ふうてんの猫の猫耳東風的フリチベ生活

働きながら和製MBAと工学博士取得をしていた自称苦学生バックパッカーの日記。
今は学位もとって大阪で技術戦略考えてます

民主党は言論の自由をどう考えているのか?

2010年11月14日 | フリーチベット
この一週間ぐらいの動きで、民主党のいう「民主主義」というのは、非常に危ういと思うので、ちょっと思考をまとめておこうと思います。

ネタとしては二件から。

■仙谷氏「写真取材見直し」に「責任転嫁」と野党
(読売新聞 - 11月12日 21:27)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1405631&media_id=20


 仙谷官房長官は12日の衆院内閣委員会で、国会の委員会室で「厳秘」資料を広げているところを撮影されたことに関し、「国会内の撮影許可の趣旨は、カメラが今のように非常に細かいものまで拡大して望遠レンズで撮影できる時代の許可ではなかった。時代とともに撮影の在り方をもう一度考え直す必要がある」と述べた。

 同日午後の記者会見でも、「一議員」の考えとした上で、「室内で望遠レンズ、拡大レンズを使うことはコピーしているのと同じだ。国会の内規、慣行として(見直しを)検討頂けたら、と思う」と述べ、写真取材のルールを見直す必要があるとの認識を強調した。

 仙谷氏が、「帝国議会の頃からの慣例のようで、問題になったことはない」(衆院事務局)とされる国会内の写真取材見直しに言及したことについて、野党は「責任転嫁だ」と批判を強めている。

 内閣委で仙谷氏に質問した自民党の中川秀直元官房長官は記者団に、「閣僚時代は、拡大望遠レンズだろうが何だろうが撮影される可能性がある、というつもりで予算委員会に臨んできた。本当に極秘なら、書類を広げることは危機管理の問題だ」と述べた。みんなの党の渡辺代表も「(政府の)情報管理が不徹底と言っておきながら、自分の極秘情報を撮られると暴言を吐く。責任転嫁という魂胆がありありだ」と指摘した。

 一方、仙谷氏は12日の内閣委で、許可を得れば認められる撮影を「盗撮」と表現したことを「撤回する」としたが陳謝はしなかった。



もう一つは、尖閣諸島の映像の自主公開に関してGoogleからのIPアドレスの情報提供に関して。
Googleは任意では応じられないといっていたわけで、裏をかえせば、礼状もなしに通信記録を出して欲しいといっていたわけですね。
そもそもyoutubeのサーバはアメリカかシンガポールにあると思うので、日本法人にそれを開示させる権限があるかないかは、実はよくわからない(ようはネットについてどこの法律が適用されるは、実はまだ国際的な枠組みはない)


率直に、いまの民主党政権というのか、仙谷という男は、「国家による検閲」 と言うことに対して、なんら危機感を持たない人種であるといわざるえない。

この件については、日経ビジネスの「民主党政権が外交で“失策”相次ぐのは、なぜなのだろう?」の一部を抜粋したいと思います
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20101006/216526/?P=2


前略
機能不全をもたらしている理由
 これは、なぜでしょうか。民主党には、首相としての最適者を選択する党内政治過程そのものに潜む問題があるのではないか、それがこの国に機能不全をもたらしているのではないか、と思ってしまいます。

 それは、こういう構造です。まず、有力な外国が2つある状態で、これらが対立していることを想定しましょう。現在、政権を持っている政党は、片方の勢力と同盟関係を結んでいます。その関係は国家を繁栄させたのですが、近年、力に陰りが出てきたようです。

 ここで、野党第一党が何を考えるか、ということです。個々の構成メンバーの信条を越えて、構造的にもう1つの勢力と結び、現政権とこれにつながる外国勢力の批判を行ない、その方向で人脈を形成し、政策セットをそちら寄りにするでしょう(「今度の参院選は、候補者本位で考えよう!」に掲載したモデルを参照)。

 現政権と同じ外国を称賛するような主張では、現政権との差別化ができず、有権者に「ということは、現政権を続かせればいいじゃないか」と思わせてしまいかねないからです。

 現政権の政策に行き詰まりが見えると、野党は俄然、張り切ります。うまくすると、政権交代が起こるかもしれません。

 しかしながら本来、政権交代を達成した野党には、ここで発想の転換が必要になります。なぜなら、旧政権と対立していたその外国勢力は、自国の勢力伸長の手段として、相手陣営の同盟国の離反や弱体化を企図していたわけですが、その対象は政権交代した当の政党にも向かうからです。

 しかし、これまでの経緯や人脈、心理的慣性から抜けられない場合、政策の切り替えがうまく行かず、反対陣営の衛星国化してしまうとか、反対陣営の邪険な対応に狼狽えて国益を損ねてしまいかねないのです。特に、頭のいいふうでいて実は頭が固いだけのヒトが一番危なそうです。自分の誤りを認められないですからね。

 革命政権では、しばしばそうしたヒトが恐怖政治を行ないます。弁護士であったロベスピエールなどが典型です。

 これでは、反動政治の台頭を許し、結果として政権交代当初の志が失われてしまいます。何度も揺り戻しを経験するうちに、国力が疲弊してしまうでしょう。

平和を追求する国家のあり方

 では、こうした状態からうまく方針転換を達成した例はあるのでしょうか。

 例えば、明治維新はどうでしょう。当初、尊王攘夷を旗印に倒幕を仕掛けた勢力は、政権を得るや欧州視察団を編成して外遊し、帰国するなり一気に開国と富国強兵路線へ転換します。
以下略


このあと、平和を目指す国家というのは民主的でなければならない と論説は続くのですが、
今の日本の民主党政権下では逆の方向に進んでいると言わざる得ません

もともと社会党というのは、朝鮮労働党の友党として、あの北朝鮮を賞賛してきたように、革命政党による独裁 というものに対して無批判だった政治思想を持っている人たちです

いまの仙谷にしても、中国の共産党独裁による民主主義の弾圧というものの下に10億人が暮らすということについて、なんら胸を痛めている様子はない

日本では左派というものが、リベラルとマルクスという対峙する二つの価値観に使われますが、民主党というのは二つの左派(旧自民党=リベラル と旧社会党=マルクス)の二つの異なる価値観が混在してしまった政党です。

自民党政権下では、記者会見がどんなに不愉快なものであっても、記者会見の検閲を行っていこうということにはなりませんでした
彼らは自由民主党という名の通りリベラルですし、なによりも長年、民主主義国家の政権を担ってきただけに、施政者としての振舞い方というものを心得ていました

記者会見にしろ、通信の秘密にしろ、日本というのは検閲には厳しい態度だったはずです。少なくとも自民党政権の下では。

対して、民主党政権というのは、その施政者としての責任の重みや、言動の重みに耐えられない人たちが、力でそれを押さえつけようとしているようにしか見えません。

菅直人 氏はその責務を果たそうとしているように思いますが、いまだに一兵卒といいながら国会召致に応じない小沢や、言語が意味不明だった鳩山などは、自らの責任というものを理解できない人たちでした。
そして、仙谷という男は、権限の大きさをよく自覚した上で、それをまさに権力として行使しようとしているのでよりたちが悪い

民主党のいう政治主導とは、独裁であると知れ

と思います

民主党政権ができるころには、民主的な手続きで政権に就いた国家社会主義ドイツ労働者党(ナチス)の再来だと書いて、それはあまりに杞憂だとコメントした人もいますが、民主党の試みが成功するかは別としても、やり方が、国家社会主義ドイツ労働者党やロベスピエールと同じ方向を向いていることは、間違っていないと思います



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