診療所だより

開業医gobokuの日記

こんなこと考えながら、
こんな生活しています。

シミひとつない手

2017年06月30日 | 日常

先日、いつもお見えになる患者さんの
手がとてもきれいなのに気がつきました。




年齢はおいくつだろうと思いますか?





なんと79歳です。

同じお仕事をされている別の女性の手もきれいでした。


シミ一つない手、
いったいなんのお仕事でしょうか?

待て、次回





フライングの診察

2017年06月21日 | 診療
大雨の日、
思いつくまま、書いてみます。

何年か前、
患者さんが早く診療所にみえて、

「ちょっと、悪いんだけど、早く診てくれない?」
ということがありました。

診療開始は9時からなのですが、
スタッフが来るのは8時半です。

いろいろな事情で早く診てもらいたい方もいるだろうと
思い、

それ以後、
早くみえた患者さんには、
「早く診てもらいますか?」とスタッフが
声をかけるようにしています。

でも、早めの診察を希望される患者さんは、
半分もいないようです。

遠慮しないでいいのだからと、
写真のような張り紙も貼っています。


クレームの後に

2017年06月21日 | 診療
6月21日
大雨です。

こんな日は患者さんもみえないので、
ブログでも書きましょう。

以前、
といっても、4年位前でしょうか。

冬のインフルエンザの流行の時期、
待合室が結構いっぱいで、

インフルエンザの検査を受ける人、
その結果が出るのを待っている人、
いつもの診察を受ける人、
診察が終わって、薬が出るのを待っている人
などなど グチャグチャ状態の時に、

ある患者さんが
「順番を間違えてどうするんだよ、困るじゃないか。」と
受付にクレームをつけたことがありました。

それ以後、翌日。。
写真のような張り紙を
貼ることにしました。

小鳥の鳴き声

2017年06月13日 | 診療
毎朝、6時半過ぎに、診療所の玄関を開けます。

日が長くなった5月の中旬ぐらいからは、
めっきり空が明るくなり、
玄関のドアを開けると、さわやかな風がサーッと入ってくるので、
朝の新鮮な空気を思いっきり吸って、
深呼吸をします。

ここは田舎で、
まだ、車も通らない時間なので、
静かな朝の空気の中、
いろいろな鳥の声が聞こえてきます。

まだパートナーの見つからないウグイスが、
「ホーホケキョ」と鳴いていますし、
ドバトが低い声で「グッグー、グッグー」と鳴いていたり、
シジュウカラの声も聞こえます。

でも、ほとんどの鳥の声は、
僕には区別がつきません。

そこで、以前買った野鳥観察図鑑についていた、
小鳥の鳴き声の入ったCDを探したのですが
どこにいったのかあちこち探しても
まったく見つかりません。

「捜し物は、探せば探すほど見つからないものですよ。」
井上陽水の歌が、頭の中を流れます。
踊りには行けませんが、本屋さんには行けるので、

先日、鳥の鳴き声付の本を買い求めてきました。

早速、聞いてみましたが、
皆 どの鳥の声も同じように聞こえてきて、
「耳に慣れるまで聞いてみよう」と
一日中CDを流していました。

しかし、これが結構いいのです。

目をつぶると、山のリゾートホテルか、キャンプ場にいるような
そんな 雰囲気にひたれます。
リラックスにはとってもよいCDです。

ところで、
CDには入っていないけれど
今 気になる鳥がます。

この鳥がどうやら近くにいて
僕を困らせています。
毎年やってくるんですが、
できればやってきてほしくない鳥なんです。

その鳥の名前は 閑古鳥。

こいつがいると、患者さんがやってこないんです。ホント。

この鳥の鳴き声、
頭に浮かんできましたよ。

きっと
品のない声で、
「ガラ。ガラ。ガラ」って鳴くんでしょう。



















甲状腺機能が悪化したのは?

2017年06月06日 | 診療
先日みえた 仏川さん。

ここ何年も 甲状腺機能亢進症の症状は落ち着いていたのに、
先日行った 病院の甲状腺外来で、
「甲状腺機能の数値が悪くなっていますから、薬を増やします。」
と言われて がっかりして僕の外来にやってきました。

うちには別の病気で罹っているのですが、
「そうなの、で なんかあったの?」と聞いてみると、

「センセ、聞いて下さいよ。」と話し始めました。

仏川さんは、昨年勤めていたパートをやめたのですが、
その理由は、人間関係がうまくいかなかったからだと聞いています。
仕事自体は、とても楽しく、てきぱきとこなしていたそうです。

仏川さんがやめた後、主任がやめて、あと何人かもやめていったようです。

お店は人手不足で 困っていたので、
先月 仏川さんに店長から電話があって、
なんとかお店を手伝ってくれないかと、懇願されたそうです。
働きぶりがよかったからでしょうか。

それとは別に、
以前の主任からも電話があって、
今 その主任が勤めているお店に
来てくれないかいうお話もあったようです。

「仏川さん、モテモテじゃぁ、ないですか?」
「そうでしょ、モテモテだったんですよ。
ところが」

それで、私がどうしようかと悩んで、
店長にはお世話になったから、なんとかお手伝いができればと
「じゃあ、ちょっとの時間でもよいのなら」と返事をした後なんですよ。

そのお店の古株の女性から電話があったのは。

みんなやめてったのは、その人のせいなんですけれど。
その人が
「あんたねぇ、仕事に来るんだって?
今度来たときは、
前のようにはいかないかんね、
アタシの言うとおりにやらなくちゃだめだかんね。
それがわかんなかったら、アタシが一から教えてあげっから。
調子に乗るんじゃないよ、わかったぁぁ-。」
って言ってきたんです。

いやだなぁと思ったんですけど、
私が嫌になってやめたのもその人のせいなんですけど、
店長に 行きますって言っちゃたんだし、
今さら、やめますっていえないし・・・・。

そのあとなんです、そのあと何日かして、
明日は甲状腺外来に行く日だ、と思った日
甲状腺外来に行く前の日です。

急に心臓がバクバクしてきて、
顔に汗が流れるようになって、
手がピクピク震えるようになって、

自分でも
これは甲状腺がよくないのかなって思いました。
結局、甲状腺が悪くなって、
店長に 仕事に行けないとお断りをしたんです。

それを聞いていた僕は、
とても感心しました。

もしこのまま仏川さんが 今月から仕事にいってたら、どうだったでしょう?
古株お局さんに いじめられるのは目に見えていますし、
仕事も楽しくないでしょう。
我慢して続ければ、心を病んでしまうかもしれません。
最悪うつ病みたいになって長いこと治療が必要になるかもしれません。

仏川さんの本心は、行きたくないのだと思います。
でも、店長にいくといってしまった手前、
断るのは難しいことでしょう。
断るのには、明白な理由が必要です。

甲状腺外来はどうでしょう、
甲状腺外来は、3ヶ月に一回です。
もし今回受診したときになにもなかったら、
次の予約はは3ヶ月後です。

外来受診の前の日に具合が悪くなったのは
偶然なのでしょうか。
それとも必然?

身体というものは本当に不思議です。
その不思議な偶然の一致に

僕は感心してしまうのです。