FCC日記

子どもたちのクライミングスクールの活動記録と教育、スポーツ、そしてクライミングに関して想うこと。

JOCジュニアオリンピックカップ(8月11日~13日)

2007-08-28 11:34:17 | クライミングレッスン報告
今年も富山の桜ヶ池クライミングセンターで、JOCジュニアオリンピックカップが開催された。
日本全国から集まった1997年生まれ(10歳)から1988年生まれ(19歳)までの子どもたちが熱戦を繰り広げる。


FCCに来てくれている子供たちの中では今年は2名の子どもたちがエントリーした。

8月10日、大会運営関係者の方の車で現地へ。会場の近くのおすし屋さんでお昼を食べたが、期待はずれでちょっとがっかりおいしいお魚が食べられると思ったのになぁ~

午後からは大会の準備。ルートの試登要員が足らないとのことで登らせられるが、暑さでよれよれ。「これでも今日は涼しいよ」とのセッター陣のお言葉に先が思いやられる。
その後アイソレーション会場の設置やらなにやら。本当に運営側は大変なのね。。。

8月11日、男子予選。今年は102人という参加者の多さのため、2ルートで準決勝進出者を決める。
今日はR君がAルートで出場。
私はビレイヤーの補助係だ。

男子予選Aルートは下部から少しづつ悪く、気が抜けない。
ユースBのR君は8番目と早めの出走だ。途中ラインが左に寄ったところで足が側壁に。注意されてそれは直したが、今度は次のホールドを取りに行く時に壁のふちに足が触れた・・・うーん、これはバウンダリだ・・・やっぱり緊張していたかな?それでも結構良いところまで高度をかせぎ、上部でパンプして落ちた。高度的には予選通過できそうなのだが・・・。本人にもバウンダリの可能性が高いことを告げた。かわいそうだが仕方が無い。高い授業料を払ったと思おう。
すっかり覚悟を決めていたが、バウンダリの疑いの厳重注意の上R君何とか予選通過。命拾いしたねR君のあともバウンダリの疑いの高いケースが続いたことも注意ですんだ要因の一つかもしれない。
ジュニアオリンピックは国内のジュニア大会の最高峰の一つだが、まだ大会に慣れていない子どもたちの参加者が多い。こうしたルールの遵守をどう扱っていくかは今後の課題だろう。あるいは各地での予選会などが行われるようになり、子どもたちが大会に参加するチャンスが増えれば、こうした課題も解消されて行くのかも知れない。


8月12日、今日は開会式に続いて女子予選、アンダーユースB&キッズ準決、そして男子準決と盛りだくさん。
9時開会式。まだ朝の時間帯なのにもうかなりの暑さだ。

女子とアンダーユースB&キッズは舞台右半分の2面で同時進行。12~13歳のアンダーユースBと10歳~11歳のキッズは同ルート。ただし、キッズはトップロープでのトライ。みぽりんはトップロープでチャレンジすることになる。
さて、女子に続いて10歳~13歳の子供たちもオブザベに登場。

そしてオブザベ開始。みんなそれぞれ思い思いに相談しながらルートを観察。みぽりん、何だかおとなしいなぁ


競技開始。コールゾーンで神妙な顔のみぽりん。「頑張ってね~」と声をかけると、「頑張れないよ~っ」なーんか変だぞ。

いよいよみぽりん登場。



動きが、変。がちごちだ。いつもならふつーにこなしているはずのクロスムーヴも今日はもう落ちちゃいそうハラハラしながら見守る。何とか上部までたどり着くが、完登はできずにフォール。でも予選は通過できそうだから、明日は思い切り登ってほしいな

さて、キッズは全部で20人。アンダーユースBは男子21人女子21人で、全部合わせると62人。かなりの人数だ。
当然途中でクリーニングタイム。この人だーれ?



