最近体重計に乗れていない。
きっと2週間程前に乗ったのが最後だ。
一昨日体重計に乗ろうとしたが、電池が切れているのか起動しなかった。
母にそう言うと、
「そうなんよ~。電池替えて見たん見たんじゃけどなぁ。最近接触悪くなっとったから。」
「ああ~。確かに蹴っても一発でつかんようになっとった。」
「蹴る?」
「へ?蹴って電源入れるじゃろ?」
「何よん!(何言ってるの)手で押すに決まっとるが~」
「嘘じゃ~。あの位置にスイッチがあるんは、蹴るように作っとろう」
「そんな事言うたら扇風機も足でスイッチ押すん?下にあろうが手で押すもんじゃろう」
たまに。両手に物を持って移動するとかの時、足で押して切る事がある。が、
告白しなかった。行儀が悪い事は承知している。
「でも、手で押すんなら、持ち手の部分にスイッチ付けりゃあええ事じゃろ。
なのに、あそこに付いとんよ?あれは蹴るもんじゃって。」
件の体重計は、電子表示部分と手で握るバーを持ち上げるタイプだ。
持ちあげずに体重のみを計る事もできる。
「いや~。蹴るから壊れたんかもしれん。」
どちらも譲らなかった。
こうして、熱い議論は行われた。
暑い夏を無駄に熱くした。
というのは冗談で。
熱くはあったが熱すぎはしなかった。
熱くて、思考も茹っていた。
ひどくどうでもいい事で、会話遊びをしていたに過ぎないのだから。
日常会話は、こんな他愛なさの積み重ね。