今回おすすめするのは筋肉少女帯の『再殺部隊』。
この筋肉少女帯というバンド、世間的に知名度があるのは『元祖高木ブー伝説』『踊るダメ人間』『日本印度化計画』などコミカルな(いや、実際はかなり深い曲だけど)ものばかり。
しかし、彼等の真骨頂と言えるのは、「ハードロック私小説」の異名を取るストーリー性あふれる楽曲の数々にあります。中でもこの『再殺部隊』はファンの中でもダントツの人気と評価をほこる一曲です。
まず歌詞。yahooの歌詞サイトにリンクを貼っておくのでぜひ一読してください。
「あのね、あたし達好きな人にもう一度会うため歩いただけよ」
世界中で14~16歳の少女達が次々とゾンビ化、彼女達は愛する人に会うために世界を這いずり回る。そんな少女達を再び土に返すため部隊に志願した少年は、やがてゾンビの中に愛する人の姿を見つける。
そんな内容です。こんなせつなさにあふれるストーリーの歌詞が、ド凄まじいメタルなバックミュージック(とくにギターはやべえ)と相まってしまい、ありえないことになっています。
ボーカル大槻ケンヂの手で小説化され、あまつさえ映画にまでなったこの楽曲。無類の世界観を持つ物語が、わずか5分21秒に凝縮されていて、三十路直前の独身安月給男のハートをガシガシ蹴り上げてきます。
収録されているCDは「ステーシーの美術」「BEST&CULT」「復活究極ベスト 大公式」の三枚。前者2枚は入手困難なため、先月発売されたてホヤホヤの「大公式」がオススメ。
いや、まじ、かっちょええ曲だよ。
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