野に還る

ペンタックスをザックに
野山に花や鳥、虫たちを追う。
身を土に返すまでのほんの一時
さあ野遊びの時間の始まりだ。

檜原都民の森

2016-07-05 07:58:20 | 散歩

 6月の終わり、久しぶりに都民の森を訪ねた。

8時の開場間もない駐車場は人影も少なく閑散としている。

朝霧が覆っている中を登り始める。。

 

 ヤマボウシの花が見事だ。

 

 大木に絡み付いて咲いているのはイワガラミの蔓。

 

 イワガラミはアジサイ科イワガラミ属の落葉つる性の木本。それにしても

こんなに大きな株は今まで見たことがない。

 

 

 標高が1000mを超えているせいか、ウリノキやコゴメウツギの花もまだ咲いている。

 

 

 むき出しの大きな根株が出迎えてくれた。ガスがいっそう濃くなり雨も降りだしてきた。

 

アサギマダラの好きなヨツバヒヨドリの蕾、もうすぐ咲きそうだ。

 

 この可憐な花はユリ科の花ツクバネソウ。名の由来は

秋になると雌蕊の根元に羽根つきの羽子に似た黒い実を付けることから。

 

ギンリョウソウもあちこちで見かける。

 

 この大きな花はユキノシタの仲間ヤグルマソウの花。

 

 崖から出迎えるように咲いているのはヤマブキショウマの花。

 

一時間半ほどの登りで三頭山頂上。

 頂上には先客が一人だけいた。

 

 雨が強くなってきたのでそのまま下山する。

下山時、林縁にはコアジサイが沢山咲いていた。

 

 

 コアジサイはユキノシタ科アジサイ属の落葉低木。ここ都民の森では

針葉樹林帯の林床に点在して彩りを添えている。

 

他のアジサイの仲間のように装飾花はなく、全てが両性花で種を付けることができる。

 

大きな鋸歯を持つ葉は独特で、花を落とした後でも容易に見分けがつく。だが何と言っても

コアジサイの魅力は涼しげな花色だろう。

 

 水色の繊細な花を支えるのは濃い赤紫色の花茎

 

 

コアジサイの魅力には爽やかな香りも捨てがたい。

梅雨時の鬱陶しさを吹き払ってくれる程だ。

 

もう一つうれしかったのはヤワタソウ(八幡草)の群落。イワガラミやコアジサイと同じユキノシタ科の花。

大きなうちわ状の根生葉の上に高く花茎を伸ばし、淡黄色の花を5,6個つける。

 

 6月から7月にかけて沢沿いの湿った場所に花をつける。

 

 乙女草やタキナショウマ(滝菜升麻)の異名もある。

 

 今回初めてであった花なのだが、どこかで見た花に似ていると思った。

 暫く考えていて同じユキノシタ科のキレンゲショウマだとやっと思い当った。

 

 

 鬱陶しい雨中の山行だったが、嬉しいことに旬のコアジサイとヤワタソウの群落に

出会うことができ少しは苦労が報われた。

 

この辺で。

 

 

 


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