70歳半ばの医師で、言わば「竟の職場」として、介護施設で仕事をされている方の話を、また聞き?した。
「また聞き」なので、語り部の意思が入っていると思うので、少しは差し引いて考えないと・・・
老人の「胃ろう」の問題をとりあげて・・・
高齢者が自分で食べ物を摂取できなくなることは容易に想像できるし、現実にも頻繁にあることだ。
すると栄養摂取の手段としては「胃ろう」が一般的なのだが、問題はこの「胃ろう」をはずす行為なのだが、はずすとなると医師がするわけだけれど、これが下手をすると「保護責任者遺棄罪」に、亡くなると「・・遺棄致死罪」に問われる可能性があるらしい。
「胃ろう」をした老人はほとんどが認知症で、意思の伝達には複雑なものがある。さりとて周囲の家族にも色々な意見がある中で、医師が・・・
あとの話は省略するが、まとめとして、語り部は「医業者はこの問題を倫理観を持って家族の中に入り・・・」と・・・
語り部の言葉はよく理解できるが・・・
今の医療は、客体を「どこどこの誰誰」でなく、「人体A」ととらえ、エビデンスの基づく治療は、数式を解くがごとくに公式論が幅をきかせて、「医は仁術」の時は過去の陳腐な歴史として追いやられていたのだが・・・
時代は繰り返されるということか。