ときどき、読書ブログ

ファブリス(株)代表取締役 鈴木眞二の読書履歴、感想、日記など。

会議中にバスケットボール。

2007-01-16 | Weblog
少し前に、このブログで、
眞木準氏編の、
「ひとつ上のチーム」という本が、
図書館で借りられたらいいな、
といったことを書きました。

実は、あの後、
図書館で、リクエストをして、
現在、私の手元にあります。

図書館というところは、
リクエストをすれば、
本を用意してくれるのですね。

実にありがたいです。。。

さて、この本は、
同じ眞木準編の
「ひとつ上のプレゼン。」
「ひとつ上のアイディア。」
に続く、一冊です。

このシリーズは、
超売れっ子CMクリエイターの方々が、
それぞれのテーマ
(今回であれば、「ひとつ上のチームとは」)について、
考え、その秘訣について語った原稿を
まとめたもので、
なにしろ、ビンビン、
刺激がある本です。

例えば、「ひとつ上のプレゼン。」では、
2002年開催のワールドカップを
日本に招致するために、
FIFA(国際サッカー連盟)本部のある
スイス、チューリヒで、
行われる予定だった招致プレゼンを
準備した際の、舞台裏を知ることが出来ます。
(実際には、プレゼンの前に、日韓共催が決定し、
 プレゼンは行われなかった)

大の大人、プロ中のプロ。
取るか、取られるかのしのぎを、
日々削っている、
普段は敵同士の、トップクリエイター達が、
国を代表して、その国の名誉をかけて、
一年がかりで準備するプレゼンって、
一体、どんなものなのか。

興味ありませんか?

鳥肌が立ちますよ。
ご興味のある方は、是非、是非、
読んでみてください。

とても、とても、
お勧めです。

で、今回は、
そのシリーズの最新作。

まだ、読み始めたばかりですが、
すでに、
「読んでよかったぁ。。。」と、
思ったわけです。

以下、抜粋引用。

じつはシンガタ*には、
少し大きなミーティングルームがあります。
これは(中略)ワイデン・アンド・ケネディ*のアメリカ本社で見た、
すごく広い会議室をヒントにつくったものです。
ワイデン・アンド・ケネディのその部屋は、
ナイキのスタッフと
定期的に会議する部屋だったのですが、
両側の壁にバスケットのゴールがある。
会議が白熱して、少し険悪なムードが漂いはじめると、
誰かがホイッスルを吹く。
するとテーブルが収納され、
その部屋がバスケットコートになって、バスケットの試合がはじまる。
そうして汗をかくことで、気持ちをリフレッシュして、
また健全な気持ちで会議に戻ることができる。
そういう機能を備えた部屋でした。
*シンガタ
 これを語っている佐々木宏氏が代表取締役を務める会社名。
*ワイデン・アンド・ケネディ 
 ナイキ、コカコーラなどの広告戦略を手がけた、アメリカの大手広告代理店。

これを読んで、
ミーティングのやり方も、
いろいろあるなぁ、と思いました。

私は、外資系企業の研修を、
よく担当させて頂いております仕事上、
各社のミーティングのやり方や、
研修の参加のさせ方など、
よく拝見させて頂いております。

リラックスしたムードや、
リフレッシュを促すために、
飲み物や、甘いものなど、
参加者が自由に食べられるよう、
用意されている、ということも
よくあります。

そうしたことも、
保守的な、堅い企業ではないと思うのですが、

バスケットを始める、
というのは、
私の想像を全く越えていました。

本当に、
感嘆、感激いたしました。。。

気持ちよく仕事をしていく知恵の、
この発想の柔軟さに、まず感嘆です。

また、その2社の関係のあり方に、
感激しました。

自分のケースに置き換えると、
私達の会社は、
基本的に、サービスを提供する側で、
お客様あってのことではありますが、
クライアントも、スタッフも、講師も、
より良いものを作っていくという、
目指すゴールは同じですから、
私達も、それぞれが、
同じチームのように仕事をできるような、
そんな関係が作れれば良いなぁと思いました。