女子予選、キッズ&アンダーユースB準決勝終了後、男子準決勝。
予選は26人が通過。予選参加者が99人であることを考えるとなかなかの狭き門だ。



約半分ほどが競技を終えたあたりでR君登場。


しかし、どうも挙動不振。
おやおや・・・と思っていたら、下部でポロッと落ちた
あらあら。可愛そうに。
本人曰く、「何で落ちたか、自分でも分からない。気が付いたら落ちてた

それが、コンペなんだよ。
原因は一つじゃないはず。メンタルな部分が微妙に影響する、意外とデリケートなものなのだ。
でも、この大きな大会初出場で準決進出。
良く頑張ったよ

8月13日
今日も暑い今日はみぽりんが決勝に残っている。キッズ&アンダーユースの競技時間が大幅に変更され、ちょっと心配するが当のみぽりんはちょっとほっとした様子

キッズ&アンダーユースがアイソレーションに隔離。昨日、「アップできなかった」と言っていたのが気になって、様子を見に行く。・・・と、ボルダールームの奥に隔離され、ちんまりと座っている子どもたち。彼らが使えそうな壁は・・・どっ被り。これではアップできないね担当の人に確認し、他の壁も使って良いよ、と伝える。

さて、決勝。みぽりんは昨日とは打って変わってとても良いクライミングを見せた。持てる力を出し切っていた。これは思い切り褒めてあげたい。実は、キッズ&アンダーユースBの決勝のグレードは12c。

耐えるクライミングで高度を稼ぎ、みぽりんは堂々の2位となった。



R君も決勝を応援に来ていた。来年こそは、と心に決めていたに違いない。志を同じくする仲間もできた


二人とも実りある大会だったようだね1つの目標に向かってひたむきに努力したこと、いろいろなハードルを乗り越えて競技に臨んだこと、ここから得たものは大きかったはず。また少し、強くなったね。




レッスン日記(8月9日)~R君~

2007-08-26 23:36:19 | クライミングレッスン報告
みぽりんのレッスンを終えた後、3時からはR君。
彼もジュニアオリンピックに向けての最後の調整だ。

この前のサマーキャンプでは、R君とイワシゲ兄の中学生2人は、このみぽりんやあゆみちゃん、ユイ・yuiコンビといった女子チームに散々追いかけられ、戸川公園の川原を逃げ惑っていたのだ・・・彼ら曰く「あの人たち、コワイ
今日もみぽりんと顔をあわせ、ちょっとバツの悪そうなR君。

でも、クライミングのほうはかなり調子が上がってきている。今日は大会前の最後なので、気持を上昇気味に持って行けるよう好きなように登ってもらう。
クライミング連続3日目の今日はさすがに疲れていたけれど、12cくらいまでのグレードを含め、3時間で12本。
よれよれでも12aでは落ちなくなっていた

この調子で大会でも力を出し切ってほしいな。


レッスン日記(8月8日)

2007-08-26 23:19:39 | クライミングレッスン報告
今日はレッスンを3本掛け持ちだ。

12時からはpump2号店でしょうくん。
もう少しで第5段階のパンダかな?
もう、ロープの装着などは安心して見ていられる。今度はビレイのシステムを理解しようね。


ビッグロックに移動。4時から6時はスクール。
今日のメンバーはカエデひとりの予定だったが、イワシゲ兄弟が飛び入りで参加。兄はなるべく定期的にクライミングが続けられる環境を作れると良いのだが。

そして6時からはあゆみちゃんとユイちゃんの合同レッスン。2人は9月からリードクラスに進級する。
2人で組んでトップロープクライミングを数本。そのあとリードクライミング。
両人とも暑さのせいか、あまり調子よくなさそう。でも、ユイちゃんは7段階のさる合格に向けて頑張った。9月からリードクラスになるためには「さる」を合格しておく必要があるのだ。1本目でくじけそうだった10bの課題も2回目で見事にレッドポイント良かったね。やれば出来るじゃない
二人はサマーキャンプの感想をいっぱい書いて提出してくれた。どうもありがとうね、うれしいよ


