FCC日記

子どもたちのクライミングスクールの活動記録と教育、スポーツ、そしてクライミングに関して想うこと。

<レッスン日誌>チームFCC合同練習会・4月

2011-04-29 22:59:31 | クライミングレッスン報告
4月16日(土) 15:00~ メンバー:ユイちゃん(中3)、りんちゃん(中2)、コーヘイ(小6)

月に1度のクラブチームメンバーの合同練習会。
ただ、今回は翌日が「東京カップ」。この大会に出場する選手もいるので実技は少し控え目にする。
その分、メンタルトレーニングのワークシートをみっちりやってもらう。
みんな1時間以上かけてじっくりと取り組んでいた

実技は11c(タワー右・黄色×)のオンサイトトライ。
実際の大会と同様の流れで臨場感を高め、大会のシュミレーション練習とする。
ボルダーエリアでアップ。いきなりオンサイトトライが出来るように各自自分の体と相談しながらウォーミングアップ。
さて、ルートエリアに移動したらオブザベーションタイム。
今日は少し短めにして3分だ みんなあちこち移動したり、手を動かしながら本番さながらに真剣にルートを観察

さて、3分経ってオブザベタイム終了。みんなルートが見えないショートウエーブのあたりをアイソレーションとみなしてそこで待機。大会のオンサイト同様、そこから一人ずつ呼び出して登ってもらう。
ユイちゃんは「ぎゃ~緊張する~」とのたうちまわっている。緊張感のなか、先ほどワークシートで考えたメンタルについてここで実践練習をしてもらうのが目的だ。うんと緊張してもらおう。
登る順番は私が指名。

先ずはりんちゃん。少し前まではトライ中に窮地に陥ると動けなくなっていた彼女。だが、このところポジティブな気持ちで取り組むことをテーマにして、気持ちを奮い立たせてルートにトライするうち、少しずつ力を出し切れるようになってきた 近頃では11cもオンサイトし、着実に力が上がってきている。
このトライも厳しい局面を何度もしのぎ、気持ちで負けることなく最後まで攻め続けて見事オンサイト
本人も大喜び これは嬉しいね トライで実力を出し切れるようになってくるとルートが面白くなってくる

次はコーヘイ。下はかなりスムーズに。まだ体の小さい彼には少し遠めの個所も上手く処理してなかなか強い ラストのゴール取り。大人でも少し遠いのだが、そこが届かず無念のフォール 降りてきて、「あれはムリだ」とのこと。確かに足位置は彼には悪いだろう。しかし、横に広すぎるのは届かなくても仕方ないが、上に遠い分には飛び出すことで解決できる可能性もある。「本当に無理かな?」と問いなおしても、彼はかたくなに「ムリ」と言い切るので、そこを叱った。「ムリ」と思ってもそこを超える人間は必ず出てくる。頭からムリ、と決めてかかればそこに進歩はない、と。それにせっかくやったばかりのメンタルの学習も、それでは生きてこないではないか

ラストのユイちゃん。彼女はもう3年生。今年から国体の選手の候補にもなる年齢だ。緊張の重圧の中で登らなければならない場面も出てくるだろう。そこで少し鍛えるためにも最後にしたのだが、その効果はてきめんで私の期待以上に緊張しきっていた でも、「よしと覚えたばかりの手法で自分を奮い立たせてトライ開始。なかなか気持ちの入った良い登りだったが、中間部の少し遠いところで距離感を誤ってあっと言う間もなくフォール 気合いが少し空回りしちゃったかな。気合いを入れつつ冷静に…なかなか難しいけれど訓練次第で身につけられると思うよ


<レッスン日誌>レベルアップレッスン@pump2

2011-04-25 19:52:12 | クライミングレッスン報告
4月16日(土)

10:00~ メンバー:ユイちゃん(中3)、ユイト(中2)、シンシン(小4)

シンシンが準備運動やウォーミングアップを兼ねた基本ムーブの練習をしている間、チームメンバーのユイちゃんとユイトはメンタルに関するワークシートなどを記入してからアップに入ってもらう。
ワークシートを終えた中学生2人がアップを始めたころ、シンシンはボルダーのチャレンジ
前回チャレンジして登れなかったハングのオレンジテープ課題(6級)が、自主練習で登れたとのことなので、もう一度披露してもらう。何回かやりなおした末、見事完登 まだまだ小さいシンシンには、ハングの抜け口から大きなクロスで取りに行く一手がかなり悪いと思うのだが、シュンというデッドポイントの動きで上手くキャッチ出来ていた なかなか良い動きが出来るようになってきたね

