東京都武蔵村山市議 すどう ひろし(須藤博)のページ

真実の政治・住民本位の政治が私の信条です。

生ゴミの研究会

2010-06-15 08:16:46 | Weblog
「ごみ環境ビジョン21」というNPOのシンポジュームに出席した(12日、国分寺労政会館)。今回のテーマは、生ゴミの処理と活用についてだった。

この団体は、ゴミ問題に特化したテーマで年に数回の研究会を開催し、レポートを発刊するなど精力的な活動を繰り広げており、自治体職員や議員にも広く認知されている。ゴミ問題は自治体の大きなテーマであり、私もゴミ処理組合の議員であるため、会員として勉強させてもらっている。

この研究会の場で、ゴミに取り組んでいる各市の市民活動や他の自治体の情報を得られるのは大きな収穫である。今回のテーマである生ゴミも、燃やすだけならやっかい者でCO2の排出源だが、リサイクルすれば農地の栄養源になるということで、市民グループによる活動事例や処理機メーカーの説明が興味深かった。

生ゴミを処理した堆肥を農家が引き取ってくれない、という問題に対しての「解」が見えたのは収穫だった。つまり、農地に影響がある塩分濃度は5%以上だが、食品残渣に含まれる塩分は1%程度であり、異物も機械で取り除けるとのことだ。

小平市職員の発表は、生ゴミ資源化のモデル事業を7月からスタートさせるというもの。この問題に関しては、本市の方が先輩で去年の7月から始めており、本来なら武蔵村山市の職員が発表するべき事例だった。依頼したが都合が悪いと断られたとのこと。

ゴミ問題に関しては、各市に自治体に先駆けて行動している市民が多数いるが、武蔵村山市のそれは大きな動きになっていない。また、この研究会には、多摩地域の自治体職員も毎回のように顔を出したり発表をしているが、武蔵村山市の職員を見かけたことはない。

今回も、小平市の職員や、私が所属するゴミ処理組合の職員は来ていたのに、生ゴミに先進的に取り組んでいるはずの武蔵村山市の職員が、相変わらず来ていないのは残念だった。ごみ問題の情報交換の場はここだけではないにしても、他市との温度差はないか、気になる部分だ。武蔵村山市のゴミ行政は、他に先駆けて分別を進めるなど優れたものがある。市民が主体の研究会の場で発表して情報提供することも、回りまわって有意義な形で返ってくるはずだ。






藤野市長・市議会デビュー

2010-06-12 07:08:05 | Weblog
荒井市長の退任に伴う市長選が5月に行われ、藤野市長が誕生した。
昨日(5月11日)、市議会の代表者会議が行われ、藤野市長がはじめて議会にデビューした。6月議会は藤野市長にとって初めてのものになるため、どのような議案を出してくるか注目された。

注目点の一つは、前市長が議会に諮っていた自治基本条例を撤回したことだ。この案件は、荒井市長が約2年かけて条例の文案作りまで完成させて3月議会に提出したが、議決には至らずに継続審議になっていたものだった。

自治基本条例の案文そのものは良くできていたと思う。条例として必要な内容は充分に網羅されていて、全体のバランスも良かった。特に住民投票制度を制定し、まちづくりのための住民協議会制度を創設したのは、ある意味で画期的でさえあった。

しかし議会側には、市民の盛り上がりがない中で、一部の市民委員と役人の手で作られた条例で本当に良いのか、それで市民の自治意識の向上に結びつくのか、という根本的な疑問があった。条文も、よくできているとは言え、市民が主体で作られた他市のものに比較すると、役人が条文を作ったらしい硬い、いかにもお役所製の条例然としたものだった。私も、一般質問で拙速は避けるべきと指摘し、3月議会の全員協議会でも、急がずにいったん引っ込めるべきだと述べておいた。

市長が交代して、これから再び検討が続くことになろうが、自治基本条例への関心は住民の間でも議会でも、さっぱり盛り上がっていない。藤野市長は、時間を気にせずに市民の関心の喚起から始めて、気長にゆっくり進めてほしい。

もう一つは、中学1~3年生に子宮頸ガンワクチンを接種するための補助金が補正予算に計上されることだ。費用の半額が助成対象となる。藤野市長が、国に先駆けて動く姿勢を見せることは良いことではあるとはいえ、半額でも親の負担は2万円にもなる。国の補助金が出るようにならなければ、接種率は向上しないだろう。


荒井市長は、5月で退任するため3月議会に提案した予算は、暫定予算だと言っていたが、その実、中身は財政フル出動の本格予算だった。そのため、市長が代わっても新たに補正予算で新しい施策を打ち出す余地はなかろうと思っていたが、予想通りだった。

私自身は、文化系ながら思考回路は技術系に近くて、思いこみに捕らわれないニュートラルな判断が特徴だと思っている。市長が交代しても、これまでどおり政治姿勢に是々非々を貫くことに、いささかも変更はない。




菅総理誕生!本来の民主党路線へ

2010-06-09 07:22:32 | Weblog
民主党は、小鳩体制ですっかり民主党らしさを失っていたが、菅総理の誕生で、やっと民主党が民主党らしくなってきた。

小鳩体制は、民主党が政権を取るまではうまく機能したが、ツートップの金権疑惑と指導力の問題で自滅した。戦場で有能な猛将が、戦後の治世で失脚することが多いが、政権取りという戦争と現実政治では求められる資質が違うものだ。

鳩山氏は、いわば民主党の「創業家」だから、民主党で初の総理になるのは自然な流れではあった。しかし、鳩山氏を総理に押したであろう小沢氏は、自民党幹事長時代に「総理は軽くて馬鹿がイイ」と記者に言って、当の海部総理に猛反発を受けたと新聞にある。
それが本当であれば、鳩山氏は「軽くて馬鹿」な御しやすい政治家と見られていた訳だが、その見方が正しかったことは、鳩山氏の言動で、はからずも証明されてしまった。

菅総理は、鳩山氏と並ぶ民主党の創業者である。市民派出身であるところが、自民党の田中派出身の鳩山氏と決定的に違う。とはいえ、単に青臭い理想主義者でも、頭の固い原理主義者でもなく、現実を直視して行動できる「政治家」の資質も十分に備えている。理想家肌でありながら、けっこう、したたかな寝業師でもあるとろがすごい。

鳩山・小沢両氏の政権交代までの業績は最大限に評価されなければならないが、菅氏にバトンタッチされた、これからが、まさに民主党の真骨頂である。ただし、菅政権が再び国民を裏切るようなことになれば、もう国民は絶対に民主党を許さないだろう。再生民主党は、言い換えれば「崖っぷち民主党」の側面も併せ持っている。私たち地方議員も、しっかり政権を支えていかねばならないと自戒している。