診療所だより

開業医gobokuの日記

こんなこと考えながら、
こんな生活しています。

ヒノキ

2013年03月30日 | 診療
このところの気候、
ぱっとしないお天気が続いています。

一昨日、昨日、ちょっと小雨が降りましたが、
こんな雨を春雨というのでしょうか。

この程度の雨では、降ったことにはならないと、
農家の人は水不足を心配しています。

早いところでは、あと二週間もすれば、
田植えが始まるんですものね。
水が心配なわけです。

何があっても、季節は毎年毎年
繰り返されていきます。


相変わらず、
人事問題で、頭は痛いのですが、

もうそれはそれで、考えないことにしようと、
そんな気になってきました。


昨日数名、今年はじめて
花粉症の薬をもらいに来た方がいて、
「今までは大丈夫だったの?」
と聞くと、
「はい、今までは市販の薬で大丈夫だったんですが、
昨日、今日はそれではダメなんです。」
という返事。

そこで初めて、
これはひょっとしたら、ヒノキかなと
「ヒノキもあるの?」と聞くと。
そうなんですという答え、
そこで、カルテをひっくり返して去年のところを見ると、
やはり、ほぼ同じ時期に、
薬が出ていました。

ヒノキの花粉到来です。


カミさんの花粉症は、
このところだいぶ落ち着いてきたな
と思っていたのですが、
今朝起きたら、
昨日は、花粉症がひどくて眠れなかったわ
どうやら、こちらもヒノキのようです。

春悠

2013年03月27日 | 日常
このところの天候不順で、
患者さんで 風邪をひいている人がたくさんいます。

初夏みたいな暖かいというか暑いというか、
そんな日もあれば、
冬に逆戻りしたような寒い日も、
風が強くて、土ぼこりで遠くがかすんでしまうような日も、
そして、相変わらず地震が多くて。

そんな今日この頃。
で、気候が落ち着かないせいか、
こちらの気持ちまで、落ち着かないような
そんな日が続いています。

おまけに職場の人間が、
急に退職することになり、

その理由が、
僕には全く理解不能、
納得できない行動なので、

頭が混乱して、
「バカ野郎、やっていいことと悪いことがあるだろう、
そんなこともわからないのか!!!。」
大声でそういいたいのを我慢しています。

その人の人生、
この決断で、これから先幸せになれるのだろうか?
おれにゃ、理解できません。

そりゃ、
他人の人生ですし、将来のことなんで、
そんなこと誰にもわかるわけはないし、
他人のことを考えても仕方がないことだとは、
十分わかっているつもりですが、

でも、頭の中ではそう思っても、
心の中では、
自分の気持ちがおさまらないのです。
現にまだ目の前にいるし。

そんなわけで、
どこに行っても、
誰に聞いても、
気持ちが落ち着く答えが見つかるわけはないのは、
十分わかっているのですが、

どうしようもない気持ちを抱えて、
あっちへフラフラ、
こっちへフラフラ、
街をさまよっています。








たんぱく

2013年03月23日 | 診療
一時はおさまっていた感染性胃腸炎。

まあ、お腹にくる風邪ですね。
これが最近になって、また増えてきたようです。

この冬、自分もかかったので、
よくわかるのですが、

吐いたり、下痢したり、
お腹が痛くなったりと、
熱が出たりと、

結構、辛いものがあります。

食べると吐いたり下痢したりしちゃうので、
「食べなくてもいいよ、
むしろ食べないほうが
腸が休めて、早く治るかもね」
などといって、
「お腹がすいた感じがしたら、
おかゆとか、たんぱくなものをたべてね。」

