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映画評『ダークナイト』(2008)

2019-05-21 12:56:53 | 映画評
バットマン リブート3部作の2番め、ど真ん中の作品で、もっとも評価も高い作品です。1作目とのつながり、2作目へのつなぎとなることもさることながら、宿敵ジョーカーをヒース・レジャーが怪演。主役はジョーカーと思える活躍ぶりです。

ジョーカー
恐怖を全く知らないジョーカーが、ゴッサムシティ、バットマンの愛する人たちを恐怖のどん底に陥れます。ジョーカーは、狂気の世界の悪役。「何かを象徴している役なのかな?」とも思いましたが、2回見ても、わかりません。あまりにも恐怖の中で育った人は、恐怖も恐れぬ人間になることがある、ということでしょうか。

ヒース・レジャーを一躍有名にしたこの映画、ジョーカーの表情、台詞回し、立ち居振る舞い、どのシーンをとっても、凄すぎます。暗い過去、恐怖の過去に生きた狂気の世界のプリンス、といったところでしょうか。

ハービー・デント
狂気の世界に生きるジョーカーとは対比的に、ハービー・デントについては、その「変化」が丁寧に描かれています。ヒーローだった男が、愛する人を失って、憎しみに負けて、悪になる姿が、ストーリーの中心に据えられています。人間がいかに悪に堕落するのか、ということを描いており、こちらもジョーカーに劣らず怖いです。この映画における、象徴的な存在です。

新兵器
バットマンの新兵器には、オートバイ、飛び道具などがあり、ファンを楽しましてくれます。最後に悪者「ダークナイト」として駆け逃げるバットマンが乗っているのも、このバイクです。格好いい。

正義の矛盾

この映画では、バットマンが悪を倒しても倒しても、悪は地下に潜み、撲滅できない、巨悪を生んでしまう。そういう矛盾が描かれています。ゴードンの部下やゴードンも心弱すぎ。「バットマンが悪を倒すから悪がどんどん生まれてくる」→「だから、バットマンはダークナイトであり、今のゴッサムシティにはいないほうがよい」という論理は、わかるような、わからないような。正義は誤解を受けやすい、っていうことですかね。

英語リスニング教材として
アメコミ・ヒーロー物としては、とてもセリフの多い作品です。バットマン=ブルースのセリフも長いし、ジョーカー、ハービー、レイチェルもたくさん喋ります。いずれも、ゆっくりわかりやすい言葉でしゃべるので、リスニング教材としても、とても良い作品です。

映画史に残る名作の1つにも挙げられる『ダークナイト』。久しぶりに観ましたが、やはりヒースのジョーカーは怖かった。

ジャック・ニコルソン版のおどけたところもある悲しいジョーカーとは対照的に、狂気の世界に生きる恐怖のジョーカー。バットマンも一番脂が乗っていて、大活躍の作品、おすすめです。