ひと言だけ・・・福岡ソフトバンクホークス応援ブログ

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点と線

2007-11-27 02:55:02 | テレビ
「悪い奴ほどよく眠る」って格言めいたものがあるけど、十代の頃、この言葉の意味するところを「ふてぶてしい人間のたとえ」だと思っていた・・・(恥)一番悪い人間ほどいつまでも平穏にのさぼり続ける社会を描いた松本清張の代表作「点と線」が土日の2夜連続でドラマ化されてましたね。観ましたぁ?

福岡市香椎海岸で心中と思われる男女の死体が発見される。
男は建設官僚、女は料亭の仲居。2人は1週間前、東京駅15番ホームで博多行きの「あさかぜ」に乗り込むところを目撃されていることもあり情死事件として処理されようとするが、事件に疑問を持つ福岡のベテラン刑事と警視庁の若手刑事が追求し、やがて1人の容疑者にたどり着くも彼には完璧なアリバイがあった・・・

いやぁ~、それほど期待してなかったんだけど、かなり良かったなぁ!
この作品、映画(1958年度)で一度観たことあったんだけど、あまりにも古すぎたし、登場人物のキャラがうまく表現されてないような出来だったので今回のテレ朝製作のドラマは際立っていたように感じる。昭和30年代の生活の風景や街並みも結構雰囲気出てたなぁ。欲をいえばもっと暗い感じが出るフィルムで撮ってほしかったなぁ・・・

役者陣も脇役にいたるまで豪華なキャスト。
夏川結衣の演技を初めて観たけどイイですね。(笑)ずごい美人だ。もっと注目を浴びてもいいと思うけど・・・高橋克典って、今まで、安っぽいホスト風のあんちゃんってイメージがあったんだけど、今回ちょっと見直したなぁ。

そして、主役のビートたけし。
役者としてのたけしは、それほどいいと思ったことなかったんだけど(ドタバタコントやってる時が一番!)、今回の鳥飼刑事役は良かったなぁ。ただ博多弁はさすがにぎこちなかった。(苦笑)関西弁や東北弁に比べて、博多弁ってごまかしがきかない方言だからなぁ。

もし今、若い人がこの作品を読んだとしても、「大したことないなぁ・・・」というのが正直な感想だろうと思う。自分もそうだった。時刻表や乗り物によるトリックなんかは今としては稚拙なもの。ただこの原作が世に出た50年前くらいは斬新なものだったんだろうな。人間社会の深層心理を追求する清張の永遠のテーマは現在でも通じるものがあるし、それがいまだに支持されてる理由かなぁ。次回は「ゼロの焦点」でもやってくれないかなぁ・・・