といいます。

先日見えた、若い男性、
「じゃあ先生。
お腹がすいたら、
肉とか食べていいんですね?」

「?」

「タンパク質の多い肉とか食べていいんですよね」

そっちのタンパクじゃないんですけど。

木蓮の花が、咲きました。

お彼岸

2013年03月19日 | 日常
このところの気候は、
段々暖かくなってはきたの間違いはないのですが、
風の強い日が多くて、困ります。

黄砂なのか、花粉なのか、土ぼこりなのか。
遠くが霞んで見えます。

お彼岸に毎年、お墓のある千葉まで行ってくるのですが、
今年もその時期がやってきました。

お墓参りの帰り、
今年は、ちょっと足を伸ばして、
静岡にある母の実家を訪ねてみようかと
ふと思って、
行ってくることにしました。

僕の小さいときの思い出が、、
この家にたくさん残っています。

今でも、ときどき夢に出て来るのです。
懐かしくなって、
行ってみようと思ったのですが、

でも、考えてみると
自分の思い出ではなく、
きっと母の思い出を
探しに行くのではないかと
ぼんやりとそんなことを考えています。

そこに住む叔母と話をするのは、
きっと昔話。

そこに出てくるのは、
若かったころの母の話。
小さかったころの僕の話。

僕の心の奥底では
こんなジジイになっても
今でも母を求めているのでしょうか。


植え込みの水仙が咲きました。








草むしり

2013年03月16日 | 診療
先週、あれほど多かった花粉症の患者さんが、
今週はピタッと訪れなくなりました。

うちの外来には、また閑古鳥がやってきたようです。

だから、一日中鼻毛など抜いて過ごして、
暇をつぶしていたのですが、

鼻毛を抜いてしまったら、
余計時間をもてあまして、
ためておいた本などを読んで
過ごしています。

家の遅咲きの梅もひらいてくれて、
いよいよ春本番というところですが、
診療所の中庭の、
雑草も春本番を迎えて、
いよいよ元気に生えてきて、
毎年何回もやる草むしりの、
今年第一回目をすることにしました。

患者さんがとぎれたときに、
はじめて、
患者さんがきたら、
お休み。
そんなことを繰り返して、
ボーボーだった枯れた去年の草も、
きれいに掃除して、
一日で、終わらせてしまいました。

毎度のことながら、
終わったあとは、股関節が痛みます。

僕以外

2013年03月13日 | 診療
あのあと、変わったことといえば、

鏡をよく見るようになったこと。
自分の机の上にペンライトを置くようになったこと。
鼻水がスーッと流れ落ちるようになったこと。
そして、他人様の鼻の穴がとても気になってしまったこと。

まあ、上の二つは、自分の鼻のことで、
勝手に見とけばいいことなんで、
全く問題のないことです。

3番目は、
「あっ、鼻が出るなあ」と思ったとき、
今までは、それからティッシュをとって、
鼻をかめば、鼻が垂れることはなかったのですが、

脱毛後は、
「あっ、鼻がでそうだな」と思ったときには、
もう鼻水が流れていて、
今はマスクをかけているのですが、
そのマスクが濡れてしまい、
何枚もマスクを変えなければいけなくなりました。
これはちょっと困ったことです。
最近ではマスクの下に、ガーゼを当てていますが。

そして、一番最後の欲求。
これが、今最大の関心事なのです。

僕以外に、鼻の毛を抜いている人はいるのか?

普通、他人に「ちょっと鼻の穴見せて」なんて、
仲のいい間でも、できないものです。
カミさんにだって言えません。
言ったら、「あんた、おかしいんじゃないの」って言われちゃいます。

でも、普通の診察中に、ちょっと一瞬、ほんのちょっとだけ、
鼻の穴を見た限りでは、
今のところ、抜いている人を見つけることはできません。

そりゃそうだろ、抜いてるほうがおかしいんだから。



完全脱毛

2013年03月12日 | 日常
あまり鏡は見ないほうです。

髪の毛の乱れを直したりするくらいで、
一日一回ぐらいしか、
見ないこともあります。

ところが今日、
何気なく鏡をみると、
鼻毛が出ていました。

「アリャマ」ということで、
手鏡を取り出して、
伸びた鼻毛を切ろうとしたら、

鼻毛の中に白髪を発見。
伸びた鼻毛を切ったのですが、
白髪は、当然残っています。
かえって白く目立ってしまいました。
まあ、外からは見えないと思うのですが・・・

なにぶん老眼もあるので、
近いところが悔しいかな
よく見えません。

そこで、老眼鏡をかけてあらためて見ると、
鼻の穴の周りの、
口に近いほう、口ひげの上の部分、
ここに、白い産毛がみっちりと生えていました。

うまく説明できないのですが、
唇があって、その上にひげの生えている部分があって、
そこから毛のない部分がちょっとあって、鼻の穴になります。
そこの鼻に入ったすぐのところ、

