現在、私自身、
ある企業と、ある専門学校で、
TOEIC対策クラスを担当させていただいています。
目的は、TOEICスコアアップ。
目標スコアは?
企業では、基礎力として、600点
学校では、就職対策に、せめて470点
では、何故、そうしたTOEICスコアが必要なのか。
私は、最近、まなび株式会社の大塚雅文さんと
よく一緒に仕事をさせていただいています。
昨日も、ある米国企業の内定式で、
グローバルコミュニケーションのセミナーを、
弊社のコーディネートで、
彼に担当して頂きました。
大塚さんは、帰国子女で、日本の大学を出てから、
アメリカでMBAを取得されています。
彼のメッセージはシンプル。
リーマンショック以降、
すでに、英語自体が、
世界の中で、
コミュニケーションツールとして変わってしまった。
Nativeが、Non Nativeに、
わかりやすい英語で話さなければならない時代になっている、と。
何故か。
マーケットが、アメリカから、すでに新興国にシフトしてしまい、
しかも、今後の市場拡大は、70%が、新興国で起きると。
その場合、必要とされる英語力というのは、
あえて、TOEICで言えば、600点程度。
それくらいの英語力があれば、
Nativeと英語でコミュニケーションを行う最低条件を満たしていると。
なので、まずは、ここが、一つの到達点。
講師としての私は、そのための道筋への、
手助けになれば、と思っています。
やはり、基本的な語彙力がないと、
non verbalだけでは上手くいきません。
とは、言いながら、
日本語話者のビジネスパーソンが抱える問題は、
こうした基礎英語力ではなくて、
(こんなラインは、多くの人が越えてきていますから)
日本人特有のメンタリティだと、大塚さんは指摘しています。
http://www.masafumiotsuka.com/2011/08/global-mindset.html
止めどのない世界の潮流の中で、
なおも、不必要な英語学習をあおり、
TOEICスコアUP、文法だ、なんだかんだ、と、
学習者を惑わす、
利己主義的な会社、経営者、教育関連者たち。
はぁ?と、その真意を尋ねたい。
なぜなら、何のための学習なのかが不明だし、
すでにそうした学習手法自体が古い事自体、
知っていて、売っているのか、
知らずに、売っているのか。
悪いけど、TOEIC問題の、
例えば、カッコの穴埋め問題で、
suggest thatと来た文で、
shouldが隠れて、動詞の原型が来る、
なんてのは、
現在のグローバルコミュニケーションの上で、
注目されるポイントではありません。
そんな小さなポイントで、
過ちを犯さない、ということよりも、
相手とのやり取りの中で、
いかに、自分らしさを発揮できるか、の方が、
よっぽど、重要です。
少し話はそれますが、
米原万里女史は、
「愛の法則」という本の中で、
国際化というのは、
米、英にとっては、
自分たちの標準、基準で、世界を覆い尽くそう、ということ。
日本にとっては、
自分たちの基準を、世界に合わせよう、ということ。
と、書いておられます。
なるほど、と思いましたが、
この本が発行されたのは
リーマンショック前の、2007年。
リーマンショック後、
ものすごい勢いで、世の中が動いていて。
2011年では、すでに、
少なくとも、英語に限って言えば、
米、英が、Non Nativeに合わせて、
英語を使用する流れになっているな、と思いました。
で、私たち、日本語話者にとって、
何故、これから、英語が必要となるのでしょう。
英語のドラマや映画を見れると良いから?
英語が話せれば、友達が増えるから?
英語の本を読めるようになるから?
そんなことも、素敵なことでしょう。
でも、我々が直面している現実は、
英語で仕事ができなければ、
英語ができる人たちに、
仕事を奪われてしまう、という事です。
違う観点で言えば、
英語ができなければ、
海外の、安い才能を活用できない、ということです。
日本のSEと、バングラデッシュのSE、
同じ技量で、どっちが高いか、安いか。
日本の方が高い、で、あなたは日本語しか話せない。
で、日本に発注する。
あなたのライバルは、英語ができる。
バングラデッシュに発注する。
安くできる。
で、あなたとライバルが、入札。
と、いう事です。
今後、私たちが、
世界の中で、競争しようとすれば、
共通言語となる英語が必要なのです。
英語基礎力、そして、
発信できるメンタリティ、
発信できないメンタリティ。
この差は大きい。
あれこれ、書きましたが、
もう、英語教育産業も、
淘汰の時代に入って久しい。
英語学習をあおるだけで、
自分は学習せず、ろくに話せない経営者、
過去の知識に甘えて、
進化しない、
ただ命令待ちの講師たち。
それじゃ、ダメじゃん。
利益ばかり考えるのではなく、
ちゃんと貢献しようよ。
で、その対価として、
ビジネスを成り立たせようよ。
ホント。
心から、そう思います。。。
冒頭の写真は、昨日、
東京工学院での講義の合間に撮った青空。
最近、斉藤和義の「ずっと好きだったんだぜ」という曲から、
RCサクセションの「トランジスタラジオ」という曲を思い出して、
学校に行ったら、こんな雲が見えたので、
写真に撮ってみたんです。
おやすみなさい。。。