先日、ある患者さんと糖尿病の食事療法について話をしていました。
その方は糖尿病で、体重もかなりあり、
体重を減らそうと食事療法に取り組んでいます。
でもなかなか体重が減ってきません。
そこでまず、ご飯の量を聞いてみることにしました。
「ご飯どのくらい食べるの?」
「でもセンセ、そんなにご飯食べないですよ。」
「そう。」と僕。
「それで、実際どれくらいたべるの?」
「前は一日一合だったんですけど、今は三日で二合ぐらいです。」
「ふーん、それじゃ、それほどでもないか。」と僕。
「はい、ただお米は朝と晩にそれだけなんですが、
ただ、昼は毎日うどんか蕎麦、だいたい大盛りになっちゃいますかね。」
なんと言うこと。そりゃ、多いわ。
この方にとって、ご飯というのはお米のことで、
お蕎麦やうどん、おかずなどは入っていなかったのですね。
僕の聞き方が悪かったんだと、反省しきりです。
それで思い出したのですが、
宮沢賢治の詩に、
「一日ニ、米何合カト、味噌をタベ・・・・」
とかあったような気がします。
たぶん2合か、3合だろうなと思ってそのままにしていたのですが、
何かの拍子に急に思い出して、
本棚から文庫本を引っ張り出して見てみると、
ありました。
詩「雨ニモ負ケズ」に
「一日ニ玄米四合ト
味噌ト少シノ野菜ヲタベ・・・」
四合!そんなに。
昔のひとは、お米をいっぱい食べたんですね。