Friends of Valves 自作真空管アンプ

自作真空管アンプを中心にいろいろ載せていきたいと思います。

ブログ1本目の真空管アンプ(その2)

2021-05-06 23:44:27 | 自作300Bシングルアンプ

前回は型紙を用意して、部品を載せてみたのですが、ま、見た目はいい感じかなと満足し、じゃ実際の部品を探しにと、今日は2坪ほどのレンタル倉庫へ。しかし探せど探せど、FW-20Sと同じ大きさのチョークが見つからない。なんで?といろいろ考えたのですが、そういえば、この前オークションに出したことをすっかり忘れていました。ちょうどこういうアンプに合いそうな容量と電流値のチョークだったので、がっかりしたものの結構いい値段だったので、その時は満足したのを思い出しました。じゃ前回の写真は何だったのとなりますが、実は、もう1ペアあるFW-20Sを仮に載せていたものなのでした。よーく見るとトランスの端子が、チョークとは異なるピン数になっています。

ということで、困った状況になったのですが、代替品のチョークがあったので、それを使用することにしました。大きさは少し小さくなりますが、まあいいでしょう。写真はまた今度。

回路図ですが、一応、チャイナの300Bを想定して下記のような回路で組もうと思っています。

まだ、定数はこれからですが、初段の上にあるトランジスタは何?というのが最初に来ると思います。あと、出力段のフィラメントのACバランスも250Ωでいいの?と思われる方もいるでしょう。そう思われた方は大変鋭いと思います。

まず、ハムバランサですが、これは、250Ωである必要はありません。いつもよく使われる100Ωでもいい(その場合、33Ω不要)ですし、5kΩでも構いません。高抵抗だと電流がほとんど流れないので半固定抵抗で大丈夫です。ハムバランサは交流信号のバランスをとるだけなので、こういう回路で十分です。よく、100Ωや50Ωの巻線型可変抵抗が高値で販売されていますが、そんなのを使う必要はありません。

次にトランジスタ(TR)ですが、これは、出力段からの帰還部分になります。以前は、トランスの2次側から初段へNFBをかけていたのですが、いつもかけすぎると音に雑味が出てきて、あまりかけることができなかったのですが、トランスの1次側から帰還する超三結アンプを聴いてその音色にびっくりしました。NFBにトランスを介さないとこんなに音がいいのかと。そこで、いざ自作してみたのですが、NFBがかかりすぎるのか球の組み合わせで、うまく鳴らすことができず、何か良い方法はないかと考えた末、NFBをもっと減らせばうまくいくのではないかと考えて上記の回路を思いついた次第です。簡単に説明すると、TRのベースにつながっている2つの抵抗で、帰還率を決めています。電源につながっている抵抗は交流的にはアースにつながっているので、トランス側から来た抵抗との分圧比で帰還率が決まります。なお、この回路ですでにいくつか製作しています。

ということで、今日はいろいろトラブルがあり、工作はできませんでした。続きはまた次回ということで・・・お楽しみに。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ブログ1本目の真空管アンプ(その1)

2021-05-05 23:52:06 | 自作300Bシングルアンプ

さー、作るぞ!と思ったのは、5か月前。年末休みの間に真空管アンプを作ろうと思い、シャーシをある方に作っていただいたのですが、結局、このGWから製作開始です。

さて、このシャーシですが、兵庫県は小野市のS氏作によるもので、木枠は欅で作成いただきました。S氏は、木工の達人、なんとスピーカのエンクロージャはもとより、ホーンまでも木工で製作してしまう方です。そしてご自身も自作オーディオアンプを使い小野市のイベントなどでも活躍しています。

毎年、S氏主催で小野市で下記のような「自作真空管アンプでレコードを聴く会 in 小野」というイベントを開催しているのですが、昨年度は残念ながらコロナの影響で中止となりました。写真はS氏によるエンクロージャーとホーンです。ダイヤトーンの2S-305のようなラウンドバッフルのエンクロージャですが、中身はアルテックの416-8Bが入っています。

ところで、アンプの方ですが、実はまだ球を決めていません。恐らくは、写真のようなチャイナの300Bになる予定ですが、同じような規模でPT15、809、TaylorのT-55あたりの送信管も対象で考えています。そのため、ドライバは、ダイナミックカップリングも可能なように初段管とドライバ管の2つの球を載せられるように加工しています。

ちなみに電源トランスは、旧ノグチのPMC-170Mで、送信管のような多食らいのヒータでも大丈夫?!と心配に思う方もいるでしょう。特にT-55は7.5Vのヒータですが、これは、6.3Vをショットキーバリヤダイオードのブリッジで整流して、10000μFのコンデンサをかましてやれば、7V近い電圧が得られ若干規格に足りないですが、6.8V程度でもエミッションは十分出ていますので、大丈夫です。

B電源は、トランジスタによるリップルフィルタ兼電圧調整回路にしたかったのですが、このシャーシには角形チョークが似合いそうなので、チョークによる平滑回路としました。

とりあえず今日はここまで。型紙を実際の部品に合わせて、位置確認を行い微修正しました。製作をお楽しみに・・・

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

折角のGWなのに・・・気分だけでも

2021-05-03 23:34:50 | 旅行

ここは、関空から、数時間ほどの距離にある某国、某小都市のとある庭園。

 

