診療所だより

開業医gobokuの日記

こんなこと考えながら、
こんな生活しています。

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2012年05月15日 | 散歩道
連休からもう一つの日曜日も過ぎ、
この辺の田んぼは、かなり田植えが進みました。

うちには農家の方も大勢みえるので、
農作業のことなども、世間話に出てきます。

その中で、当然僕の知らない言葉もたくさんあって、
いろいろ教えてもらったりしているのです。

「畦塗り」などというのも、そのうちの一つです。

ところが、
今読んでいる歳時記に、
春の季語としてこの言葉が載っていました。

いや~、俳句というのは、奥が深いもんだと言うことを、
あらためて認識しました。

さて、先日
「処置の患者さん、お願いしま~す。」と呼ばれて行ってみると、
3歳ぐらいの男の子が手を広げて待っています。

お母さんが「とげが刺さっているようです」というのでみてみると、
なにやら、手のひらにとても小さな黒いものがあるようです。

ところが、僕も老眼があるのでよくみえません。
そこで、
細かいものを見るために使うのが、
時計屋さんのルーペ。

これをつけると、患者さんはみんな怪訝そうな顔をするのですが、
なによりこれは、両手が使えるのが、いいのです。

この子のトゲも、無事抜けました。
めでたしめでたし、です。


また、別の日、
「処置の患者さん、お願いしま~す。」と呼ばれました。。
若い女の子が、ベッドに横になっています。
「キャッチが耳の中に入っちゃったようなんです。」と看護婦さん。

よく意味がわからなかったのですが、
耳の中に、何かが入ってしまったんだろうと勝手に考えて、
耳の中を見るために、
例のルーペとライトを出してもらうようにいうと、

「違うんです、先生。
ピアスのキャッチが、入っちゃったんです。」

「???」

「ピアスがどうしたって?」

「だから、このピアスの後ろの止める部分が、
皮膚の下に潜っちゃったんですよ。わかりますか、先生。」

「ああ、この止めるの、キャッチって言うんだ、知らなかった。」

知らない言葉はたくさんあるもんです。

僕の頭の中では、
キャバクラの客引きの黒い服を着たお兄さんが、
ピアスみたいな傘をさしている僕の腕をつかんでる光景が浮かんでしまいました。











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