小国に成り下がってしまった。私は北海道の生まれだが、故郷の近くの根室や羅臼の海岸に行ってみると、ロシアに占拠されている国後・択捉島は手漕ぎボートでも簡単に渡れるほどの、本当に目の前にあるのを実感する。これが日本固有の領土でなくて何なのか。フツフツと怒りが湧いてくる。

私にとっての怒りの矛先は、不法占拠したロシアだけでなく、むしろ、固有の領土さえ取られてしまうような、無謀な戦争をやった日本人の無知蒙昧さに向かう。
巨大なアメリカに、精神論で勝てると豪語した軍部の科学性の欠如には目も当てられないし、西洋文化を取り入れるのが遅れて立ち遅れていた、中国の弱みに付け込んで領土ばかりか主権をさえ奪おうとした、こそ泥のような日本人の性根はあまりにも卑しかったのではないか。

当時の日本は、西洋列強に追いつき・追い越せで、植民地政策でも列強の真似をした訳だが、分をわきまえずに突っ走ってしまった。満州国という虚構に日本中が酔い、その虚構を守るために中国に泥沼の戦を挑んで、ついに南方まで戦線を延ばしてしまい、敗色が濃厚になってすら引く智恵と勇気がなかった。

ついに、政治的権限の与えられていない天皇が思い余って終戦工作に乗り出すまで、絶望的な負け戦を止められなかった軍指導部の理性の欠如も、今となっては信じ難い。後世のものが、歴史を遡って断罪する権利などないのはよく分かっているし、当時の考え方では、領土を拡張しなければ日本は発展しないと信じられていた事実は知っているが、それでも日本人がやったことは恥ずかしい。

日本が失ったのは領土ばかりではない。アメリカ流の物質文化と民主主義の負の側面に毒されて、日本人は骨の髄までヤマト魂を失った(もっとも、ヤマト魂は欺瞞の論理だったことが明らかになっているが)。日本人はすっかり民族の誇りを失って漂流し続けているのが現代で、これは日本民族が滅んだに等しいことだ。日本人のアイデンティティーを取り戻す有効な処方箋を、私はまだ見出していない。

子供のけんかなら成長のために良いが、一家が路頭に迷うような賭けや、民族が滅びるような戦争は決してやってはいけない。毎年の8月15日につくづく想う事だ。