昨日、以下の本を読んでいました。
「世界のへんな肉」 白石あづさ著 新潮社
約3年をかけて、世界一周をした著者が、
世界のいろいろな場所で食べた珍しい動物の肉を綴ったエッセイ本で、
この本自体、面白いのですが、
私が興味深いと思ったのは、ケニアでサファリツアーに参加して、
サバンナでチーターがインパラに襲い掛かる狩りを見学するフランス人に関しての記述。
そして、そこで思い出すイタリアでの経験。
以下、引用。
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さぁ、いよいよ狩りが始まる。ヒタヒタとインパラに近づき、突然、ビューッ!とすご
い勢いで走り出したチーター!「キャー!恐ろしいチーターよ!!」とばかりに逃げ惑
うインパラ。同じツアー客のフランス人は「行け、行け!」とチーター気分で叫ぶけれど、
私は反対に「いやあああ!逃げてー!!」。孤児院での狩りごっこ以来、どうも草食動物
の気持ちになるのだ。
わずか10秒。逃げ遅れた子どもインパラのお尻にガブッと噛み付くチーター! 「やっ
たっ!」と大喜びのフランス人にドン引きしてしまったが、どうしてこんなにお国柄が違
うのかしら? 昔、イタリアで人を襲うゾンビ映画を見たら、周りの観客が人間じゃなく
ゾンビの気持ちになって見ていたのにびっくりしたけれど、やはりヨーロピアンには狩猟
民族の血が脈々と流れているのだろうか?
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以下、鈴木の続きです。
いや、フランス人の反応と、映画を見るイタリア人の反応に、
驚きましたね。
日本には判官びいきなんて言葉があって、
弱い方を応援するセンチメンタリズムがありますが、
ちょっと知り合いの外国人に確認したくなりました。
蛇足ながら、その後読んでいた、
英語の(言語としての)歴史の本を読んでいて、
英語はSVO 日本語はSOVのくだりのところで、
「あ、そういえば、昔、藤田さん、英語は狩猟民族の言語って言ってたな」と
弊社のパートナーの、藤田裕行講師の言葉を思い出しました。
(何を)する、しない、を狩りの時に、
即座に伝える必要がある言語だと。
で、同時通訳をする際に、
英→日はまだ楽だけど
日→英は実際には文の最後まで聞かないと正しく訳せない、と。
(推測して訳していく技術はあるようですが。)
同じ人間とはいえ、
分かち合えていない感情に気づけていないこと、
たくさん、ありそうですね。
今日のB.G.M.は、ジャスティンビーバーの懐かしい曲で。
Justin Bieber - Love Yourself (Official Video)
では、では。