野に還る

ペンタックスをザックに
野山に花や鳥、虫たちを追う。
身を土に返すまでのほんの一時
さあ野遊びの時間の始まりだ。

嵐山蝶の里公園

2015-08-12 08:29:06 | 公園

 8月上旬、オオムラサキに会いに地獄のような灼熱の暑さの中出かけてきた。

猛暑日が数日続たその日は、森の中の日蔭でさえじっとりとした熱気が包まれていた。

木立の中の駐車場に車を止めて歩き出す。右手の建物は嵐山町オオムラサキの森活動センター。

 

 案内板によると7月5日にはオオムラサキの♂が12頭、♀が20頭すべて羽化したという。それからもう一か月もたっている。

どうやらかなり来るのが遅かったようだ。そういえば前回来た時も、もう少し早く来ればと思った。年のせいか最近は

脳内リセット(要するに物忘れ)が頻繁になってきたようだ。まぁいいかと気を取り直し、早くも噴き出した汗を拭いながら歩き出した。

ハグロトンボが群れている。まるで道案内をしてくれているかのように近づくとその分だけ先に行く。

 

 草むらにはキツネノカミソリやコバギボウシの姿も見える。

 

 

 頭上でたくさんの虫を集めているのはクサギの木の花。名前の臭木は花の香りではなく、葉や枝のにおい。花は結構香ばしい。

 

 森の奥に分け入っていくと、足元をトカゲやバッタ(ツチイナゴか)が逃げていく

 

 

暑さをものともせず飛び回っているのはトンボ(ミヤマアカネ)たち。

 

オニヤンマもいる

 

葉を撓ませながら、子作りに励んでいるのはシオヤアブ

 

 おや、珍しいものを見つけた。ふつうは夜間にする羽化を真昼間に目にすることができるとは…嬉しい驚きだ。

 

 近くの木の幹に見つけたバッタはキリギリスの仲間。しっかり撮ろうと回り込むとすかさず反対側に隠れる。

数分根競べの後何とか全身を撮ることができた。もっとも奴の方も鳥などに見つかるとすぐ食べられてしまうから必死なんだろうな。

 

 チョウたちにもたくさん出会えた。 ジャノメチョウ

 

 

 羽の傷んだヒメジャノメ

 

 ツマグロヒョウモン

 

 おなじみのよく見かけるヤマトシジミやベニシジミもたくさん飛んでいた。

 

 キツネノマゴに取りついているのはベニシジミ

 

ミスジチョウ

 

地面の上をW字型に飛んでいたのはウラギンシジミ。羽の開いた瞬間をとりたくて少しは粘ったのだが、

暑さであきらめてしまった。

 

 2年前に来た時に見つけた樹液の出ている気のところまでやってきた。カブトのメスがしがみついている。

 

 やっとオオムラサキ。うろの上部にオオムラサキの♂がいるのが見えるだろうか。

 

こちらは♀。

 

 

何とか出会えたのだが、時期が遅かったせいか数は少なく、個体の傷みも激しい。

 

 

 それにしても季節は既に8月といういのに、よくここまで生き延びたものだ。

 

 

 きれいな紫色のオオムラサキに出会うためにも、来年は何としても7月上旬ごろには来なくては……。

 

 この辺で。

 


チョウトンボ

2015-08-07 20:47:20 | 公園

 8月に入ってずっと猛暑日が続いている中、埼玉県の北部にある利根川の向こうは群馬県という羽生市まで足を伸ばしてきた。

 羽生水郷公園内には埼玉水族館もある。

 

 ここはトンボの観察、撮影にはもってこいの場所で何度か訪れている。

 

 体全身が真っ赤なショウジョウトンボ

 

 

赤いのは眼や体だけでない、成熟したオスは羽の根元も赤に染まっている。

 

 

里山の水辺でよく見かけるノシメトンボ

 

 一番おなじみのシオカラトンボ、このトンボはよく休んでくれるので撮るのが楽。

 

正面から

 

 

 

これはムギワラトンボと呼ばれるメスまたは未熟オス

 

コシアキトンボは名前の通り、腰の一部が白い

 

連帯飛行

 

 ギンヤンマの雄

 

しっぽ(腹部の先)に丸い内輪のようなものがあるのはウチワヤンマ

 

ウスバキトンボ

 

 

 オオアオイトトンボ

 

水辺にはミズカンナも咲いている。

 

 

 

 水の辺を暫らく歩いたところで、お目当てのチョウトンボを見つけた。

 

 チョウトンボはチョウとトンボがくっついたような名前でで紛らわしいが、れっきとしたトンボの仲間。ひらひらとした飛び方がチョウに似ているのでチョウトンボと名付けられた。

 

 透明な翅をもつトンボがほとんど中、チョウトンボの青紫色の羽は光の屈折によってきらびやかな金属光沢を見せてくれる。

 

 日本では6~9月にかけて羽化し、植生の豊かな池沼で見られる。

 

 普段は蝶のように優雅に飛んでいるのだが、縄張り争いの時など思わぬ素早い飛翔を見せ、ああやはりチョウではなくトンボなんだと納得させられる。

 

 

 ものの本によると止まっているときしっぽを挙げるのは日差しの暑さを避けるためというが本当なのだろうか、

 

 ずいぶん羽のいたんだ個体だが、光の加減によって変わる色の変化が美しい。

 

 

 暑さ厳しき折、ご自愛を。


クリスタルラインを抜けて乙女高原へ

2015-08-01 20:32:12 | 旅行

  八ヶ岳のふもとの高原に泊まった後、クリスタルライン全長68,1kmを走破する予定だったのだが、途中で道を間違えてしまった。ラジウム泉で有名な増富温泉峡あたりで合流したのだが、ずいぶん遠回りをしてしまった。

乙女高原に着いた時は11時少し前。山は霧に覆われていた。

 

 この時期、高原を彩るのはキンバイソウ。蕊の形から金盃草と思っていたが、金梅草のようだ。キンポウゲの仲間。

 

もちろんヤマホタルブクロやヤマオダマキもそこかしこで見られる。

 

 

 ウツボグサ

 

 これはベンケイソウの仲間、キリンソウだろうか

 

 

ノアザミ

 

期待していてマルバタケブキにはまだ少し早かったようだ。

 

 ウスユキソウ

 

 ヒメシャラの木の花も咲いている。

 

 虫たちも多い。

ミドリヒョウモン

 

 アカタテハ

 

 チャバネセセリ

 

 これはハナバチの仲間だろうか

 

 図鑑で見るとアオスジハナバチに似てはいるが……、ちょっと胴が細長いようだ。

 

渡り蝶のアサギマダラもいた。

 

 帰るにはまだ少し時間があったので近くの小楢山に登った。途中の的岩

 

 8月になると沢山のチョウたちが舞う頂上付近も今はひっそりとしている。

 

 ここで昼食。その内に段々とガスが上がってきて天気が崩れそうなので、早々に下山することにした。

 この辺で。