大雨の今日
帰宅したら、晴々とした顔のわが娘。
「どうしたん?」と聞いたら、特養老人介護施設で”フラ”を踊って来たとか。 たった一人で・・・
認知症のご老人達と、それを介護する多くのスタッフの為の、細やかなボランティア活動とのこと。
ご老人たちは誰一人徘徊することもなく、皆ニコニコしながら座って見てくれていたそうです。
利益だけがひたすら優先される今の世の中で、
「人は利益じゃないんだよ! 自己満足でもないしね! 思いは誰の為と特定する事無く、届くとも届かずとも、出来るだけ多くの人にね・・・・」
そう教えながら、 海で揉んで育ててしまった。
波と、ウインドサーフィンと、ヨット、娘には”ひたすら繰り返す苦しさだけ”の時間だったはず。
僕自身、そんな育て方をして「後悔は無いのか?」と、もし聞かれれば、全く無いとは思わない。
少なくとも、何某かのエゴがたぶん自分には有っただろうし、それを否定する事もできない。
ただ、意味が有るとか無いとか、そうした尺度の先に存在する物を知ってもらいたい、 それだけは真実。
我が子でありながら、解らない部分の多い我が子でもある。
苦しさに泣いていた、あの幼い瞳に浮ぶ涙を、親指で拭ったあの一瞬が繋げる過去と今。
ただひたすら、”この子に永久の幸せを!”と無言で願う、
どれだけ繰り返してきたであろう・・・
そんな育てられ方をした娘の思いを、”今や物を考える事すらままならない人生の大先輩達”は楽しんでくれたであろうか?
そして、その人生の先輩達を介護する全ての職員(様)に、ほんの細やかでも、安らげるひと時をもたらす事は出来たであろうか?
そう、僕は思うんです。
フラガール 〜 虹を 〜