東京都武蔵村山市議 すどう ひろし(須藤博)のページ

真実の政治・住民本位の政治が私の信条です。

信念としての「是々非々」

2008-05-31 17:40:44 | Weblog
 私は、政治姿勢として与党とか野党ではなく、常に「是々非々」を貫いている。地方政治には、与野党という考え方を持ち込むべきではないというのが私の信念でもある。それは、地方自治体の政治形態というものが、2元代表制といって、首長と議会という2つの権力構造で成り立っているからだ。
 国会なら、総理大臣は与党から選ばれ、政府を構成するのは時の与党そのものだから、政府に入れなかった政党はいやでも野党ということになって、政府=与党とは、たいてい対立する。しかし、地方議会では政治の構造が違っていて、首長は単独に直接選挙で選ばれるため、議会内の政党(会派)とは必ずしも一致しない。だから、理論的には首長と議会全体が対立することもあり得るわけだ。

 じっさいには、議会の多数派が推した人が首長選挙に当選することが多いから、議会多数派が与党として振舞うケースがほとんどではある。わが武蔵村山市議会でも、荒井市長を推したのは自民系会派と公明党であるため、それらの会派が与党を名乗り、市長側も、3月議会で比留間副市長が公然と「与党」発言をしている(これには失笑もあったが)。

 しかし、2元代表制の地方議会での行き過ぎた「与党感覚」は、弊害を生みかねない。議会側は、市長が出してきた条例や予算には厳しくチェックをする必要があるが、「与党」議員の中には、市長の出してきた議案には何でも賛成するのが当然だと思っている人もいる。これでは、議員としての役割を放棄しているも同然だ。

私は、現在の市長を推したわけではないから、区別するなら野党ということになろう。それに、私の初出馬時には病院問題で荒井市長や「与党」を厳しく批判したから、なぜもっと市長に反対しないのかというお叱りも戴く。
しかし、市の仕事は多岐にわたっていて、市長(=市役所)は市民サービスに直結する膨大な仕事をしている。議会に出してくる案件は、ほとんどが反対しようがないような条例とか補正予算だったりする。

 だから、一度の議会に出される数十本の案件の多くに賛成するが、中には、会派によって賛否の分かれるものが当然ある。そんな場合、「与党」会派は、ろくに質問もせずに賛成するケースもあるが、私たちは「野党?」は、そうはいかない。納得できない部分は徹底的に質問し、問題があれば当然反対する。
仮に、問題な議案が通ってしまっても、運用面で注文をつけるなど最善の努力は欠かさない。最初から、あの市長は憎らしいから反対だとか、役員はけしからんからやっつけてやろうという姿勢では、真に市民のためにはならない。

 私は、「市民の福祉のため」という視点で公正に判断する「是々非々」こそが、地方議員の政治姿勢として、あるべき姿だと思っている。


後期高齢者医療制度

2008-05-06 19:18:39 | Weblog
3月議会で、「後期高齢者医療制度」に関する条例案が出されたが、国会で野党4党がそろって反対している経緯もあり、私は共産党と共に反対に回った(賛成多数で可決)。

政治評論家の岩見隆夫が「今の自民党は姥捨て政党。これは戦後最低の制度だ」という趣旨の発言をしているが、私もまったく同感だ。世界中どこを見ても、健康保険制度を75歳で区切っている国などない。

たしかに、世界最高水準の高齢化の進展の中で、国民皆保険制度が危機に瀕しているのは確かだ。それに対する処方箋のひとつとして、官僚が編み出した苦肉の策であることは事実だが、あまりに問題をかかえた制度だ。

増大する保険財政の危機は、市の財政を審議する立場の私たちにもよくわかる。だから何らかの手を打たねばならないのは分かるが、制度の運用にあたってのPRが足りず、制度設計は大慌てのやっつけ仕事。もっと時間を取るなどして、国民的議論の中で慎重に進めるべきだったろう。

最大の問題は、極めて経済力の弱いお年寄りからも、保険料を天引きで強制徴収する点だ。その一方で、小泉税制改革で金持ちの税金は安くし、弱者には容赦なく課税する制度を作り上げてしまったし、医療保険の役人の勝手な使い方もひどすぎる。政府が支払うべき年金も、あの通りまともに払われていない。

これでは国民が怒るのは当然だ。民主党は、役人の天下りの害をなくせば、毎年数十兆円の税金が浮くと主張している。利権にどっぷり漬かった自民党がいくら口で改革を唱えても、できないのは明らかだから政権交代はどうしても必要だろう。

民主党も、自民党を追い詰めるために国会運営では、やりすぎている面があるかもしれないと思う。それに、政権交代したら落ち着くまでの間は、どうしても混乱は避けられないだろう。しかし、それでも長年つづいた自民党政治は、一度終わりにして、政権交代をやってみなければならない時期に来ているのではないだろうか。



ごみ減量とマイバッグ運動

2008-05-01 23:53:06 | Weblog
今日のテレビで、富山県が全県あげて買い物袋の廃止運動をやり、90%マイバッグ持参という成果を上げているという報道をしていた。
やはり、こういう問題は単独の店とか自治体でやっても効果は限られており、広域的にやってこそ成果が大きく上がる。けっこうな取り組みで、ぜひ東京都でもやってほしいものだ。

武蔵村山市では、あまりマイバッグ運動は行われて来なかったが、今年度の予算案に突然マイバッグ予算が組み込まれたため、議場は一時騒然とした。つまり、某有名デザイナーに高級なマイバッグを2000枚発注し、原価3500円のものを市民に2000円で売るという計画が予算審議で明らかになった。市は一枚につき1500円損をして売るわけだが、その損失分は宝くじの補助金を充てるから損はしないという説明。

その問題で質問のトップバッターに立ったのは私だった。これまで市内のスーパー等に買い物袋を減らす働きかけもせずに、いきなり金をかけて豪華なマイバッグで話題作りをするのでなく、まず地味な呼びかけからやっていくべきではないか。
どうしてそのようなバブリーなアイデアが出てきたのか、発案者は誰なのか、見直す考えはないかと厳しく質問した。

その後、自民系と公明党以外の全部の会派が質問し、そのうちにそのデザイナーが荒井市長の高校の同窓生だったことがわかり、議場は険悪な雰囲気になったが、環境部長は頑強に計画見直しを口にしなかった。みかねたのか、最後に与党の自民系会派の代表者が、計画は充分慎重にやるべしと希望していた。

その後、市長自身が市のホームページの中で、この計画はマイバッグの機運を盛り上げるための話題作りで、宝くじの補助金を使うから損もしない、販売は市内業者の育成策にもなると書いていた。書き方からすると、この計画は市長の肝いりであった可能性が高いと感じたが、宝くじの補助金はマイバッグ以外にも使い道はいくらもある。このような場合に損をしないと強弁するのは、市長自身がお役所的な感覚がいまだに抜けていないことを疑わせるに充分で残念なことだ。

それはそれとして、日本の買い物袋は、一年分生産するために超大型タンカー2台分の原油を使う量だという。ぜひともマイバッグをわが市でも推進したい。
その方法は、市長が言うようなハデな話題作りでなく、ゴミ問題の性質上からも
地味な正攻法でいくのが筋だ。
6月議会では、マイバッグも含めて武蔵村山市のゴミ減量について、しっかり議論をしなければならないと考えている。