元:店主の独り言

ほんの些細なこと勝手気ままに書いてます

2%のインフレ

2013-01-23 | Weblog
政府の打ち出した2%のインフレ、それには一応賛成である、そうでもしなければ景気回復の見込みはないのだから。
ただねぇ…一番しわ寄せが来るのは、小売業等の一番対場の弱い:私たちなんです。
私のような飲食店を営む立場で考えてみましょう…、私自身の事だけど。
例えばビールの原価が2%上がったとします、でもね、実際には私が店を始めた8年半前からもう既に2%何てモンじゃない位原価は上がっているんですよ!それは酒税もそうだし、ビールの製造原料高騰での一斉値上げもあったし、で、じゃぁウチの店のビール販売価格はどうかっていうと、この8年半の間に生ビールの中ジョッキを10円上げただけなんです。
その間に他店はどうしたかっていうと…、チェーン店等は見た目は同じで、実際には上げ底・厚いガラスのジョッキに変更してビールの量を減らしている、つまりは実質の値上げ。
ウチもホントはこのジョッキをもう既に用意して持っている、でもチェーン店で飲んでいた時に、これは中ジョッキの飲み応えじゃない…インチキだ!そう感じて、その計画は中止したのです。
ウチの店の周りは、じつはビールの激戦区なんです、そんな中2%の値上げが出来ますか?その後すぐに増税だってあるんですよ…。
多分みなさんは今こう思っているでしょう…、そうやって弱気だからいけないんだ!2%位値段が上がっても今まで通りに店に行くよ!って。
ホントにそうかなぁ?おそらくご来店の頻度が2%以上減ってくると思います、だってよく見たらウチの近所の店はビールの値段が上がっていない!じゃぁ時々はそっちの方へ行ってみよう…とか、3回に1回はご自宅で飲もう…とか、2%以上ご注文の数量が減るとか。
それに、前述のかつて10円だけ値上げした…ですが、これは480円を490円にしたのであって、490円と500円では見た目の印象が全く違うんです、例えばウチの店が中ジョッキ500円、近隣の店が490円、それはたった10円の違いなんですが、見た目の印象で「あっ!こっちの店の方が安い!」だからこっちにしよう…そうなってしまうんです。
今みなさんはこう思っているでしょう…、料理で勝負すればいいじゃないか!って。
でも料理だって全般に値上げをしなければならないんですよ…、料理だって例えば、本来は430円位で販売すべきメニューをデフレの環境下では390円に値段設定して踏ん張ってきたのです。
コレらを総て解決するには、たった2つしか解決策がないんです。
1つは、小売業者に対して必ず2%以上の値上げをすべし、もしそれをしない場合は罰則を科す…、それは無理な話でしょう。
もう1つは、みなさんの年収が確実に上がること、そうなると世間はかつてのバブル期のように、「あ!この店ビールが安い!きっと料理が不味いんだよ!だからこの店はやめて隣の店にしよう!」って。それに収入が上がると消費意欲も増してご来店頻度も上がる…。
今みなさんはこう考えたでしょう…
大丈夫、私たちの収入は必ず上がるから!って。
サラリーマンの年収が上がるのは、まず企業の業績が上がって、その後に春闘・秋闘を経て、つまりはどんなに早くても1年半後のことなのです、公務員の給与も世間の様子を見ながらなのでだいたい同じ時期になるのです。
私たち飲食業を含む小売業者の試練はこれからです、これから2年間を耐えれば多分春を迎えられるのでしょう…。
今言ってきた通り、不平不満は山ほどあります、それでもこのインフレはやらなければ解決策がないのです。
何とか生き残るよう頑張っていく所存です…、あ~暗い話しばっかり、すみません。

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