野に還る

ペンタックスをザックに
野山に花や鳥、虫たちを追う。
身を土に返すまでのほんの一時
さあ野遊びの時間の始まりだ。

5月下旬ー乙女高原の春

2018-05-22 21:11:59 | ハイキング

 

  ヒナスミレ

 

久しぶりに山梨県北部にある乙女高原を訪ねた。以前は小楢山登山を兼ねて

毎年のように出かけていたのだが、遠いこともあって最近は御無沙汰だった。

今回は5年ぶり、レンゲツツジを期待して訪ねたのだが……。

  乙女高原についてはこのサイトが詳しい。

 標高が1700mもあるので季節は2か月近くも遡ってしまう。

 

 駐車場に車を止めて、近くの湿地を散策。

バイケイソウ

 

 まだ早いかと思っていたがクリンソウにも出会えた。

 

 未開花の株も多いが日当たりのよいところではもう

咲き始めている。 クリンソウは日本原産のサクラソウ科の多年草。

園芸種の花かと見まがうほど、大きく美しいので随分と人気がある。

咲くのは渓流沿いの湿地帯で大きさは30cmから90cmほどにもなる。

 

 

 里ではとっくに姿を消したニリンソウがまだ咲いていた。

 

 ニョイスミレ

 

 久しぶりに来たら高原全体がシカの食害を防ぐための鉄柵で覆われていた。

ここ10年ほどで奥多摩や奥秩父の山にはこういう柵がずいぶんと増えてしまった。

 

 藁の敷き詰められた散策路を登っていく。まだ高原全体には枯草が多い。

 

 枯草の中からフデリンドウが顔を覗かせていた。

 

 同じく早春に顔を見せるシロバナエンレイソウ

 

 こちらはシロバナノヘビイチゴ

 

 現在休館中の乙女高原グリーンロッジ。

 

 満開の八重桜

 

 明るい日差しの斜面を登っていく、爽やかな風が心地良い。

 

 芽を出したばかりのゼンマイが不思議なことに円形に並んでいる。

一体どういうわけなんだろう。

 

 春の暖かな日差しを吸い込んだミツバツチグリの花が所々に咲いている。

 

 マイヅルソウも早くも咲き出していた。

 

 日本に咲くスミレの中では最も大きい花を咲かせるサクラスミレを発見。

 

 別名に「スミレの女王」の名もつけられている。

 分布は北海道から九州の鹿児島までと広い。明るい落葉樹林帯や草原を好む。

 

 桜の名は付けられているが花色は桜とはずいぶん異なる。

スミレにしては大きく、華やかさが感じられることからつけられたのだろうか。

 

 蕗の傘の下にサクラスミレが

 

 こちらはサクラスミレが「スミレの女王」と言われるのに対して

「スミレのプリンセス」と言われるヒナスミレ

 

 周囲を見回すと木々の芽生えたばかりの新緑が眩しい。

 

 遥か下にはグリーンロッジ

 

斜面を登りつめた所にズミの木があった。数えきれないほどたくさんの

花をつけている。

 

 リンゴの野生種であるズミには別名が多い。いわく

ヒメカイドウ、ミツバカイドウ、ミヤマカイドウ、コリンゴ、コナシ等々。

 秋には黄色い実をつけるが食べると酸っぱい、これから酢実となったという説もあるという。

 

 期待していたレンゲツツジだがほとんどは蕾だった。何とか道路わきの陽射しの

良いところで数株開花しているのを見つけた。

 

 

 斜面の上から見たグリーンロッジ

 

 上まで登ったご褒美はやはりこれだ。

 

 6月に入って梅雨の頃、此処では待ちかねたかのようにたくさんの花が咲き始める。

高原は緑に覆われ、花々の香りが溢れ、レンゲツツジが朱色の花を咲かせるのだろう。

 

 これから先もう一度訪れる時が、この身に巡って来るのだろうか。

 

 おまけは焼山峠の子授地蔵。この脇を登っていくと小楢山へと続く。

 

 今日はこの辺で。