伊豆沼のマガンの塒たちを見た後は、朝食を済ませ対岸のサンクチュアリを訪ねた。
室内はこんな感じ。床面には一帯の地図が描かれていた。
建物の下から見た伊豆沼。水鳥たちはすでに飛び去っていてがらんとしている。
蕪栗沼へ行く途中の水田。水の張られた田圃にいるのはマガンのようだ。
途中大崎市の化女沼ダムにもよってきたので、蕪栗沼についたのは一時過ぎ。
蕪栗沼は面積150haの湿地帯。マガンの越冬地としては国内最大級を誇る。
沼のほとんどはヨシやマコモでおおわれている。
マガンだけでなく、この周辺だけで何と219種の野鳥の観察記録があるという。その数は国内で
観察された記録の半分近くにもなる。
中央で身じろぎもしないでいるのはアオサギ
湿地の中央部は遊歩道となっている。が鳥たちを驚かさないように両側は背の高いヨシで遮られ、
見晴らしのきくのはごく一部のところだけ。 前方の枝に止まっているのはトビ。
囲いの隙間から覗くとヒシクイやオナガガモなどの水鳥たちが休んでいるのが見えた。その密度は、
マガンのいない日中でさえ濃い。
時折猛禽類が近寄ると、カモたちは一斉に飛び立つ。
3時を過ぎてあたりは暗くなってきた。対岸にいるのはノスリだろうか。
この日は日差しの乏しい一日だったが、それでも時折太陽が顔をだして、周辺を茜色に染めてくれた。
いち早く戻ってきた白鳥。
マガンたちも少しずつ帰ってきた。
その描く隊列の形は様々。
午後4時を過ぎてさらに暗くなってきた。
越冬するマガンの数は年にもよるが、平均4万羽以上にもなるという。日没後30分間ぐらいが塒入りのピークとなる。
それまで整然とした隊列を組んで飛んでいたマガンたちは、着水寸前それぞれの舞を踊るかのように乱れる。
マガンたちの姿もやがては青い闇の中へと消えて行くのだが、悲しげな鳴き声だけは途切れることがなかった。
この辺で。