開業医の妻のたわごと

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患者さんの5000円の傘の弁償

2008年03月20日 15時33分16秒 | Weblog
今日は雨。雨で思い出すのは患者さんの傘の事。

数年前、雨の日に来院した患者さんに「傘が無くなっている。弁償しろ。」と

言われた事があった。

患者さんが受付に、そう怒鳴り込んで来た時、私は2階の居間に居た。

スタッフが内線で半泣きになりながら私にその事を伝えてきた、「院長を呼べ。」と騒いでいると。

院長はその時、他の患者さんを診ていたので私が階下へ行って話を聞く事にした。

怒っていたのは初老の男性だった。

「数日前、買ったばかりだ。5000円もする大事な傘だった。」と言われた。

「私はなんとかします、本当に申し訳ない」と謝り、近くに住んで居る方だったので、

その場は去ってもらった。


さて、それから思案にくれた。

こんな時、相談にのってくれる頼りになる人はうちの税理士(50才代)だった。

彼に電話をすると「お金だけ渡すのは失礼に当たるかもしれないので、

3千円ぐらいの菓子折と5千円のお金を入れたポチ袋を用意しておき、

後日、その方が来られた時に医院の外で、菓子折の上にポチ袋を置いて、

その患者さんにお詫びの言葉とともに、それらを渡してみて下さい。

きっと、その患者さんは『まあまあ・・・』と言いながら、ポチ袋は辞退して、

菓子折だけ持って機嫌を直されて帰られますよ。」と言ったので、そのとおりにした。


数日後、その患者が来られた。

私は税理士のアドバイスに従って、患者さんに、先日の非を詫びながら、

ポチ袋の乗せた菓子折を手渡そうとした、ポチ袋は戻って来る事を期待しながら・・・。

そ、そしたら・・・

彼は「イヤ、それならいいよ。」と言うやいなや、両方持って脱兎のごとく去った。

アレ~~~!!!


ん?傘の弁償代は8千円に???

はたして、本当に傘(見てないからわからないが)は、5千円もしたのだろうか?

何で傘立てが外にある医院に、そんな大事な傘を彼は持ってきたのだろうか?・・・

など考えると怒りがこみ上げてきてその夜は眠れなかった。


翌朝はピカッと晴れていた。

青空に浮かぶ雲を見ていたら、昨日、腹立てていた事が、バカバカしくなった・・・。


それにしても・・・、医院に5千円もする傘なんか、持ってくるな~!!

万一、持ってきたなら肌身離さず持っておれ!っちゅうねん!!!
コメント
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