バラが整然と咲き乱れた「南欧」の庭園です。南欧、南欧、南欧・・・と思えば南欧ですよ~。(心頭を滅却すれば火もまた涼し)

マスク越しの空気もどことなく地中海の香りが(いや、2,3日変えてないマスクの香りか!?)。

朗らかな今が一番いい季節のようですが、現在は残念ながら駐車場が閉鎖されており、車での来場はできません。

 

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

記事の投稿練習(2003.7.25製作 3C24ダイナミックカップリングシングルアンプ)

2021-05-02 17:24:07 | 3C24ダイナミックカップリングシングルアンプ

3C24/24G/VT-204
ダイナミックカップリングアンプ


 以前からトリタンフィラメントの送信管でアンプを作ってみたいと思っておりましたが、今回、小型直熱送信管3C24(または24G,VT-204)を入手することが出来ましたので、早速アンプを作ってみました。
 実は3C24などという球は、今まで全然知らず、素性さえよく分からないのですが、今回実際に実験回路を組みカットアンドトライでおおよその動作点をつかみ、”エイッヤー!”でアンプを組上げました。


いくつかの3C24/24G 左からTung-Sol、Heintz&Kaufman(Gammatron)、Lewis製


3C24の特性

項目 定格
ヒーター電圧 6.3V
ヒーター電流 3.0A
最大プレート損失 25W
最大プレート電圧 2000V





 回路の選定についてですが、いつもいろいろアドバイスをいただくValves' WorldのTossieさんご愛用の回路「ダイナミックカップリング方式」を使う事としました。このダイナミックカップリング方式というのは、出力管のグリッドにドライバー管のカソードをダイレクトに接続するもので、ドライバーのカソード電位が+であるため、グリッドを+領域までコントロールしなければならない送信管などにぴったりの回路です。さらに出力管の制御は、ドライバー管のプレート電圧の可変で簡単に出来ますし、出力管のグリッドにカップリングコンデンサーもトランスも不要です。当然回路もシンプルになるので、とっつきにくそうな送信管でも案外簡単に使用することが出来ます。ホントに良くぞ思いついてくれた回路だと思います。

さて、早速実験ですが、実験で知りたいことは

その出力が得られる動作点は?
その動作点を作るのにどんなドライバー管が適当か?

で、この2つを念頭に置きすすめました。と言っても、私の使用可能なトランス類や真空管類から選択していくので、そんなに大げさな事は有りません。また、不精物の性格できちんと記録に残していませんので実験結果も記憶が便りです。申し訳ありません。。。(なお、実際にお試しになる方がおられるかも知れませんのであらかじめ断っておきます。”実験は記憶が頼りなので間違っていたらごめんなさい”)

実験では、ドライバー管は6AH4GT, 6BX7GT, 6BL7GT, 12AU7, 12BH7A, 12B4Aを使用し、電源は380Vぐらいまで出せるものを使用しました。

傾向として、ドライバーのB電圧が同じならば、ドライバー管の”μ”が小さなほうが、出力管に大電流を流すことが出来、μが大きいほど、出力管のプレート電流は小さく出力も小さくなることが分かりました。6BX7の片方を使用したところでは、ドライバーおよび3C24のプレート電圧360Vで3C24にプレート電流80mAほど流すことが出来、出力4Wほど出すことが出来ました。ただし、この4Wは上下の波形が非対称で下側が尖って上側が丸くなっていると言うものです。おそらく歪みはかなりのものと思いますし、プレート損失も定格25Wを少し超えています。せいぜい3Wが実用範囲ではないでしょうか。

6AH4、12B4Aも6BX7よりμが低いので、さらに電流を流すことが出来ますが、3C24のプレート損失を超えてしまいます。あとμの高いところで、6BL7、12AU7、12BH7あたりはどうか試しましたところ、6BL7では、ドライバーおよび出力管のプレート電圧380V、出力管のプレート電流は50-60mA程度だったと思います。出力は2Wそこそこでした。12AU7、12BH7では、出力管の電流はもっと少なくなり、出力は1W辺りでした。

ということで、なるべく出力を取りたいのと3C24と言う小さな出力管の見栄えを良くしたいので、低μ管の12B4Aを使用することとしました。12B4Aのプレート電圧を少し絞り、3C24のプレート電圧を制御すれば大丈夫かと思います。また実験中分かったことですが、3C24のヒーターはどうも直流点火がいいようです。100オームのハムバランサーだけでは、ハムは除去し切れませんでした。


ここでアンプの回路を示します。(実験回路もほぼ同じです。実験では+B3に以前製作した6EM7可変レギュレーターを接続できるようにしました)


3C24ダイナミックカップリングアンプの回路図(片ch) +B1が420V、+B2が205V、+B3が150V




明るい部屋での様子。それでもプレートの赤熱はすごく、放射熱がかなりある。

暗い部屋での様子。 この明かりで読書が出来そう。蛍光灯の豆電球よりは明るいです。ちなみにこれで出力はたった2Wx2 


さて、アンプですが、眩しいほどのトリタンと赤熱するプレートが何ともいえない風情を醸し出してくれます。作ってよかったと思う1品です。しかしこれでたったの出力2W+2W。しかも1時間も動作させているとシャシーやトランスが熱くなります(体感温度約60度)。ですが、そんな欠点も忘れさせてくれる見栄えのよさで、しばらくこのアンプで楽しみたいと思います。

2003.7.25

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする