東京都武蔵村山市議 すどう ひろし(須藤博)のページ

真実の政治・住民本位の政治が私の信条です。

被災者の苦難よりも「政局」ですか?!

2011-05-30 01:59:33 | 地方議会
大震災に遭われた地域の皆さんのために、政治がまずしなければならないことは、党派を超えて英知を結集し、一日も早く復興を成し遂げることである。だが、国会の動きを見ていると無駄な時間と労力の浪費ばかりで心底がっかりする。

自民党総裁の谷垣さんのやったことと言えば、原子炉への注水が55分間止まった責任が菅総理にあるとして、貴重な国会審議の時間を無駄にした。原発の吉田所長の独自の判断で注水は止まっていなかったことがわかって、追求する方もされる方も形無しで終わった。

それにしても、前代未聞の大事故の直後の通信もままならない状態で、完全に完璧な仕事を求めるのは、神様じゃあるまいし土台無理なハナシだ。野党はもとより、小沢氏も加わって、菅総理を辞めさせたい人達が、相も変わらず国会を「政局」の場にしているのは、国民を馬鹿にしている証拠だ。

今、国会でやるべき事は復興のための前向きの議論である。菅総理が、仮に理想的な総理ではないとしても、暴風雨のまっただ中で船頭を変えるのは狂気の沙汰だ。船頭に問題があるなら、全員で手助けして暴風雨が収まるのを待ち、それから船頭を交代させるのがまっとうなやり方だ。

国民の幸福よりも政権の奪取を優先するような政治では、無党派層の政治離れは益々加速するに違いない。地域を這い回って働いている地方議員から言わせてもらうなら、国会議員という人種は、どうにも救いがたい。足の引っ張りあいをしているだけの国会なら、国民にとっては無用の長物だ。

だいいち、菅総理の政権運営上の難点がどこにあるかは、国民の目からはさっぱりわからない。国内政治に関しては、菅内閣は自民党時代よりもはるかに「善政」を行っているし、ねじれ国会だという以外は、政権運営は思いの他うまく行っている。もしかしたら、それが嫉妬されているのかな?

民主党のボランティア隊に参加!

2011-05-24 12:12:44 | 地方議会
東日本大震災の映像がテレビで流されるのを見るにつけ、ボランティアに駆けつけたいと思っていたが、自分の浮沈がかかっている統一地方選挙があって、どうにも動きが取れなかった。やっと選挙の事後処理が一段落したので、5月14日(土)、民主党本部が主催するボランティア事業に参加して宮城県・気仙沼市で働いてきた。

金曜日の午後11時に国会近くから大型バスで出発し、土曜日に朝から現地で活動し、また夕方にはバスに乗って日曜日の早朝に帰ってくるという強行軍だが、多忙な議会関係者はまとまった休みは取りにくいのでやむを得ない日程だ。私が参加したのは、民主党の7回目の派遣事業になる。

作業をしたのは、気仙沼市内からはかなり離れた小田浜漁港の周辺で、湾内の奥まった入り江にある船着き場だった。この日は天候に恵まれたため、海は青く澄んで湾内は風光明媚そのものだったが、沖合には灰色の軍艦が停泊し、海上では自衛隊のヘリが捜索作業を行っていた。

作業は、まさに人海戦術そのもので、みんなで海岸に打ち上げられた木材や漁具などの片付けを行った。木材は、大船渡などの被災地から流れてきたもので、住宅の部材らしく釘がたくさん付いていた。プラスティックや金属の破片も少なくなかったが、分類して一カ所に積み上げた。

漁網類も大量に漂着していたが、浜辺は海岸からすぐ岸壁になっているため、狭い海岸や岸壁の草むらから漁網を引きはがして一カ所に集めた。集めた木材や漁具は、後で地元の人達が始末するわけだが、「自分たちだけでは無理なので、ボランティアに来てくれて助かる」と、地元の人達から口々に感謝された。

休憩時間に、地元のおじさん達がお茶やお菓子を差し入れてくれて、お茶を飲みながら災害の様子を詳しく聞くことができた。私たちの作業した小さな漁港は、海岸に平地が少なくて住居は高台にあり、浸水は数件で済むなど被害は小さかったものの、じっさいの体験談は生々しかった。

ボランティアの作業は、木材や漁網を集めて運ぶといった単純なものだったが、それでも決して楽ではなかった。軽いスニーカーでは危険なので、重い長靴や安全靴を履いて足場の悪い砂利道を往復して資材を運ぶ作業のため、足取りはいやでもゆっくりと重くなる。

現地のボランティアセンターの決まりで休み時間をきっちり取り、作業は午後3時までと定められていていたが、肉体労働に慣れていない都会のボランティアにはちょうど良い時間配分だったろう。人海戦術の効果で、漁港一帯の漂着物はすべて片付き、その日に予定されていた作業は完了した。

帰路、バスで気仙沼市内を通過したが、その惨状には改めて驚いた。見渡す限り、おそらく市内全体が爆撃されたみたいに建物が壊れ、街中に大型の漁船が打ち上げられている。がれきの山、また山の連続だ。大きな都市全体の膨大ながれきの処理をどうするのだろうか。一部で重機が動いていたが、素人の私はただ呆然とするばかりだった。

実働6時間程度の駆け足のボランティア作業だったが、行きも帰りも車中泊という強行軍はさすがに疲れた。できれば1週間程度は滞在したいが、議員という仕事は次々と公務が入ってくるし、6月になると議会が始まる。たとえ車中泊での強行軍でも良いから、できればまたボランティアに出かけたいと思っている。


浜岡原発停止は、民主党の「使命」!

2011-05-13 20:12:51 | 地方議会
東日本大震災にあたって、民主党が政権を担当していて、しかも市民政治家上がりの菅直人氏が総理大臣だったという偶然は、あまりにも見事な「天の采配」である。

産業界と自民党が一体になって進めてきた原子力政策にブレーキをかけるという難題は、やはり民主党政権でなければ出来なかっただろう。ましてや一部識者の間では常識になっていた「浜岡原発の即時停止」の英断は、市民政治家出身の菅直人氏だからできたことだ。

原子力は、素晴らしい魅力と悪魔的な破壊性とを併せ持っているが、いったん制御不能に陥ったときの際限のない怖さを、私たちは福島第一原発で思い知った。そして、活断層の真上にあって、東海地震の予想震源域の「ド真ん中」に位置しているのが、浜岡原発である。

もし大地震で浜岡原発が壊滅したら、静岡県を中心として関西にも首都圏にも放射能雲が押し寄せて、計り知れない被害が発生すると言われている。まさに日本が潰れるほどの大問題だ。このことは、一部の識者や市民の間で長いこと訴えられていたが聞き入れられる事はなかった。

福島第一原発の事故が起きたことで、やっと浜岡原発の停止が出来たのは、むしろ遅すぎると言って良いくらいだ。菅総理の独断専行だとか政権延命策だとかの批判もあるが、仮にそうだったとしても許されるほどの大英断である。

ただし、更に高い防波堤が完成するまでの一時的な停止というのでは甘すぎる。大規模な津波は、薄い防波堤を簡単に破壊するし、直下型の大地震に原子炉プラントは(特に配管類)まったく耐えられない。全国の原子炉をすぐに止めることは現実的でないが、地震対策がほとんど不可能な浜岡原発だけは、何としても永久廃炉にすべきである。

これまでの民主党の政権運営は、外交・防衛や党内対立などで弱点が目立ったが、原子炉という難問に当たるには、過去を引き摺っている自民党よりはるかに適任である。私は、原子炉問題の処理だけでも政権交代の意味があったとすら思っている。菅総理が、低支持率にもめげずに辞任しなかったことも、今になってみれば幸いなことだった。


原子力に頼らないエネルギー政策がすぐに立案できる見込みがない以上、浜岡以外の原子炉は徹底的な安全対策を立てられねばならない。原発に依存していた地域経済の立て直しも必要になってくる。政治はまさに正念場だが、未曾有の大災害と戦っている菅内閣の足を引っ張るのは国民のためにならない。与野党を超えて復興に当たることこそが、政治の信頼回復への王道ではないだろうか。

菅総理が止めた! 「原子炉爆発」

2011-05-04 12:45:40 | 地方議会
福島第一原発は、2か月近くたっても沈静化への展望は開けていない。しかし、チェルノブイリのような炉心爆発(メルトダウン)と、それに伴う放射能の大量放出という大惨事だけは、何とか瀬戸際で食い止めて頑張っている。

それというのも、菅総理が技術畑出身で原発の構造に詳しかったために、早い段階で炉心の圧力を下げて爆発を防ぐ「ベント」を政治決断し、まさに体を張って頑張ったからだ。頼りない東電首脳をすっ飛ばして現場にヘリを飛ばし、原発の所長と直接やりとりしたのは、まさに正解だった。

東電の首脳部は、地震の影響で出張先からなかなか帰れず、帰ってからも、「危険なので作業員は全員待避させたい」(首相官邸の認識)などと申し出るような情けない程のうろたえぶりだったから、東電本店に任せていたら、「ベント」の決断が遅れて、チェルノブイリを大きく上回る「地球規模」の大惨事になっていただろう(建屋の水蒸気爆発はベントの副産物だが、原子炉本体の爆発に較べたら深刻度は小さい)。

「全員待避」を言い出すなどの東電首脳の無責任ぶりに激怒して、菅首相が東電本店に乗り込んでカツを入れたのは、炉心崩壊を何としてでも食い止めたいという、国家の最高責任者として当然の行動だろう。「イラ菅」とか言って責めるのは、これに限ってはまったくの筋違いである。

消費税への“思いつき発言”で参院選に大敗し、尖閣問題で国民に見放された感のある菅首相で、私も、政権に恋々とせずに早く交代してほしいと思っていた。しかし仮に、科学技術にうとい文化系の首相だったとしたら、菅総理ほどのスピードと行動力で原子炉の「大爆発」を瀬戸際で食い止められただろうか、大いに疑問だ。

ましてや自民党の総理だったとしたら、想像するだけでゾッとする。東電本店や官僚の言いなりで、「ベント」はもっと遅れた可能性がある。原子力政策は自民党の推進した国策だから、原子炉の「廃炉」につながる、海水投入という思い切った対策も遅れたかもしれない。

菅総理は、たしか東工大の出身で「弁理士」という、弁護士にも匹敵する難しい国家資格の持ち主だ。炉心の大爆発という最悪の事態は、技術に強い菅総理だからこそ防げたと、私は確信している。日本国民、あるいは地球の住民のすべてが、もしかしたら菅総理のお陰で、放射能の脅威から救われたかもしれないのだ。

政権への批判は批判として、原子炉の大爆発を瀬戸際で防いだ菅総理の功績は、原発の現場で頑張っている人たち共々、もっと正当に評価されるべきではないだろうか。