そして、そのためにも、
クライアントから、
チームメンバーとして認めてもらえるような
仕事を積み上げていきたいなぁと思いました。

明日は、というか、
もう今日ですが、
ある企業のご担当の方々と、
2007年度の研修体系についてのブレストです。

一番いいアイディアが、
双方に舞い降りる、
そんなミーティングになるように、
行き詰まったら、
バスケット、は、
やらないまでも(笑)、
少し、リラックスしながら、
アイディアを探りたいと思います。

おやすみなさい。
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英訳。再和訳。

2007-01-12 | Weblog
前回の投稿で、
村上春樹の名前から、
浮かんだことがある、
と書きました。

今日は、そのお話を。

村上春樹の作品は、
5年くらい前に、
集中的に読んだ(ハマッた)事があり、
一時期は、文体を真似ることさえ、
出来そうな気がしていました(笑)。

初期の3部作が、私には特に面白かったのですが、
今日はその話ではなく、
「やがて哀しき外国語」というエッセイ集の中の、
「さらばプリンストン」というエッセイの中で、
書かれていることについてです。

以下、抜粋引用

ひとりのアメリカ人の学生は吉行淳之介の「樹々は緑か」を取り上げて論じた。(中略)困ったことに僕はこの作品をずっと昔読んだきりで、その内容をほとんど何も覚えていない。(中略)実際に読んでみると、この「樹々は緑か」の英訳版はかなりきちんとした丁寧な翻訳であった。(中略)僕はふと「たしかにこの翻訳はよくできている。でもこれをもう一度そのまま日本語に直してみたらいったいどうなるんだろう」という疑問に襲われた。

そして、この後、吉行淳之介の原文と、
英訳から再翻訳された、
村上春樹版の翻訳文章が紹介されています。

再び、抜粋引用

書いてあることは同じだけれど、こうして再翻訳してみるとけっこう雰囲気が違っていることがおわかりになると思う。

として、その後、違いの説明が続きます。

ここから、鈴木の書きたいことですが。。。

実は、ご本人がおっしゃっているよりは、
原文と再翻訳文というのは、
情景描写、心理描写において、
かなり近い、
近似値レベルのものであると、
私なんかは思います。

で、
やや、話がそれますが、
その昔、
どなたか、著名な同時通訳者が、
同時通訳時に、
「日の丸弁当」を、"Apple Pie"
と訳された、といったような話を、
聞いたことがあるように思います。
(間違っていたら、ゴメンナサイ。)

同時通訳の場合、
例えば、「日の丸弁当」という一語に対し、
英語で、
「日の丸弁当。米の上に、梅干ひとつをのせた、質素で簡易な携帯食。しかしながら、貧しかった当時の食料事情において、そうした質素な弁当すら、たいそうなご馳走であった。」
といったような解説を入れることはできないでしょうから、
こうした、その文脈において、
「同義になり得る単語」を、瞬間的に当てはめるという、
天才的なひらめきと語彙の選択センスが、
知識、技術のみならず必要になるんだなぁと、
畏敬の念とともに思います。

その反面、
もう一度、再翻訳する場合を想定すると、
そこに訳者のひらめきとセンスを必要とするなら、
再翻訳をする訳者に、同様のセンスがなければ、
"Apple Pie"では、
"日の丸弁当"に、
戻っていかないような気も
ほんのちょっとだけ、
します。

日本語を英語にするとき、
文化的な違いもあって、
日本語の単語を、ただ、英単語に置き換えるだけでは、
Nativeに解る英語文にならない場合も多いと推測しますが、
元の日本語が見える形で、
英語に変換していく技術というのもあったりするのかなぁと、
今回、ふと、
思ったのでありました。

そんなこんなで、
村上春樹訳の、「グレートギャツビー」
面白いんだろうな、と思います。

読んだら、また、
感想、書かせて頂きます。
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昨日の夢。

2007-01-08 | Weblog
記憶の底に忘れているようなことを、
突然、夢で見ることってありませんか?

