東京都武蔵村山市議 すどう ひろし(須藤博)のページ

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「イスラム国」を生み出した、アメリカの責任は?そして日本は?

2015-02-07 06:23:43 | 政治
いわゆるイスラム国の残虐非道ぶりは、あのアルカイダからも破門されるほどひどいものだ。とうてい人間の所業とは思えない。悪魔そのものと言ってよい。

それを非難する国会決議で、山本太郎参議院議員が「検証をすべきとの提案が取り入れられなかった」という理由で退席したが、その当否はさておき、山本議員の言い分にも一理あると思う。

人間というものは、優しく育てられれば天使にもなるけれど、ひどい境遇に置かれて育つと人間の心を持たない悪魔にもなるものだ。ずばり言って、「イスラム国」という悪魔集団を生み出したのはアメリカであり、ブッシュ大統領の誤ったイラク進攻が直接の原因だ。

大量破壊兵器があるという間違った情報があったのか、あるいはでっち上げだったのかは分からないが、ブッシュの誤った判断でフセインのイラクは崩壊し、国としての体をなさなくなった。フセイン大統領が、とんでもない独裁者だったことも事実だが、彼が力で抑え込んでいてこそのイラク国家だった。

そのフセイン大統領に、イラン革命がおきた時に軍事支援をして力をつけさせたのは、他ならぬアメリカだった。しかしフセインがモンスターになって邪魔になると、今度は大量破壊兵器があるという言いがかりをつけて、フセインを殺してイラクという国を事実上、消滅させてしまった。

イラク攻撃や、それに続く内戦でアメリカは空爆を多用したが、これは余りにも非人道的な手法だった。軍事施設だけならまだ良いが、無人機攻撃による空爆は、女性や子どもといった民間人を情け容赦なく巻き込んで殺傷してしまう。

家族をズタズタにし、人々の人間らしい暮らしを奪い、人が人として暮らし、子供がまっとうに育つ環境を奪ってしまった。理由もなく大切な家族を殺された若者は、復讐の鬼と化してアルカイダやイスラム国に喜んで参加していった(他国から参加した若者も、多かれ少なかれ同じような動機を持っているのではなかろうか)。

イラクでは、日本が終戦間際に受けたような非人道的な空爆が長く続き、それに内乱による殺し合いが追い打ちをかけたのだから、若者の一部が人間らしい心を失って「悪魔」と化しても、ちっとも不思議ではない。暴力を受けて育てられた子どもが、DV殺人をするのと同じ道理だ。「イスラム国」は、ブッシュのアメリカが生み出したのだ。

アメリカのイラク侵攻は完全に間違っていたが、フランスやドイツがアメリカを諌めたのと違い、日本は躊躇なくアメリカに追従して今に至っている。そのような経緯も含めて、非難決議にあたって検証が必要という山本太郎参議院議員の感覚は、退席はともかくとして、人としては「まっとう」な考え方だと思う。アメリカはもちろん、アメリカに盲従した日本の国会議員は、真っ先に検証と反省をすべきだと思うが、ムリだろうな~。


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