レッスン日記(リードクラス)~みぽりん・8月7日、9日~

2007-08-23 10:39:27 | クライミングレッスン報告
8月11日から3日間にわたって行われるジュニアオリンピックカップ。「クライミングの甲子園」をキャッチフレーズに、全国からクライミングと真剣に取り組む子どもたちが集まって競いあう。
みぽりんはこれにエントリーしている。今年で2回目。

去年はクライミングを始めたばかりの頃で、緊張からかそれとも高さへの恐怖からか、ガチガチのど正対登りになっちゃったそうだ。そして、登り終わったら涙がぽろぽろ。。。

悔しかったんだって。

今年は納得の行くクライミングが出来るようにいっぱい練習して臨みたい。

私も、その思いをなるべく受け止める方向でレッスンしたい。本番まで、あと2回。さて、どうするか。

みぽりんは、まだ4年生だ。リードクライミングを始めてまだ日も浅い。今は、グレードより量を優先すべき時期だと思っている。

みぽりんもだいぶリードに慣れてきたけれど、グレードが上がってくると怖さが優先してパフォーマンスが落ちる傾向は拭えない。

やはりここは、当初の予定通り、もっと先に照準を合わせたレッスンをしよう。難しいルートをこわごわ登るより、やさしいグレードを多数登り込むほうがトレーニング効果が高いことは私自身経験してきている。

7日、楽勝で登れるグレードを15本。ピークは10c。10cになると「怖い」とみぽりんは言うけれど、見た限りはかなり安定したムーヴで登っている。あとは慣れだね。


そして9日。ジュニアオリンピック前の最後のレッスン。
今日は10cの数を増やして・・・、と思っていたらみぽりんの方から、「10dくらいをやっておこうかな~。」しめしめ。

みぽりんが自分で選んだ10dにチャレンジ。被っている形状がまだ怖い彼女がチョイスしたのはうす被りの壁の1本。でも、こういう壁の課題って、かえってリーチが出ちゃうんだよね

案の定、ちょっとずつ遠くて怖くなっちゃった怖さでボロボロ。でもトップまではちゃんと抜けた。えらいぞ。

そうこうしているうちに、同じ年くらいの小さな男の子がやってきて、リードでがんがん登り出した。10dでアップし、11台を何本もトライみぽりん、圧倒。「やばい・・・ジュニアオリンピック出るのかな・・・私なんか、8とか9ばっか・・・」

思いっきり気持を乱されていたみぽりんであった。

良いんだよ、みぽりん。今度の大会は、通過点。登り込んで登り込んで、本当の実力をつけていくのはこれからなんだから
みぽりんは毎回15本登り込んで、充分練習を積んで来たんだよ。自信をもってね

そう心の中で叫んでいた矢先、「シュモクザメ、出るかな~

え?・・・あ、そうか。大会の前に、海水浴してから行くんだったね。これなら、大丈夫。いっぱい泳いで、一生懸命登って、充実した夏休みにしようね


サマーキャンプ2007(8月2日~3日)

2007-08-07 11:13:40 | クライミングレッスン報告
神奈川県秦野にある、山岳スポーツセンターで1泊2日のサマーキャンプに行って来た。
今年の参加者は15名、ご協力いただいた保護者の方を含めると、総勢24名の大所帯だ。去年が泊りがけの参加者2名、総勢5名だったことを考えると、一気に人数が膨らんだ。

今年の目標は、「友だちの輪を広げよう」「自分のことは自分でしよう」「思いっきり遊んで、いろいろな体験をしよう」の3つ。自己責任の意識を育てつつ、自然の中で思いっきり友達と遊んでほしい。

1日目。午前中山スポのウォールでクライミング。
去年までただかわるがわる登るだけだったが、今年から項目を決めてクリアできているかどうかチェックすることにした。クライミングの時間も充実して取り組んでもらいたいためである。