ずーっと会っていない、
小学校の頃の、
特に親しくもなかったクラスメイトが
突然、夢に出てきたり。
ずーっと、忘れていた光景を見たり。。。

昨日の夢がそうでした。

フランスのバスク地方に、
バイヨンヌという街があります。

この街は、
10年ほど前の新婚旅行の時に、
ビアリッツから、
マドリッドに移動する途中、
一泊の予定で、立ち寄った街ですが、
私が風邪をひいて、熱を出してしまい、
思いがけず、4、5日、滞在した街です。

熱を出した夜、
家内が、近くの中華のお惣菜屋さんみたいなところで、
白い御飯や、スープを買ってきてくれて、
ホテルの部屋の、暗い照明の下、
小さなテーブルで、
ベットに腰掛けて食べたような、
そんな、おぼろげな記憶があるのですが、

昨日の夢では、
そこに、そのときには存在しない、
現在3歳の長男が、
一緒にご飯を食べていて、
家内は、
現在、3ヶ月の次男を抱いている、
というものでした(笑)。

つまり、現在の毎日の、
ありきたりな光景なのですが、
夢の中の私は、
何故か、そこがバイヨンヌのホテルであることを
知っているのです。

何故、バイヨンヌなのか、
よく分かりません。。。
ずっと、街の名前すら、
思い出すことはありませんでした。

本屋とか、Web上とかで、
気づかないうちに、
バイヨンヌ、という街の名を、
目にしていたのでしょうか?
ふーむ。

とりとめのない話でスミマセン。。。

読書状況は、前回の投稿時と、
特に変わらず。

ただ、今朝(1/7)の読売新聞朝刊の書評を読んで、
村上春樹氏が訳した、
「グレートギャツビー」を
近々、読んでみようと思いました。

村上春樹関連で、
書きたいことが、ひとつ浮かびましたが、
それは、また次回とさせて頂きます。

忘れてしまわないように、
自分へのヒントとして。
「英訳の和訳」。。。

では、また。
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明けましておめでとうございます。

2007-01-03 | Weblog
明けましておめでとうございます。

2007年も、何卒、
よろしくお願い申しあげます。

我が家の初詣は、
元旦の日に、
近所の神社に行ってきました。

普段は、人気(ひとけ)のない、
地味な神社ですが、
さすがに、お正月だけあって、
笛や太鼓の演奏が行われ、
獅子やひょっとこが踊っていました。
お神酒も振舞われていて、
私と家内は、甘酒を頂きました。

今年は、次男が生まれて間もないため、
実家にも帰らず、静かなお正月です。

あ、「静かな」、というのは、
移動がない、という意味です。
3歳の長男は、走り回っておりますし、
3ヶ月の次男は、
ひっきりなしに泣いております(笑)。

さて、お気づきになられた方も、
いらっしゃるかもしれませんが、
このブログのタイトル、
「読書ブログ」から、

「ときどき、読書ブログ」

に、マイナーチェンジいたしました。

何故か、と言えば、
もともと、私には、
併読の癖があって、
バタバタしている時期は、
あれこれ読んでいても、
どの本も、
全然、読み終わらないんです(泣)。

そのため、
なかなかこのブログの
更新が出来ないでいたのですが、
有難いことに、
こんなブログでも、
最近、アクセス数が、
どんどん、増えてきておりまして(感涙)、
もう少し、ちゃんと、
更新したいなぁと、
思った次第です。

今後も、毎日の更新は
難しいかも知れませんが、
出来るだけ、更新してゆきますので、
訪れて頂いた方は、
また、のぞいてやってください。

現在、読みかけの本。

「ソシュール入門」 
町田 健著

「ウェブ時代の英語術」
森 摂、馬越恵美子共著

「英語の話し方」
國弘正雄著

「情のディベート技術」
松本道弘著

「なぜ売れないのか なぜ売れるのか」
鈴木敏文著

どれも、7割方は、
読み終わっていますが、
あと少し、というか、
部分、部分が、なかなか。。。

國弘氏の本は、
以前に、
クライアント訪問の帰りに、
東武東上線、
東松山駅の構内の本屋で、
斜め読みで、目を通した1冊で、
今回、改めて、読み直しをしている本です。

「只管朗読」が、
語学学習の基礎と、
お書きになられています。

私に足りないところと、
大いに反省。
今年の課題と致します。

町田健氏「ソシュール入門」は、
解りやすくて、
本当に、本当に、
とても良い本だと思います。

読み終えたら、又、
コメントを書かせて頂きますね。

2007年が、
皆様にとって、
良い年になります様に。
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