ひげ、毛のない皮膚が1,5ミリ、その先、
ここに白い鼻毛の草むらがありました。

本当の白い鼻毛は、もっと中のほう、
鼻の高くなっているところから太く生えてます。

「なんじゃこりゃ。」

こうなるともういけません。
普段、全く役に立たない美意識が、
俺の出番だとばかり、
憤然とわき起こって来てしまいました。

で、なにするかと言えば、
毛抜きを取り出して、
この産毛を引っこ抜くことです。

ところがこれが痛いんです。
抜いては涙が反射的に出てきます。
鼻水も出てきます。

一本抜いては、「イテッ!」、涙、鼻水、ティッシュ。
この繰り返し。
段々やっていると鼻の周りが赤くなって、鼻水でずるずる。

それから、鼻水で、鼻毛が濡れると、
白く光ってきて、
ちょっと奥の鼻毛が、
白髪に見えてきます。

で、白髪だと思った毛が、黒いと
ちょっと悔しかったりします。

そんなことをやりながら、
段々奥の方に目が向いていきます。
それで、今度はペンライトの登場です。
これがまた、難しい。

右手で、毛抜きを持って、
左手で手鏡とペンライトを持って鼻の穴を照らす。
角度が悪いと、見えません。

奥の方に、一本の白髪が見えて、
よし今度はあれを抜くぞ、と思っても、
光の具合や、
周りを黒い鼻毛に囲まれていると
思ったように抜けません。

そこであきらめる手もありましたが、
暇なもんで、
じゃあ黒毛も抜いちゃえと、
鼻毛、完全除去の方針に作戦変更です。

鼻をふくらませたり、顔の向きを変えたり、
鼻の下を伸ばしたり、鼻にしわを寄せたりと、

ありとあらゆる恰好をして、
鼻毛を抜くまくりです。

そこでわかったことは、
鼻毛は奥の方に行くに従って、
抜くとき、頭に響くと言うことでした。
目の奥にくるんです。

さて、痛いながらも、順調に作戦は進んで行きましたが、
ここで、思いがけない難関に遭遇です。

使っている毛抜きが大きくて、
抜こうとしている毛が見えないのです。

武器がないと戦えません。
しばし休戦となりました。

お昼休みに、薬局で、細い毛抜きを購入、
一番高いものを買ってきました。

頼むで、毛抜きくん。

しかし、これは優秀な武器で、
細い毛も逃さず抜けてくれました。

とうとう一番奥の一本残っていた白髪を、
20分ぐらいかけてやっと抜いたときには、
目の奥から出た涙が、
喜びのなみだに変わりました。

抜き終わって、あらためて鏡を見ると、
なんだか自分の顔が、
北島三郎に似てきたような気がしました。

割烹着を着たネコ

2013年03月10日 | 日常
ここ数日、気温が上がって、
風も強いので、
花粉症の患者さんが、ものすごく増えています。

うちのカミさんがこの花粉症なので、
鼻をグスグスならして、
目を真っ赤にしています。
唇も荒れているそうです。

僕が薬を出しているのですが、
あまり効果がないようで
僕が出す薬はあまり効かないのかと、
気になって心配になります。

近くの耳鼻科では、
患者さんが殺到しているようで、
駐車場に入れない車のために、
警備員が何名か交通整理をしていました。
毎年この時期の恒例行事です。
ところでいったい、
こんなに入った患者さんに、
何をやっているのか、
なにか特別に効果があることを
やっているのか、
やっているんだったら、
教えてほしいので
ちょっとのぞいてみたい気になります。