チェック項目は①ルートクライミングがどれくらい登れるか、②ロープ装着などクライミングの基本技術がどの程度理解できているか、③会場内に設置されているボルダーのトラバースをどこまでいける体力があるか、という三つの項目についてさらにいくつかのチェック項目を設けてチェックするというもの。クリアの度合いによって、ひよこからリードクラスまでの全8クラスに認定する。

みんなやる気満々うれしい限りだ。



午後は川に移動して、思いっきり川遊び。細かいことは言わず、子どもたちがやりたいことをやりたいようにしてもらう。





夕方4時ごろに川遊びを切り上げ、夕食の準備。買出しも調理も、基本的には子どもたち主体ですすめてもらう。
自分のことは、自分でする。クライミングは自己責任を学ぶのに絶好の遊びだ。壁の中では誰も助けてはくれない。窮地を切り抜けるのは自分なのだ。

また、生活面でも自分のことは自分で始末し、さらに人に役立つ姿勢も欠かせない。将来友だちとクライミングのツアーに出たら、食事の支度や車の運転、全部自分でしなければならない。人任せの人間は、誰からも相手にされなくなってしまうだろう。

みんなよく働いた・・・よね




そして待ちに待った夕食。自分達で作ったカレー、お味はいかが?


後方付けもみんなで。


そして、夜の定番、花火みんな大はしゃぎだ。


一応9時消灯。

しかし、興奮した子どもたちがおとなしく寝るワケがないよね。大人たちがしている横でかなりウロチョロ、各部屋でもきゃぴきゃぴ、ごそごそ。でも、それが楽しいんだよな~大人たちも見て見ぬふりをしつつ宴会で盛り上がり、1日目の夜はふけていった。


2日目。
午前中はクライミングのレベルチェック。みんな真剣だ。
マイマイは何度も練習して、ついにトラバースをゴール最後はみんなで大声援を送った。yuiはあんなに高いところが怖かったのに、今回は秦野の長いウォールをノーテンションでゴールしたしかも、途中の遠い一手を粘りに粘って。その持久力と諦めない気持にちょっと感動極たまにしかクライミングできなくなったイワシゲ兄も、不安と期待で葛藤した末リードで10aを登り切った。全員分をここに紹介することは出来ないけれど、みんなそれぞれの限界のところできちんと勝負していたと思う。


最後にジュニアオリンピック参加者及び希望者でオンサイト・リード形式のミニコンペ。R君、みぽりん、S君が参加。
一番目、みぽりん。少し遠目の10Cを登ってもらう。オブザベの時から不安そうだったが、登り出したら頑張った。見事完登。「怖かった~」とみぽりん。でも、これくらい怖い思いをしておけば、本番に力が出せるよ。だって、キッズクラスはトップロープだもん。

続いてS君。みぽりんと同じルート。みぽりんより小さいため、少しずつ遠いこのルートに下部から苦しめられるが、上手くパターンを使いながら切り抜けていく。みんなの大声援を背に見事完登みんなすごいぞ

トリはR君。12aのオンサイトトライだ。彼の希望でタイムキープから全て本番なみに。核心で少々迷ったものの、かなり安定してオンサイト。強いて言えば時間がぎりぎりだったかな。初めの40秒はクライミングの持ち時間に含まれるから注意してね。でも、12aまでは高確率でオンサイト出来るようになってきたね。

R君のオンサイトでみんなかなり沸いた。そして丁度12時。サマーキャンプのクライミングタイムは終了だ。

場所を変えて、川原でバーベQ。保護者の方たちが本当に頑張ってくださった。
子どもたちはバーベQをほおばり、川で遊び、夕方まで思い思いに楽しんでいた。


夕方解散。
ご協力くださった保護者の皆様、本当にお疲れ様でした。そしてありがとうございました。皆様の協力がなければ、到底実現し得ない企画でした。

みんな、サマーキャンプ、どうだったかな?