コメント欄から ダッジのPCM(エンジン制御コンピューター)の事を聞いてこられた方がいまして、
まあ、僕がスペアとして持っているのはROM型番は違うわけですが、幸運?なことに車屋さんの方で、しかも近くにあるお店。
なんでも、納車予定の車で相当困っているらしくて、人のいい?僕はPCM片手に テストをかねて試してみたらどうか?と訪ねることにしました。
車屋さんから出てきたその方、 何とも人のいい気の優しいおじさんで、 話を聞くと 納車予定の車のエンジンがかからないとのこと。
PCMを手渡すと おじさん早速 交換し、 IGNキーを回したのですが 肝心の CHECK ENGINEの スタンバイランプが点灯しない。
やっぱり型番違いは駄目か~?と思ったのですが、 年式は1992で家の車と基本的に同系のPCM制御システム使っていて、
排気量も同じ5200CCなので、CHECK ENGINEのランプくらいは点いてもおかしくはないのだが・・・・
と、しばらく様子を見ていたのですが、あれ?と気付いた事が有った。
古いPCMだと 燃料ポンプリレーとシャットダウンリレーの動作音がしない、でも自分の持って来たのだと、きちんと動作音がするんです。
そこで車から 自分で分かりやすく書き直したシステム図を持ってきて(おじさんにあげるため)、始めてしまったのがトラブルシューティング。
きっかけは 「自動車専門の 電気屋さんが全く歯が立たずに 逃げ出してしまった」という一言。
プロが逃げてどうする?と ”力有る者は 困っている人に対し無償で助けるのが 人のあるべき道”というのが、僕の基本ポリシーであり、
親から譲り受け、 子供達にもそのまま手渡した(教育)した思想です。
*家の娘がボランティアを多くやってきたのは、そうした背景があるんです。
その道のプロが逃げ出したと聞いて そうですか!と 自分も簡単に居なくなる様なまねはしませんね、けして・・・
まず元のPCMと、僕のPCMを何度か相互に載せ替え(接触不良ということもありますから)てIGNキーを回すと 明らかな違いが出る、
上に書いたように古いPCMは本来あるべきキーを回した際に出るはずの上記二つのリレー音が出ない。
ハイ! これ、単純に壊れているんですね、PCMが。
もちろん通電チェックと電圧チェックをコネクタ部分で調べ、そちらには問題が無いことを確認しての事です。
で、僕のPCMを載せると リレーが動作する、 基本がクリアーされているということなのでCHECK ENGINEのランプがつかないのは
単にメータパネルのランプ切れの可能性が高いと、 一応そう推測して故障診断を続けます。
*アメ車の場合、 IGNキーを回した瞬間に 燃料ポンプが回り始めるという方式を取っていて、クランクしてから燃料ポンプが始動する
日本の車とはシステムが違います。
で、燃料ポンプは動きますか?とおじさんに聞くと、これが動かないらしいのですね。
おじさんも相当に困っていたらしく、燃料ポンプの不良かもしれないと思い、タンクを降ろしてポンプを外してあった状態だった、なんともラッキーですね。
エンジンの点火要素は 燃料 圧縮 点火 の3つですから、 圧縮はもともと問題なく走っていた車で有る事と、正常にクランクするので問題ないと
みて大丈夫ですね、この場合。
点火はPCMが壊れていと火花が絶対に飛ばないので、 PCM交換すればきちんと点火火花が飛びますので これも一応クリアー。
あとは燃料が来ているかどうか?だけとなる・・・・
そこで、エンジンが始動しない原因が ポンプそのものの問題なのか? それともそこまで行っている配線の問題なのか? 調べることに切り替えます。
タンクのところへいそいそ移動すると、外してあった燃料ポンプのコネクタを抜き、明るいところへポンプを出し、 ポンプ本体のコネクタから燃料ゲージのラインと
ポンプモータのラインを テスターで調べ、次に接続コネクタの電圧を一つ一つ調べて行きます。
あれれ?? 電圧が来ていない・・・・
燃料リレーは動いているのに、電圧が来ていない????? こうなると配線のトラブルか 燃料ポンプリレーの不良となる。
そこで再びエンジンルームを見て、リレーを調べてみると 電圧は来ているのに動作しても出力しない。 おおおおおお
内部接点の焼き付きか接触不良の可能性大。
フムフム・・・ 「こうなりゃ必殺 直結だ~~~~!」
で、おじさんに針金を持ってきてもらい、 コネクタを抜くとダイレクト接続。 同じことをおじさんに やってもらって、僕は後ろに移動して
様子を見ていると 燃料ポンプがきちんと動作している。
故障の原因の一つ 「発~見!」(笑)。
燃料ポンプリレーの明らかな不良という事ですね、これは。 このリレーがダメなら、その隣にある シャットダウンリレーも駄目な可能性が高い。
交換するのがセオリーです。 両方ともPCMに関係しますから。
あとはインパネ外して電球を交換して エンジンチェックのランプが点くか調べれば一応はOKなのですが、これはおじさんに任せます。
以上、ここまで 約1時間半程度の作業。
あとは 上記の二つのリレーを新品に交換して、燃料タンクをきちんと戻せばエンジンはかかると思います。
問題はテストのために僕が持っていったPCMが はたしてROM番号違いで使えるか?という事だけになりますが・・・・
しかし・・・・、おじさんに聞いたら、新潟の業者から一応PCMの図面をFAXでもらっていて、その図面が有った。
そうでありながら、店を構えてお金もらって商売しているプロフレッシュナルが 外車は・・・・で逃げ出すというのはいかがなものか?
自動車電機整備士 という国家資格が泣きませんかね?
?軍の極?最大の 最先端****システムを守る 、マルチスキルエンジニアが無料技術奉仕のこの一件、 本来なら英文翻訳と解析含めた
時間単価?万円の作業なんですね。 でも~軍なので給料安いけど
だ~っはっはっはっは!