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書評『資格試験「通勤電車」勉強法』(浜野秀雄著)

2019-05-09 08:30:31 | 書評
これまで資格試験に関する勉強の本のうち、特に印象的だった本を読み直しています。私が本を出版(拙著『中小企業診断士1次試験 科目別合格戦略』)した後、私の本とそのノウハウ、ポリシーについて比較するためです。




著者は、雑誌記者、コンピュータのテクニカルライターを経て、行政書士、行政書士試験塾を運営する浜野秀雄さん。資格試験の勉強で人生を変えた、ということですね。行政書士試験に関する勉強法の本、テキスト等数冊出されいています。当著は、その中でも通勤電車で勉強することに特化した本です。ビジネスパーソンの中で通勤電車を使っていない人はほとんどいないと思います。まさに、資格試験を目指したいと思っているすべてのビジネスパーソンが参考にできる本だと思います。

この本の中心コンセプトになる通勤電車で勉強することによる生活デザインと、通勤電車の活かし方のノウハウのうち1点をご紹介します。

1)通勤電車で勉強することにより「グラデーションのように1日を彩る」(通勤電車で勉強することによる生活デザイン)
通勤電車で勉強することにより、

職場で過ごす時間:仕事に集中
通勤電車:勉強
家:リラックス、パーソナル

という3つの場所に、それぞれ役割が決まり、かつ、時間帯によりやることが決まります。この、生活パターンが、資格試験の勉強を継続することを助けてくれます。

資格試験を行う上で、一番難しいのが、やはり「継続すること」「勉強を習慣にすること」です。そしても習慣にするために、とても大切なことが、パターン化です。どこで、いつ、何を勉強するかを固定するのです。固定すると、体が自然に動き出す。著者は、「通勤電車の中=勉強」という明確なパターンを作っており、とても習慣化しやすい生活パターンだと思います。著者は他にも、家では誘惑するものが多い、通勤時間は時間制限がある、などのメリットを挙げています。しかし、通勤電車の学習の一番の基礎は、このパターン化による習慣化だと思います。

2)駅間を利用する(通勤電車の活かし方のノウハウ)
この本では、通勤電車を最大限に活用して勉強するノウハウを惜しげもなく、紹介しています。10年以上、往復通勤時間3時間、電車内2時間を経験してきた私にとっても、やってみたことのない、知らないノウハウがたくさんありました。その中で、印象的で、「これは活用できる」と思うのが、駅間を利用する、ということです。

1駅の間に1問を解く。
1駅の間に判例を1つ読む。

ということです。

私は、乗車駅から降車駅の間に過去問を何問解くか、目標をたてていました。これは、タイムプレッシャーを使った、とても良い勉強方法でした。当著で紹介する駅間を利用する、というさらに一歩進めた方法です。特に、乗車時間が長い人にとっては、乗車中常に集中力を切らさないために、とても良い勉強方法だと思います。

通勤電車で勉強したら資格試験に合格する、という極めてわかりやすいメッセージの本です。メッセージがわかりやすいため、細かいノウハウも理解しやすいです。通勤時間の長さ、通勤電車の状況にもよりますが、これから資格試験を受けようと思っている多くのビジネスパーソンにとって、参考にできるノウハウ満載の本だと思います。