2008-9 No.15
今回のサブプライム問題の核心は、金融技術によって複雑に債権を束ねて作り出された『証券化商品』(securitization)にあります。そしてそれを流通させるに当たって投資家の判断を誤らせた『格付け』(credit ratings)にありました。さらに、問題を大きくし広く拡散させたのは、異常に高い水準になっていた、住宅購入者や証券化商品投資家の借入金比率(leverage)です。すなわち「借金」と「手金」の比率です。
本日のFTの論評(Roger Altman氏)は、この過大レバレッジを放置したことは、規制機関の大きな過ちであったと指摘しています。これらの投資家が、いわゆるノンバンクとして金融規制の枠外にいたことも放置された理由です。証券会社の平均でみると、2007年中半にはレバレッジは27:1にも達しており、さらにこうした危険度の高い投資をオフバランスに置くことによって開示義務からも故意に逃れていたのです。
一方、昨日米国政府は『空売り』(short-selling)規制の範囲をすべての上場株式に拡大することを発表しました。先週、死に体となったリーマン株に対する空売りは激しく行われ、木曜日段階で発行株式の18.5%がショート・セラーの手に渡っていたのです。同じく倒産の可能性があったメリル・リンチ、ワシントン・ミューチュアル、それにバンカメまでが大量空売りの対象となっていました。
週末のリーマン破産・メリル・リンチ身売りといった破綻劇の直後16日に、この『空売り屋』たちが、「勝者(The winners)」としてFTから皮肉のこもった勝ち名乗をもらいました。そして米国政府が上のように反応したのは17日でした。
今回のサブプライム問題の核心は、金融技術によって複雑に債権を束ねて作り出された『証券化商品』(securitization)にあります。そしてそれを流通させるに当たって投資家の判断を誤らせた『格付け』(credit ratings)にありました。さらに、問題を大きくし広く拡散させたのは、異常に高い水準になっていた、住宅購入者や証券化商品投資家の借入金比率(leverage)です。すなわち「借金」と「手金」の比率です。
本日のFTの論評(Roger Altman氏)は、この過大レバレッジを放置したことは、規制機関の大きな過ちであったと指摘しています。これらの投資家が、いわゆるノンバンクとして金融規制の枠外にいたことも放置された理由です。証券会社の平均でみると、2007年中半にはレバレッジは27:1にも達しており、さらにこうした危険度の高い投資をオフバランスに置くことによって開示義務からも故意に逃れていたのです。
一方、昨日米国政府は『空売り』(short-selling)規制の範囲をすべての上場株式に拡大することを発表しました。先週、死に体となったリーマン株に対する空売りは激しく行われ、木曜日段階で発行株式の18.5%がショート・セラーの手に渡っていたのです。同じく倒産の可能性があったメリル・リンチ、ワシントン・ミューチュアル、それにバンカメまでが大量空売りの対象となっていました。
週末のリーマン破産・メリル・リンチ身売りといった破綻劇の直後16日に、この『空売り屋』たちが、「勝者(The winners)」としてFTから皮肉のこもった勝ち名乗をもらいました。そして米国政府が上のように反応したのは17日でした。