中学生もアップを終了し、シンシンもボルダリングがひと段落したのでルートに移る。
ユイちゃんがユイトのビレイでツナミの12aにトライを開始し、シンシンが私のビレイで100度の紺■にトライを開始したところで緊急地震速報 ガタガタとかなり大きな音で揺れたため、ユイトにすぐにユイちゃんを下すように伝え、私はシンシンのロープを慌ててほどく そうこうしているうちに揺れが収まったが、結構怖かった

気を取り直して再度トライ。
シンシンは同ルートを2回頑張ったが今日は1テン 
ユイちゃんはずっとプロジェクトにしている緑↑12aを1テンに持ち込んだ
明日東京カップに出場のユイトは、タワーの黄色×11cのオンサイトトライ。結構大きな動きや悪いホールドが出てくるルートだが、安定してオンサイトできた


<レッスン日誌>ダムキッズスクール4月①

2011-04-22 12:21:57 | クライミングレッスン報告
4月12日(火) メンバー:アオイちゃん(小6)、ナナちゃん(小6)、ハヤト(小4)、たっくん(小4)

いつも遅刻してくるケンタを待つが、なかなか来ないのでレッスンを始める。
準備体操と軽いストレッチのあと、いつもみんなが楽しみにしている「どんじゃんけん」。今日は女子対男子

今日は4人なので、基本練習もじっくりと指導してあげられる。たまにはこういう少人数の期間があるのも良いなぁ レッスンのたびに学習コーナーを設け、ムーブやホールドの種類を毎回少しずつ覚えてきたが、今日はどれだけ覚えているかテストすることに。カードをめくって書いてあるホールドを壁から探して素早くタッチ ちょっと怪しい場合もあったけれど、一応全員合格

チャレンジの時間はテープ課題を登って、登れた課題をチェックしていくのだが、男子2人はどうもこれが苦手な様子 対して女子2人は目的意識を持って、まだ登れていない形状の壁の課題のトライに余念がない。
毎回課題を作っても良いのだが、テープ課題にしている理由は、ビギナーでも自主練習に取り組みやすく、登れたときの達成感が得られやすいためだ。
自由に登る感覚を楽しみたい男の子。それはそれで良いのだが、技術を覚えて行く上では使って良いホールドといけないホールドを決め、どうしたら次の一手が取れるのかを模索することが大切だ。なので強制的にも課題にトライする時間を与えるべきと考え、男子2人には残りの時間10分で赤テープ課題のサーキットを課すと、結構必死にトライしていた

レッスン終了後、ケンタとお母様がやってきて、受験の関係で続けられなくなったので急に退会するとおっしゃる。
続けられなくなったのならば退会もやむをえまい。が、今日みんなは「ケンタ来ないねー」と彼を待っていたのだ。やめることも知らずに。退会するならするで事前に申し出ていただくことは、最低限のエチケットと考えるがいかがだろうか。誠意のある行動をとることは、どんな良い学校に入ることよりも生きて行く上で必須である、と思うのだが。。。


<アウトドアレッスン日誌>初級・4月

2011-04-20 12:56:06 | クライミングレッスン報告
4月10日(日) 湯河原幕岩  メンバー:タクミ(小6)、ユキちゃん(小3)、たけくん(小2)、かんちゃん(小2)、ユイちゃん(中3・中級振替)

久しぶりに初級のアウトドアレッスンが実施された
今日集まった初級の子どもたちは、レッスンに来ている子どもたちの中でも自主練習に励んだり、いろいろな企画に積極的に参加して世界を広げているFCCの精鋭ぞろいだ

自己紹介のあと、先ずは桃源郷エリアへ
この岩場にみんなあまり慣れていないので、一番簡単と思われる「シルクロード」5.7と「Washing」5.7にトップロープを張る。先週の中級アウトドアに塾の模擬試験で参加できなかったユイちゃんが振替参加しているので、彼女にマスタースタイルでリードしてもらい私は歩いて岩の上にまわって支点を作成。ビレイはユキちゃんママにお願いした。
何度も何度もこのルートをリードしているユイちゃんも、マスタースタイルとなると少々緊張
慎重にムーブや足位置を選びながら上がってきた。

