大井川鐡道の看板列車であるSL急行かわね路号に初めて乗り、新金谷駅から川根温泉笹間渡駅まで移動しました。38分の短い列車旅でしたが、機関車も客車も、そして窓からの景色も存分に楽しめました。
折り返し運転に向けて準備待機中のC10形8号機。時々白い水蒸気を噴き上げていました。
その先にも線路は続いていますが、災害不通区間となったままですので、本当の終点である千頭駅までは行けません。現時点ではここ川根温泉笹間渡駅が暫定的に終点となっています。
不通区間の復旧に関しては、この3月下旬に、静岡県が「全線復旧を前提に」として早期復旧へ支援の方針を示したと報道されましたので、今後は何らかの動きがあることと思われます。いつの日か、SL急行かわね路号で千頭駅までの全線を乗れるようになれれば、と思います。
このC10形8号機は、Nゲージのマイクロエースの製品を手元に置いていて、しばらくデスクの横の棚に飾って毎日眺めていた時期がありましたので、実物を見るとNゲージ模型そのままで、同時に模型の精巧さに驚かされます。
そういえば、上図の大きなサイズのナンバープレートは、川本氏に教えられた通り、近年に付けられたもので、昔の写真を探してみると、通常の細長いナンバープレートが付いていました。Nゲージ模型でもそうなっていますので、現在の大きなサイズのナンバープレートのほうが少し異様に見えたりします。
乗ってきた7号客車、スハフ43-2です。
その車体側面中央の「かわね路」プレートと車番表記。
駅ホームの中央、改札口付近の南寄りの位置、上図のオハフ33-469の横に、とりあえず立ち止まって時計を見ました。
この列車は、川根温泉笹間渡駅に着いてから12分後の12時42分に、新金谷行きのEL急行かわね路号として、電気機関車E31形に牽引されて出発するので、それを見送る積りでした。時刻はすでに12時41分になろうとしていました。
その1分後、するすると動き出していくEL急行かわね路号。ホームでカメラを構えて見送るのは、私の他に一人、複数のカメラを首に掛けた撮り鉄らしき初老の方だけでした。
新金谷駅にて、大勢乗り込んできた300人余りの団体客は、大部分が到着後にサーッと降りて次の目的地へ四散してしまったようで、駅の周辺には全く人影を見ませんでした。ちょっと不思議な気がしました。
ホームを出ていくEL急行かわね路号。今度は補機となって最後尾から客車を押してゆくC10形8号機。
さよーならー、明日また乗るからなー、と誰も居ないホーム上でただ一人、去り行く列車に手を振り続けて見送りました。
静寂が戻ってきた川根温泉笹間渡駅の古い駅舎のたたずまいです。昭和がいまも息づいている空間です。無人駅ですが、駅舎の一部がカフェ「Higurashi(ひぐらし)」となっています。
駅舎をみたのち、ホームに戻ってその南端の出入口から下の道に降りました。この道は線路に沿って南の道の駅のエリアまで続いています。
ホームの端からはこんな感じで線路が見えますので、列車撮影には最適のポイントだなと気付きました。明日はこの駅からEL急行かわね路号に乗るので、その際にここから車輛を撮影したりするのも良いな、と考えました。
で、線路沿いに道の駅の駐車場へ出て、「川根温泉ふれあいの泉」の本館に寄ってみましたが、事前に調べた通りの定休日でした。この施設には明日立ち寄る予定でしたので、この日は入れなくても問題はありませんでした。次に行く場所も決まっていたからです。 (続く)