蕎麦鯛きり

くもも取れて快晴。
駒ケ岳の馬の残雪の足が幽かにしか見えなくなって田植えの終わりを知らせている。
大沢川のアシも大きくなって風が吹くたびに表情を変えている。
こんな天気で景色を眺めているとまだ春の残っている北の国へ旅をしたい衝動に駆られる。
予約が２つ。
一つは３３回忌の法事。
仏様の最後の法要でお祝いに近い。
昨日買った鯛の余分をすり身にして蕎麦に打ち込んで鯛きりという変わり蕎麦を法事のお客様に出そうと考えている。
早めに起き石臼で蕎麦をひいている。
そば粉だけの蕎麦を生そば、何か混ぜものがある蕎麦が駄蕎麦と言う。
でも昨日の最後の爺ちゃんたちのパンチは効いた。
店が閉まってから食事に来たから蕎麦は終わったと言ったら、ここの蕎麦は食べなくていいやと言った。
これはほんとに効いた。
親方が言っているとおりお金を出す人が美味くなければ、そんなもの自己満足で商売とはいえない。
それで心の練習で鯛きりを突然出す事にした。
板張にすり身を作ってといったが返事が無かった。
予算もあるからねと言った調子。
その内忙しくなって結局口に出しただけであった。
運転手もお客さんの中にいたから自分が送迎をした。
４時に予約があったので最後の遅いお昼の人は５時からだった。
明日はもう少し早めに起きて実行しなければいけない。





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