ピピのシネマな日々:吟遊旅人のつれづれ

歌って踊れる図書館司書の映画三昧の日々を綴ります。たまに読書日記も。2007年3月以前の映画日記はHPに掲載。

彼女を信じないでください

2007年11月24日 | 映画レビュー
 「嘘から出た真実(まこと)」というのはラブ・コメではよくあるパターン。そしてハッピーエンドというのもまったくパターンどおり。しかしこのパターン踏襲映画、かなり面白い。伏線がぴたっと決まるところなんて爆笑できるし、オバカ映画のようでいて脚本はかなり緻密に練られている。最初に撒いておいた種がうまく収穫されたというすっきり感があるのだ。

 刑務所から仮釈放されたヨンジュ(キム・ハヌル、ちょっと天地真理に似ている)が、たまたま列車内で出会った若者が大切な指輪を掏られるところを目撃してしまったばっかりに、いらぬ疑いがかからぬよう、その若者に指輪を取り戻してやろうとする。しかしこれがとんだ行き違いになって、チェ・ヒチョルという田舎の町長の息子の家にまで行くはめに。そこでまたいろんな誤解が錯綜して、ヨンジュはヒチョルの婚約者だということになってしまう…。

 誤解が誤解を生んでとんでもない状況へと走りだし、刑務所から出所したばかりという過去を隠したいヨンジュが適当なことを言えば言うほど誤解は大きくなり、そこへ帰ってきたヨンジュが言い訳をするとさらに事態はややこしいことになり…。という話がテンポ良く回っていくコメディ。隠れテーマは田舎の跡継ぎ問題と家族愛。仕込まれたネタの一つずつはかなり面白くて笑える。

 笑って笑って最後はほろっとさせられて、なかなかお得感のある映画です。最後がちょっと冗長かな。(レンタルDVD)

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韓国、2004年、上映時間 115分
監督: ペ・ヒョンジュン、脚本: チェ・ヒデ、パク・ヨンソン、音楽: チョ・ヨンウク
出演: カン・ドンウォン、キム・ハヌル、ソン・ジェホ、キム・ジヨン

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