武蔵村山市議会では、2年に一度、議会内での役職変更がある。
議長をはじめとして、各種委員会の委員長など多くの役職があり、人数の多い会派と少ない会派の力関係で各種役職の配分が決まっていく。つまり、一番人数の多い会派が、たいていは議長の役職を取るのが武蔵村山の慣例になっている(たまに、二番目の会派が取ることもあるが)。
5月中旬、我が武蔵村山市議会でも議長選挙があったが、事前に大きな会派同士で話が決まっていて、私のような一人会派が口を出す余地はなかった。だから、やや評論家的な言い方をさせてもらうと、結果的にあきれてモノが言えない議長人事だった。
以前は、大きな会派で順番に議長を出すのが慣例になっていたが、近年4期も続けて議長をやった古参議員のH氏が、今回4年ぶりに議長に返り咲いたのだ。他に、候補者がいないわけでもあるまいに、これには驚いた。H氏は、押し出しが良くてスピーチも上手だし、会派内で実力があって議長として適任ではある。しかし、真の実力者なら、返り咲きなどせずに、後進に席を譲るのが見識ある大人の態度だろう。
議長は、名誉職という意味では市長に次ぐ位置にあり、議員なら一度はやってみたい気持ちはわからないではない。私は役職にはほとんど興味がないが、議長にはなりたいとは思わない。なぜなら、議員は質問してナンボなのに、議長は壇上で「司会」をやるわけだから、質問はできなくなってしまうのだ。
残念な傾向だが、本市では議長になりたい議員サンは、ほとんど議場で質問をしないか、質問に精彩を欠いているというのが一般的傾向だ。議長に返り咲いたH氏などはその典型で一般質問はまずしないし、議場での質問も滅多にない。議場に座っているのは、彼にとってはタイクツに違いなく、議長職はきっと居心地がよいのだろう。4年前に、一度H氏が議長を降りた時、自民党系の最大会派から4人も議長になりたい人がどっと出たが、どなたも議場では存在感がない人たちだった。
H氏は、4年前に、4期もやったために後がつかえていったん降りたが、その時は、議長をやりたい古参議員が大勢いて収集がつかず、私たち一人会派にも発言のチャンスがあった。私は、「収集がつかないなら二番目に大きい会派に議長を譲ったらどうだ」と提案して、ちょっとした混乱を引き起こしたものだが、じつに愉快ではあった。
議会の活性化という面からいえば、名誉職の面が多分にある議長になりたい人が、たくさんいるような議会ではいけない。会議には司会者が必ず必要だから、順番に「仕方なく」議長をやるのが本来の姿であり、議員の特権である質問の機会を放棄して議長職を奪い合うような姿は、どこか滑稽で悲しい。
もっとも、我が武蔵村山市議会では議長職に恋々とするような人種は、2年前の選挙で一気に減り、今は議場で立派に発言できる議員が増えた。H氏の次の議長を選ぶ2年後には、議長職をめぐって醜い争いが繰り広げられることは、もうないだろうと信じている。
※誤解を招いてはいけないが、議長職というものは、けっして名誉職だと貶めるつもりはない。議事を進める司会役としての仕事は見えやすい部分だが、議会の責任者として方針を決めるとか、対外的な行事への出席といった議長ならではの仕事がいろいろある。それなりに重要な仕事ではある。
議長をはじめとして、各種委員会の委員長など多くの役職があり、人数の多い会派と少ない会派の力関係で各種役職の配分が決まっていく。つまり、一番人数の多い会派が、たいていは議長の役職を取るのが武蔵村山の慣例になっている(たまに、二番目の会派が取ることもあるが)。
5月中旬、我が武蔵村山市議会でも議長選挙があったが、事前に大きな会派同士で話が決まっていて、私のような一人会派が口を出す余地はなかった。だから、やや評論家的な言い方をさせてもらうと、結果的にあきれてモノが言えない議長人事だった。
以前は、大きな会派で順番に議長を出すのが慣例になっていたが、近年4期も続けて議長をやった古参議員のH氏が、今回4年ぶりに議長に返り咲いたのだ。他に、候補者がいないわけでもあるまいに、これには驚いた。H氏は、押し出しが良くてスピーチも上手だし、会派内で実力があって議長として適任ではある。しかし、真の実力者なら、返り咲きなどせずに、後進に席を譲るのが見識ある大人の態度だろう。
議長は、名誉職という意味では市長に次ぐ位置にあり、議員なら一度はやってみたい気持ちはわからないではない。私は役職にはほとんど興味がないが、議長にはなりたいとは思わない。なぜなら、議員は質問してナンボなのに、議長は壇上で「司会」をやるわけだから、質問はできなくなってしまうのだ。
残念な傾向だが、本市では議長になりたい議員サンは、ほとんど議場で質問をしないか、質問に精彩を欠いているというのが一般的傾向だ。議長に返り咲いたH氏などはその典型で一般質問はまずしないし、議場での質問も滅多にない。議場に座っているのは、彼にとってはタイクツに違いなく、議長職はきっと居心地がよいのだろう。4年前に、一度H氏が議長を降りた時、自民党系の最大会派から4人も議長になりたい人がどっと出たが、どなたも議場では存在感がない人たちだった。
H氏は、4年前に、4期もやったために後がつかえていったん降りたが、その時は、議長をやりたい古参議員が大勢いて収集がつかず、私たち一人会派にも発言のチャンスがあった。私は、「収集がつかないなら二番目に大きい会派に議長を譲ったらどうだ」と提案して、ちょっとした混乱を引き起こしたものだが、じつに愉快ではあった。
議会の活性化という面からいえば、名誉職の面が多分にある議長になりたい人が、たくさんいるような議会ではいけない。会議には司会者が必ず必要だから、順番に「仕方なく」議長をやるのが本来の姿であり、議員の特権である質問の機会を放棄して議長職を奪い合うような姿は、どこか滑稽で悲しい。
もっとも、我が武蔵村山市議会では議長職に恋々とするような人種は、2年前の選挙で一気に減り、今は議場で立派に発言できる議員が増えた。H氏の次の議長を選ぶ2年後には、議長職をめぐって醜い争いが繰り広げられることは、もうないだろうと信じている。
※誤解を招いてはいけないが、議長職というものは、けっして名誉職だと貶めるつもりはない。議事を進める司会役としての仕事は見えやすい部分だが、議会の責任者として方針を決めるとか、対外的な行事への出席といった議長ならではの仕事がいろいろある。それなりに重要な仕事ではある。