さて、子どもたちのチャレンジ。タクミはあっと言う間にトップに達し、「ルートが長いから達成感ある」と嬉しそう。初参加とは思えないクライミングだったよ
このルートが2回目のユキちゃんも前回よりもずっと早くトップに到着 前回は下のほうで「怖い~」とこちらを振り返っていたけれど、今回は躊躇がなかった。慣れてきたね。 
やはり幕岩初参加のかんちゃん。少し熱があるとのことでご両親は心配していらしたが本人は登る気満々 「Washing」のラインを難しい個所をものともせずにワシワシと登りきった
高いところが怖いたけくんだが、彼はクライミングが大好きなのでインドアでは自主練習を真面目にこなしてルートの怖さを克服してきた 今日も「行けるかな~、行けそうな気がする」とチャレンジを楽しみにしていたのだが、トライしてみるとやはり怖いものは怖かった インドアでは克服してきたのに、本人的にはかなりがっかりしたかもしれないが、外岩は外岩で慣れが必要。これからも粘り強く楽しく、外岩にも慣れて上手になっていこうね


ボルダーの「梅林エリア」に移動してお弁当
午後はボルダリングで外岩での技術練習。 これだと恐怖心が少なく練習がたくさんできるのでなるべく取り入れるようにしたい。


ボルダリングはみんな楽しそうにワイワイと盛り上がり、2時半に終了の予定が気づいたら3時をまわっていた
初級のみんなとはこれで解散。
中級のユイちゃんは居残りをして、彼女の目標ルートにトライすることに。彼女に希望のルートを聞くと「帰還兵」10cとのことなので、再度「希望峰」エリアまで戻る
帰還兵には彼女も知り合いであるビックロックの常連さんが。トップロープをお借りして、1便目はトップロープでヌンチャクをかけながらムーブ確認きれいにムーブをこなし、これなら行けそう。みんなの声援を受けながら、2便目で見事レッドポイントした おめでとう しつこくトライし続けた甲斐があったね。


<コンペに行こう>東京カップ

2011-04-19 23:32:05 | クライミングレッスン報告
4月17日(日) 東京カップ 参加者:ユイト(中2)、コーヘイ(小6)

春の大会シーズンがやってきた。
3月26、27日に予定されていたJFAユース選手権も震災で予定変更となり、チームFCCの子どもたちにとってはこれが開幕戦となる
東京カップは国体の東京代表選手や強化選手を選出する地方大会。ユイトやコーヘイは、まだ国体の代表選手の年齢には達していないが、昨年は強化選手に選ばれている。
今年もその継続をかけての出場だ。

会場に行くと、ユイトは強化で知り合った仲間と楽しそうに何やら談笑していた 仲間の輪が広がることでクライミングの幅も広がる。これからの年代には必要なことだね。
コーヘイは輪に入らずにマンガを読んだり絵を描いたりして過ごすことが多いようだ。FCCの仲間内では「うるさい」とみんなから言われることが多いので意外な感じ。

さて、時間となり競技開始。予選はフラッシュで2本。
ユイトは予選1本目で壁の縁に足がかかり、ルール違反を取られそうになったが大目に見てもらえて命拾い 2本とも完登し余裕で予選通過
コーヘイも1本目は完登、2本目は惜しくもフォールしたが、5位で予選を通過した。

決勝は、コーヘイがほぼ真ん中あたりでデッドが止まらずフォール、ユイトがハングの付け根のホールドが止められずにフォール コーヘイは1つ順位を下げて6位、ユイトが4位という結果だった。

ユイトは決勝進出、という目標をひとつ果たした上に4位に食い込んで善戦した 決勝の登りは重心移動が上手くいかずに苦しそうな登りだったが、「落ちないぞ~」という気持ちがひしひしと伝わってくる粘り強い登りだった。頑張ったぞ 今後は、もう少し「理にかなった動き」がいつでも出来るようになると、もっと上位に食い込んで行けそうだよ。
一方、コーヘイは近頃ちょっと変なプライドが出てきていて、以前のような無心でのびのびしたクライミングが影をひそめてきているのが不安な点だ。「遠いからムリ」とすぐに見切ってしまうこともよくあり、それが彼の伸びを抑制している。もっと貪欲に「何とかして次のホールドを取りたい」とあがいてほしいのだが。。。やはり少し動きが硬く、思ったより下のほうでフォールしてしまった。 3位に入った子はコーヘイと同じか小さいくらいのサイズであるにもかかわらず、遠いホールドを何とかして取りながら高度を稼いだ。それを見ていたコーヘイは、「やはり小ささはあまり関係ないんだな」と納得したようだった

今日はクライミングを始めて間もないタクミがお父さんとコンペを見に来てくれた。もう少しリードクライミングになれたら、今度は自分も出てみようね。