朝起きて、車をみると、
ボンネットの上に、黄色い花粉が
ビッチリ付いているのがわかります。
「こんだけ飛んでいるんじゃ、
仕方ないわな」と、
僕が出した薬が悪いわけではないのだと、
花粉の量のせいにすることにしました。

今年はこれに、
黄砂と、PM2.5なるものが加わり、
おまけに、
丸2年間、放射能も降り続けているわけで、

一体全体、どうなっているのか、
これから、どうなってしまうのか
訳がわからなくなってしまいます。

「黄砂に吹かれて」などと言う歌を、
工藤静香が歌っていたころは、
まだ、よい時代だったんですねぇ。

さて、
それでも、季節は進んでいきます。

公園の梅はやっと花をひらいてくれましたし、
大きくなった子猫のミイは
手術の時期が来て、先日受けてきました。

その1週間後、傷口を診てもらったら、
あまりよくないということで、
割烹着のようなものを着させられ、
最初はとてもいやがっていたのですが、
最近では、慣れたようで、
これを着たまま、
普通に、顔を擦りつけてきます。

早くとれるといいのですが。

たぶんこの子の一生に一回だと思うので、
記念に一枚、パチリ。

花粉症

2013年03月08日 | 診療
今日は暖かくなると
天気予報でいっていましたが、
本当に暖かくなりました。

お昼のタローの散歩では、
今年初めて、コートを着ないで出かけました。
それでも、風は南の風で、
遠くの方には、
霞がたなびいていました。

近くにある公園の梅の木の、
蕾もふくらんできていて、
もう明日には咲きそうな気配です。

先週の土曜日は、
強く風が吹いていて、
花粉症の患者さんが、大勢やってきましたが、

今日も、花粉がたくさん飛んでいるらしく
花粉症の患者さんが、
次から次へとやってきました。

近くの工場に研修に来ている
ベトナム人の方も、
生まれて初めて花粉症になったようで、
泣きそうな顔でやってきました。

今までなったことがなかった人も、
中学生になったら、
花粉症デビューというパターン
そういう方も何人か見えました。

この時期、花粉症のかたには、
とても、辛い時期となります。

たたり

2013年03月06日 | 日常
先日、散歩で、患者さんの家の近くを通ったら、
家にブルーシートがかけられていて、
おやっと思ったことがありました。

その方が先日お見えになったので、
どうしたのか訪ねてみると、
こんな話でした。

「北側にある何本かのとても大きな杉の木を
切ることにしたんですよ。
別に理由があったわけではないんですが、
なんかあって木が倒れたら、
裏の家に迷惑かけちゃうかも知れないから、
切ることにしたんです。」

樹齢が100年以上、とても大きな木が何本もありました。

「その木を切っていて、いよいよ最後の一本を切って、
まさに倒れようとしたとき、
竜巻のような風が急に吹いてきて、
倒れる予定の方向ではなく、
家に向かって倒れてきたんです。
それで、家がぶっかけたんです。」

「ええっ、そりゃ杉の木の怒りだわ、幸田さん。」

「その前に、使ってない畑に、
裏の人が道路作ってもいいかってきたもんで、
いいよって、道路作ったんですわ。

そのとき、家の氏神様のお稲荷さんが道路にかかるから、
移動したんだわ。
でも、ちゃんと神主さん呼んでお払いしてもらったんですよ。
神主さんが、お稲荷さんの高さ、もうちょっと高い方がいいってんで、
大谷石2枚積んで、高くもしたんですけどね。」

「そりゃ、お稲荷さんも怒ってるよ!!」

「そいで、木を切った業者が、家を直してくれるわけなんだけど、
おれっちの家古いだろ、昔の家神社仏閣みたい造りだから、
普通の大工さんではダメなんで、
もう何日も、あのまんまよ。
寒いったら、ありゃしないよ。」

私、こういう仕事していますが、
八百万の神、信じています。

心の中で、
そりゃ神様のたたりだわ。

とつぶやきました。