10分間の休憩を含め、3時間22分の長尺映画である。だが、そんな長さを微塵も感じさせないのが、この『沈まぬ太陽』だ。原作は、『白い巨塔』『華麗なる一族』など、人間の本質を問う名作を次々と送り出してきた山崎豊子の同名小説。1995年に週刊新潮で連載開始以来、幾度となく映像化の噂がありながらも実現しなかったこの作品が、ついに映画化された。
主人公は国民航空社員の恩地元(渡辺謙)。彼は労働組合の委員長として、乗客の命を預かり安全運行するためには、職場環境の改善こそ必要と訴え、次々と成果を上げていく。だが、その結果、委員長を辞めた恩地を待ち受けていたのは、パキスタンのカラチ、イランのテヘラン、ケニアのナイロビへと続く、10年にも及ぶ僻地勤務という報復人事であった。
一方、恩地と共に戦ってきた同期の行天四郎(三浦友和)は、組合を抜けるとエリートコースを歩みはじめる。それは恩地が、僻地勤務から本社に戻った後も変わらず、2人の差は開くばかりで、恩地にとっては不遇の日々が続いていた。そうした中、航空史上最大のジャンボ機墜落事故が起こる。恩地は、救援隊として現地に赴き、誰も経験したことがない悲劇に直面する。だが、この事故は同時に、会社の悪しき慣習を打ち破るきっかけになろうとしていた……。
出典:日経トレンディネット
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映画 「沈まぬ太陽」を観ました。
よくぞ映画化できたものだ、と思いました。
映画の終わりに、フィクションであることを伝えるのですが、モデルは明らかであり、映画化の反発がものすごく強いであろうことが推察されるからです。
恩地元(渡辺謙)の不遇や不毛の時間、ジャンボ機墜落事故で無くなった人たちの不条理。
官との癒着、不正など、航空会社のすさまじい腐敗。
恩地自身も、海外に飛ばされていた10年を不毛の時間だと思っていたのです。
二度目のナイロビ勤務に出発する前日、恩地は、ジャンボ機墜落事故で家族を亡くした宇津井健演じる男性に「私の不毛の何百倍もの絶望を感じておられるのだ」と手紙を書きます。
恩地の手紙には、胸にじーんと来るものがありました。
主人公は国民航空社員の恩地元(渡辺謙)。彼は労働組合の委員長として、乗客の命を預かり安全運行するためには、職場環境の改善こそ必要と訴え、次々と成果を上げていく。だが、その結果、委員長を辞めた恩地を待ち受けていたのは、パキスタンのカラチ、イランのテヘラン、ケニアのナイロビへと続く、10年にも及ぶ僻地勤務という報復人事であった。
一方、恩地と共に戦ってきた同期の行天四郎(三浦友和)は、組合を抜けるとエリートコースを歩みはじめる。それは恩地が、僻地勤務から本社に戻った後も変わらず、2人の差は開くばかりで、恩地にとっては不遇の日々が続いていた。そうした中、航空史上最大のジャンボ機墜落事故が起こる。恩地は、救援隊として現地に赴き、誰も経験したことがない悲劇に直面する。だが、この事故は同時に、会社の悪しき慣習を打ち破るきっかけになろうとしていた……。
出典:日経トレンディネット
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映画 「沈まぬ太陽」を観ました。
よくぞ映画化できたものだ、と思いました。
映画の終わりに、フィクションであることを伝えるのですが、モデルは明らかであり、映画化の反発がものすごく強いであろうことが推察されるからです。
恩地元(渡辺謙)の不遇や不毛の時間、ジャンボ機墜落事故で無くなった人たちの不条理。
官との癒着、不正など、航空会社のすさまじい腐敗。
恩地自身も、海外に飛ばされていた10年を不毛の時間だと思っていたのです。
二度目のナイロビ勤務に出発する前日、恩地は、ジャンボ機墜落事故で家族を亡くした宇津井健演じる男性に「私の不毛の何百倍もの絶望を感じておられるのだ」と手紙を書きます。
恩地の手紙には、胸にじーんと来るものがありました。