著者は、社会心理学者でコロンビア大学モチベーション・サイエンス・センター副所長。 原題は、『9 things successful people do differently』。Harvard Business Reviewの大人気記事(歴代1位)を加筆修正して1冊の本にしたもので、ボリュームは少ないです。
ボリュームは少ないので、ざっと読むだけならば、30分もあれば、読んでしまいます。しかし、このような自己啓発の本は、自分のこととして、ワークブックのように活用しないと、効果は半減です。私は、各章に書かれている習慣(コツ)について、自分のこととして、ワークブックのようにノートにつづりながら、読みました。1つの目標について、9things(9つの習慣)を考えることで、今後のアクションが見えてきました。
各章のメッセージもシンプルで、とても読みやすいし、実行に移しやすい本です。いま「やり抜きたいこと」がある人は、是非読んでいただきたい本です。その「やり抜きたいこと」はTOEICや資格試験、仕事、スポーツ、ダイエット、なんでも当てはまります。ワークブックとして活用したら、本を読み終わったときには実行計画が出来上がり、習慣が身に付いています。
9つの習慣は「第1章 目標に具体性を与える」から「第9章「やめるべきこと」より「やるべきこと」に集中する」までの、9つの習慣です。本の最後、「おわりに」のページで、著者がわかりやすく具体的に習慣を書いているので、その9つを引用します。
1. 明確な目標を持っている。
2. if-thenプランの形で、「いついつになったらやる」と計画している。
3. 現状と目標までの距離に目を向けて「目標に近づくために何をすべきか」に焦点を当て、モチベーションを維持している。
4. 成功できると信じている。同時に、成功は簡単に手にいらないと考えて、努力をおこたらない。
5. 最初から完璧を目指さない。失敗を恐れることなく、少しづつでも進歩することを考えている。
6. どんな脳力でも努力で身に付けられると信じている。どんな困難でも「やり抜く力」を持って当たることができる。
7. 意志力も鍛えれば強くなることを知っていて、習慣的に鍛えている。筋力と同じように、意志力も使いすぎれば消耗することを知っている。
8. 誘惑をできるだけ近づけないようにしている。意志力で誘惑に打ち勝とうとはしない。
9. 「やらないこと」でなく「やること」に焦点を置く。
面白かったのが、自分はできると信じることは大切ですが、信じてるだけではだめ、努力しなければ自分を信じても夢はかなわないことを書いている第4章です。
「やり抜きたい」と思えることが出てくるたびに読み返したい本。お薦めです。